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#熟成下書き
あなたと一緒に、仕事がしたい。"働く理由" はそれしかなかった。
「みなさんに、退職のご報告があります。」
部長の口からその言葉が飛び出したとき、辞めるのは彼ではないと知っていたはずなのに、大きく心臓が波打った。
実際は、部下の退職報告を代わりにしたというだけの話だ。けれどわたしはそのとき、不意をつかれて思わず息を呑んだ。
そして、考えた。
もし、彼が今、本当に会社を辞めてしまったら。
わたしは一体、どうするのだろう?
しばらくの間、放心状態になってし
「食べることが好き。」 ただそれだけの自分に、できることなんて
何もない、そう思っていた。
いや、今だってその考えは大きく変わらないのだけど。
胸を張って「自分にとって大切な飲食店のために、わたしにはこんなことができる」なんて、口が裂けても言えない。
大切なお店やそこにまつわる人、思い出を、守ることさえできない。ただの一消費者だ。
けれどわたしは、ここ数週間でたくさんの「大切にしたい、なくなってほしくないお店」との出会いを経て、それらに対して「これだけ
幸福も不幸も「頑張ってる」も、ぜんぶ自分だけのもの。
世界に疫病が蔓延してから、今まで以上に「誰かの大変な話」が耳に入ってくるようになった。
それを見聞きしていると、無意識に
「自分は恵まれている方なんだな…」
とか、
「こんなに大変な人がいるんだから、自分はもっと頑張らなきゃ。」
とか思ってしまって、自分の弱音や愚痴、悩みをどんどん自分の中だけに閉じ込めてしまうようになった。
一方で、わたしは今年に入ってから、なぜだか精神的にとてもしん
幼くなったんじゃなくて、自分が戻ってきただけだった。
「なんだかわたし、歳を重ねるにつれてどんどん幼くなってる…?」最近、そんな考えが頭をよぎることがある。
自分を俯瞰してみたときに、前よりも人に甘えることが増えたし、人間関係のしがらみから自由になってきているなあと思うことが、わりと高い頻度である。
25歳、社会人4年目。
もういい大人なのに、「年齢と逆行してる…?」と、少々不安になる。
大人に近づけば近づくほど責任は重くなるし、ルールや世間
明日を生きてみたいと思えるように、自分のために書く文章
つい先日、noteを読んでくれている友人に「いつか、幸せな文章も読んでみたい」と言われた。
そのときは「幸せだったら、文章なんて書かないよ」と冗談半分で返したのだけど、心の中では「たしかになあ」と納得していた。
自分でも薄々気づいてはいたけれど、わたしには、幸せなとき「文章を書きたい」という衝動に駆られることが、あまりない。
理由は、「現在進行形で幸せを感じていたら、文章にする必要なんてない
2020年、わたしの心を救った5冊
2020年は、ひたすら自分と向き合った1年だったなあと思う。
向き合う時間が増えたから、自分の課題や改善点をたくさん見つけて、落ち込んだり悩んだりすることも多い年だった。
そんな毎日を過ごす中で、その時々のわたしを救ってくれたのは、本の中で出会った、煌く言葉たちだ。
偶然開いたあるページの一文で心が軽くなったり、物語の登場人物の生き方に勇気をもらったり。
今でも心に残っている、言葉や物語た
働くきみを、好きになれたら。
「一緒に仕事してみて、この人好きだなあって思える人って、大体相性がいいと思うんだよね。」
これは、わたしの友人がよく口にする言葉だ。
仕事をしているときに表れる性格や価値観、行動の数々は、普段の生活で表れるそれよりも、その人の本質や根本的な人柄をより強く表している気がする、と、彼女は言う。
普段はノリが良くて気さくで周りから人が集まってくるのに、仕事で部下が困っていても、手を差し伸べようとし