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リーダーに任命してはいけない人物 ~チームの力を最大限に引き出すために~
皆さん、こんにちは!日々、組織やチームを率いる中で、「リーダーシップ」という言葉の重みを感じている方も多いのではないでしょうか。良いリーダーシップは、チームのパフォーマンスを飛躍的に向上させ、組織全体を成功に導く原動力となります。しかし、逆に、不適切な人物をリーダーに任命してしまうと、チームの士気を下げ、成果を阻害するだけでなく、組織全体に悪影響を及ぼしかねません。
今回のテーマは、まさにその重要な問題に焦点を当てた「リーダーに任命してはいけない人物」です。特に、チームの「心理的安全性」を損ない、総合力を奪ってしまうリーダーの特徴について、経営学の大家ピーター・ドラッカーの洞察を交えながら、詳しく解説していきます。この記事を通して、リーダー選定の重要なポイントを理解し、あなたの組織で最高のチームを築くためのヒントを掴んでいただければ幸いです。
この記事は、『だから僕たちは、組織を変えていける』斉藤徹(著)を参考に書かせていただきました。
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逆境に立ち向かう勇気と「素の自分」を見せる勇気
~真のリーダーシップとは~
リーダーシップには、様々な要素が求められますが、中でも重要なのは「逆境に立ち向かう勇気」と「悩みや弱みも含めて『素の自分』を見せる勇気」です。
現代社会は、変化が激しく、予測不可能な出来事が次々と起こります。このような状況下では、リーダーは常に困難に直面し、厳しい決断を迫られることがあります。そのような時に、逃げずに、諦めずに、果敢に挑戦していく勇気が、リーダーには不可欠です。
しかし、勇気とは、単に強気で押し通すことではありません。自分の弱さや不確かさを認め、それを周囲に開示する勇気も、同じくらい重要です。完璧な人間などいません。リーダーも人間ですから、悩みや弱みを持っているのは当然です。それらを隠さずに、素直にさらけ出すことで、周囲との信頼関係を深めることができます。
「強がりの仮面」を外す効果
~心理的安全性の構築~
特に、心理的安全性の高いチームを作るためには、強い影響力を持つリーダーが、自身の「強がりの仮面」を外すことが非常に効果的です。
リーダーが弱さを見せると、メンバーはその『帰属シグナル』を受け取って安心し、自分も弱さを開示するようになります。これは、人間関係における自然な反応です。相手が心を開いてくれれば、自分も心を開きやすくなるのです。
強がっている人間同士では、本音で語り合うことは難しく、表面的な付き合いになりがちです。思いやりや助け合いが生まれることも少ないでしょう。しかし、弱さを共有することで、共感や連帯感が生まれ、真の信頼関係を築くことができます。
心理的安全性の高いチームでは、メンバーは自由に発言し、質問し、新しいアイデアを提案することができます。失敗を恐れずに挑戦し、そこから学ぶことができます。このような環境こそ、創造性やイノベーションが生まれやすく、チームのパフォーマンスを最大限に引き出すことができるのです。
ドラッカーが指摘する「リーダーに任命してはいけない人物」
~5つの危険な兆候~
経営学の大家、ピーター・ドラッカーは、著書『マネジメント』の中で、「リーダーに任命してはいけない人物」として5つのポイントを挙げています。彼の提示した人物像は、まさに心理的安全性を下げ、チームの総合力を奪うリーダーの特徴を的確に捉えています。
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以下、ドラッカーが指摘する5つのポイントを詳しく見ていきましょう。
1:人の強みよりも、人の弱みに目を向ける者
リーダーは、メンバーの弱みを指摘し、矯正することにばかり注力するのではなく、強みを見出し、それを最大限に活かすことに注力すべきです。弱みにばかり目を向けていると、メンバーのモチベーションは低下し、自己肯定感を失ってしまいます。逆に、強みを活かすことで、メンバーは自信を持ち、より高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
2:何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者
リーダーは、個人的な感情や好き嫌いで判断するのではなく、客観的な事実に基づいて判断すべきです。「誰が言ったか」ではなく、「何が正しいか」を常に問い、正しいことを追求する姿勢が重要です。個人的な感情で判断していると、チーム内に不公平感が生まれ、信頼関係を損なうことになります。
3:真撃さよりも頭の良さを重視する者
頭の良さは重要ですが、それ以上に重要なのは「真撃さ」です。真撃さとは、誠実さ、真面目さ、責任感、倫理観など、人間としての基本的な資質を指します。頭が良くても、真撃さに欠ける人物は、周囲の信頼を得ることができず、リーダーとして成功することは難しいでしょう。特に、倫理観の欠如は、組織全体に大きな損害を与える可能性があります。
4:部下に自分の地位を脅かされると脅威に感じる者
真のリーダーは、部下の成長を喜び、彼らの成功を支援します。自分の地位を脅かされると脅威に感じるような人物は、部下の成長を阻害し、チーム全体の力を弱めてしまいます。部下の能力を最大限に引き出すことこそ、リーダーの重要な役割であることを理解する必要があります。
5:自らの仕事に高い水準を設定しない者
リーダーは、常に高い目標を持ち、自ら模範を示すべきです。自分自身に甘く、低い水準で満足しているような人物は、部下からの尊敬を得ることができず、チーム全体の士気を下げてしまいます。リーダー自身が高い水準を示すことで、部下もそれに見習い、より高い目標を目指すようになります。
これらの人物をリーダーに任命することの危険性
~チームの崩壊を招く~
これらの特徴を持つ人物をリーダーに任命してしまうと、チームには以下のような悪影響が現れます。
心理的安全性の低下: メンバーは、リーダーの言動に萎縮し、自由に発言することができなくなります。
コミュニケーションの阻害: 本音で語り合うことができなくなり、情報共有や意見交換が滞ります。
モチベーションの低下: メンバーは、リーダーへの不信感や不満を抱え、仕事への意欲を失ってしまいます。
創造性の低下: 新しいアイデアや挑戦が生まれにくくなり、イノベーションが停滞します。
離職率の増加: 優秀な人材ほど、このような環境に嫌気がさし、離職してしまう可能性が高まります。
チーム全体のパフォーマンス低下: 上記の悪影響が複合的に作用し、チーム全体のパフォーマンスが著しく低下します。
これらの悪影響は、単にチームだけの問題に留まらず、組織全体のパフォーマンスにも悪影響を及ぼしかねません。そのため、リーダー選定は、組織にとって非常に重要な意思決定なのです。
リーダー選定の際に意識すべきこと
~真のリーダーを見抜くために~
では、リーダー選定の際に、どのような点に注意すれば、上記のような人物を避けることができるのでしょうか。以下に、意識すべきポイントをまとめます。
過去の行動や実績を重視する: 面接や選考の場で、過去の具体的な行動や実績について詳しく質問し、上記の5つの特徴に当てはまる兆候がないかを確認します。
周囲からの評価を参考にする: 同僚や部下など、周囲からの評価を多角的に収集し、客観的な人物像を把握します。
価値観や人間性を重視する: 能力だけでなく、誠実さ、責任感、倫理観など、人間としての基本的な資質を重視します。
ストレス耐性や逆境対応能力を見る: プレッシャーのかかる状況や困難な課題にどのように対応してきたのかを確認します。
育成意欲や部下への関心を見る: 部下の成長を支援する意欲や、部下への深い関心を持っているかを確認します。
具体例
上記の抽象的な説明を補強するために、具体的な例をいくつか紹介します。
例1:新しいプロジェクトチームの発足時
悪い例: リーダーは、過去の成功体験ばかりを語り、メンバーの意見をほとんど聞きません。「以前はこうだったから、今回も同じようにやればうまくいく」と決めつけ、新しいアイデアや提案を却下します。メンバーは、リーダーに反論することを恐れ、意見を言わなくなります。
良い例: リーダーは、「このプロジェクトは新しい挑戦なので、皆さんの意見を積極的に取り入れていきたい」と伝え、メンバーに自由に意見を出すように促します。過去の経験も参考にしながら、新しいアイデアや提案を歓迎し、議論を深めます。メンバーは、安心して発言し、積極的にプロジェクトに参加するようになります。
例2:会議での意思決定時
悪い例: リーダーは、自分の意見ばかりを主張し、他のメンバーの意見を聞き入れません。「私が正しい」という態度を崩さず、反対意見を言う人を威圧します。メンバーは、リーダーに反論することを諦め、会議は形骸化します。
良い例: リーダーは、メンバーの意見を丁寧に聞き、それぞれの意見のメリットとデメリットを客観的に評価します。自分の意見が必ずしも正しいとは限らないことを認識し、より良い結論を導き出すために、メンバーと議論を重ねます。メンバーは、自分の意見が尊重されていると感じ、積極的に議論に参加するようになります。
例3:部下がミスをした時
悪い例: リーダーは、ミスをした部下を厳しく叱責し、責任を追及します。「なぜこんなミスをしたんだ」「お前は本当に使えない」など、人格を否定するような言葉を浴びせることもあります。他のメンバーも、自分がミスをした時に同じように叱責されることを恐れ、萎縮してしまいます。
良い例: リーダーは、まず部下の話を聞き、状況を把握します。ミスを責めるのではなく、「なぜミスが起こったのか」「どうすれば再発を防げるのか」という視点で部下と話し合います。ミスを学びの機会と捉え、部下の成長を支援します。他のメンバーも、ミスを恐れずに挑戦するようになります。
これらの例からも分かるように、リーダーの言動は、チームの雰囲気に大きな影響を与えます。リーダーが「強がりの仮面」を外し、弱さを見せることで、チームの心理的安全性が高まり、メンバーは安心して仕事に取り組むことができるのです。
まとめ
今回のテーマ、「リーダーに任命してはいけない人物」は、組織の成功を左右する非常に重要なテーマです。ピーター・ドラッカーが指摘する5つの特徴は、現代のリーダーシップにおいても色褪せることなく、重要な示唆を与えてくれます。
改めて、ドラッカーが指摘する5つの特徴を強調しておきます。
人の強みよりも、人の弱みに目を向ける者: リーダーは、メンバーの強みを活かし、成長を支援する役割を担っています。弱みにばかり目を向けていると、メンバーのモチベーションを低下させ、チーム全体のパフォーマンスを損ないます。
何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者: リーダーは、個人的な感情や好き嫌いで判断するのではなく、客観的な事実に基づいて判断すべきです。個人的な感情で判断していると、チーム内に不公平感が生まれ、信頼関係を損なうことになります。
真撃さよりも頭の良さを重視する者: 頭の良さは重要ですが、それ以上に重要なのは「真撃さ」です。誠実さ、責任感、倫理観など、人間としての基本的な資質は、リーダーシップの土台となります。
部下に自分の地位を脅かされると脅威に感じる者: 真のリーダーは、部下の成長を喜び、彼らの成功を支援します。自分の地位を脅かされると脅威に感じるような人物は、部下の成長を阻害し、チーム全体の力を弱めてしまいます。
自らの仕事に高い水準を設定しない者: リーダーは、常に高い目標を持ち、自ら模範を示すべきです。リーダー自身が高い水準を示すことで、部下もそれに見習い、より高い目標を目指すようになります。
これらの特徴を持つ人物をリーダーに任命してしまうと、チームの心理的安全性は著しく低下し、コミュニケーションが阻害され、モチベーションが低下し、創造性が失われ、最終的にはチーム全体のパフォーマンスが低下します。
リーダー選定は、組織の未来を左右する重要な意思決定です。過去の行動や実績、周囲からの評価、価値観や人間性、ストレス耐性や逆境対応能力、育成意欲や部下への関心など、多角的な視点から評価し、真のリーダーを見抜くことが重要です。
リーダーは、単に役職や権力を持つ人ではありません。チームをまとめ、目標達成に導くだけでなく、メンバーの成長を支援し、組織全体の力を最大限に引き出すことが求められます。そのためには、逆境に立ち向かう勇気と、弱さも含めて「素の自分」を見せる勇気が不可欠です。
そして、何よりも重要なのは、チームの「心理的安全性」を確保することです。リーダーが率先して「強がりの仮面」を外し、弱さを開示することで、メンバーは安心して発言し、挑戦できるようになります。このような環境こそ、真のチームワークが生まれ、素晴らしい成果を上げることができるのです。
この情報が、あなたの組織におけるリーダー選定の参考となり、より良いチーム作り、ひいては組織全体の発展に貢献することを心から願っています。
「リーダーシップ」に関して詳しく知りたい方は、『だから僕たちは、組織を変えていける』斉藤徹(著)、『マネジメント』ピーター・ドラッカー (著)を手に取ってください。
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