マガジンのカバー画像

日々あれこれ

34
心に響いたあれこれ
運営しているクリエイター

記事一覧

明日は夏越の大祓。

明日は夏越の大祓。

明日は、比叡山のふもと日吉大社で
大祓詞を書写します。
今回書くのに選んだ大祓詞の一部分は
日吉大社の神職さんと相談して決めました。

自然の息吹を感じたものが文字に表現されているのを、まずは読んで、唱えて、感じてから、
それぞれのペースでゆっくり書き進めてもらおうと思っています。

明日はこの日恒例の雨模様のようですが、
それがまたよくて。
ご一緒する皆さまとの時が今から楽しみです。
お足もとに

もっとみる
旧暦の七夕に

旧暦の七夕に

幼い頃から今までずっと
天の川なのだと思っていた七夕飾りは
じつは「投網」を意味していました

四角い折り紙を半分に折って、それをまた半分に折って、折った両端に互いちがいに切り込みをいれていく、あの七夕飾り

投網の七夕飾りには、幸せを掴めますように、
という意味合いがあるらしい

ありがとう、という感謝のことば
うまくいきますよ、ということば
◯◯◯◯ますように、という願い

しあわせを願って書

もっとみる
暗香浮動月黄昏

暗香浮動月黄昏

…月もおぼろな黄昏時になると

香りがどことも知れずほのかにただよう…

(林逋の詩より)

満月の夜のしんと冷えた時間には

帯のように漂う梅の香りがある。

そんな話を耳にしてから

この時を待ちわびていました

まん丸の月が西の山に傾くころ
梅が放っていたのは
色を使っても
白黒でもあらわせない、と思う
はじめて知る香りでした

山一帯をおおう梅林の所々には
地形や風向きや温度の具合で
香り

もっとみる
水を汲む 

水を汲む 

湖西の山の天然水を汲んできました
せっかくなのでお茶や珈琲を淹れています

火鉢に炭をおこして
この湧水を鉄瓶で沸かして
豆をひいて珈琲を淹れる

むつかしいことは分からないけれど
一杯の珈琲に必要な粉の分量が少なくなりました

この水はさわると柔らかくて
飲むと優しくておいしい

この水に小さな昆布で出汁をとって
白葱をトロトロになるまで煮て
白身のお魚を添えて
仕上げに丁寧に作られたお塩をすこ

もっとみる
憧れの山

憧れの山

描きたいと思い続けてきた憧れの山の稜線を
やっと引くことができた。
まだ思うようにはゆかないけれど
一歩ずつ。

はつひので

はつひので

明けましておめでとうございます。

こんな初日の出に会えたのは数年ぶりでした。

太陽が山から顔を出す瞬間は、ステージの幕があがるみたいで何度見てもどきどきします。

そこに居るみんなの気持ちがひとつになるような、あの空気も素敵。

景色に励まされるお正月。

本年もよろしくお願いいたします。

“ いのち ”の書き方を一緒に考えました

“ いのち ”の書き方を一緒に考えました

2022年最後のお稽古は
練習している和歌のなかの一節から
いのち を書きました

私の書いた数種類の中から
気持ちに合うのを選んでもらって
書いてもらう
それで
自分で書いたのをどんな風に感じるのか
大切なところをじわじわご一緒しました

個人のお稽古でいいところは
掘り下げたい部分に
気がすむまでとことん時間をかけて尽くせるところ
そして時には
戻すタイミングが行方不明のまま
暴走出来るところ

もっとみる
山の端の 五線にうたう 星月夜

山の端の 五線にうたう 星月夜

色んな月と過ごした秋の夜長

山の端からのぼってくる
そろそろかなと待ちわびた月ほど
深く印象に残っています

アトリエでの書のお稽古では
“好きな和歌をしたため掛軸を作る”を目標に
練習をはじめました
その方が選ばれた西行さんの和歌は
目で追う連なる言葉も
声に出した時の音も
その想いも美しいものでした

お稽古の小休憩でご一緒したお茶は
Pavillon Sous La Lune
 “ 月の下

もっとみる
汲古 : いにしえを くむ

汲古 : いにしえを くむ

「出会いを大切にして
そこから人生の新しい道を汲みだす」
アトリエの裏庭に新しく生まれる風呂釜に書かせてもらいました

風呂釜は信楽の伝統釉である海鼠釉(なまこゆう)で
青と白のまざった美しい仕上がりになりました
2種類の釉薬が分厚くかかるので
彫った二文字は残らない可能性もあったけれど
深い青の表面にどんよりと浮き立つ二文字
美しい仕上がりに心が躍りました

築100年を越える古民家の歴史に

もっとみる