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舌で楽しむ菊の節句。和製エディブルフラワー「阿房宮」と今はなき地酒「菊駒」、そして北東北のワタリガニ
食用菊と聞いて恐らくほとんどの地域の人が想像するのは、刺身のツマとして入っているたんぽぽのような小さな花だろう。
しかし青森県南東部や岩手県の北部を中心とする旧南部藩地域や山形県では、花の直径が5〜10cmほどもある食用菊が昔から親しまれている。
これらの大きな食用菊は薬味に使われるものと比べて苦味が穏やかで花弁が柔らかく、花弁だけをむしり取って食べることが多い。料理の彩りとして使われるこ
【青森県十和田市】馬のテーマパーク「駒っこランド」にある馬の博物館「称徳館」は馬好き必見スポットだった
以前、岩手県奥州市にある牛の博物館の記事で「北東北には各地に馬にまつわる文化や風習があるのに馬の博物館はないのだろうか」と書いた。
記事を書いた際は調べ方が足りずに知らなかったのだが、該当する施設は青森県十和田市に存在していた。
十和田市は奥入瀬渓流を郊外に有する上北地方の中核都市だ。
現在も農業が盛んな街であることに加え、市街地近くには映画にもなった『犬部!』の舞台である、北里大学の獣
【青森県新郷村】60年目のキリスト祭に行ってきて感じた、胡乱と真摯と伝統の最前線
世の中に奇祭は数あれど、その中には観光客を呼び込むために当初から「奇妙である」ことを目的に作れたものも少なくない。
そういった奇祭は面白みに欠ける、と感じる人もきっと多いだろう。
しかしそれが60年もの間続いているとなればどうだろうか。
当noteでも度々言及している青森県新郷村は「キリストの墓」なるもので村おこしを行っている村だ。
今から90年ほど前に、当時の村の有力者たちが周辺地