原稿を抱えているときの悶々が続く。目のためにワープロ画面や紙から出来るだけ離れ、空で考えるようにしている。気づけばよく空をさまよう。父が習字の筆は紙でなく空に指で書けと言っていたのを思い出す。いまわたしは空で考え、目を閉じ、書くための一本の小径を探している。父は笑っているだろう。
生まれたときにその人の中にすでに流れている透明な流れ。そこに水(現実)が流れていく。
【父の言葉】「いいか春坊、人から信用されるようになったら、人間はおしまいだぞ」そういえば、人から好かれた男でしたが、いつも酔っぱらってるので信用はされてなかったなあ。もうひとつ「ひとの行動には裏があるから、表からも裏からもよく見て判断しろ」いずれも、小学生の時に習いました。