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痛かったら反省して、ごめんなさい。

父はとても真面目で、よく本を読み、よく勉強をしていた。
私が子どものころ、そんな印象が残っている。
お酒が入ると別人になったけど、真面目過ぎるがゆえに、逃げ場が欲しかったのかもしれない。

鉄塔のようなものを設計する仕事をしていた父は、難しそうな計算をしていることがあった。

「きか」は、しっかり覚えた方がいい。と、いつも言っていた。
「きか」が「幾何」であることは、だいぶ後になって知った。
結局私は、理数系は全くダメだ。(理数系も?かな)


もうひとつ、父の言葉で覚えているのは、「悪い出来事には原因がある」ということ。「バチがあたる」ということにもつながる。
普通に、いろんなところで聞くことだけど、私の中には浸透してしまっている。

そんなに大そうな話ではないけど。

たとえば、テーブルの角に足をぶつける、痛い。
たとえば、車のドアに頭をぶつける。痛い。(←よくやる)
たとえば、ティッシュを取ろうとして、ジュースをこぼす。

そんなとき、「なんだよーまったく、ついてないなぁ」とか、「くっそぉー」と、逆に、ものに当たりたくなることもある。

でも、「痛いっ!」と感じたとき
「うゎーやっちゃった」と思ったとき
ちょっと前の自分の言動を振り返る。

洗濯物、丁寧にたたまなかったな。
レンジに汚れがついたの見て見ぬふりしたな。
仕事であの人に言い過ぎたな・・・とか。

反省することがみつからなったときも、蹴ってしまったテーブルや、ぶつかってしまったドアに、まず謝る。
「ごめん、痛かったよね。」

いろんなところに手をぶつけることがあるけど、そんなときもまず「ごめんね。」って心の中で謝る。

これって変かな。

私が痛いと感じることは、誰かが、(何かが?)、痛いと感じてることがある、と考える。
だからまず、反省する。
そして、ごめんなさいを言う。
習慣になってしまった。

たんこぶが出るぐらい痛いときは、「そんなに悪いことしたかなぁ。」と思うこともあるけど、そう考えることで、痛みの軽減にもなる。

「痛っ!」 「あ、ごめんね。」 
傍から見たら変な人に見えるだろうな。この先も続くと思うけど。


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