【ユビサキ】「これどう?」「…あっ。素敵ね。」ジャケットをさばく彼の指先に見惚れていた。明後日が私の誕生日だと知り、馴染みのレコード屋へ連れて行かれた。洋楽は詳しくない。ましてやジャケ買いをした事もない。でも、私のために一枚のレコードを選んでくれたあの空間は間違いなく幸せだった。