二重作 拓也

格闘技ドクター/スポーツ安全指導推進機構代表/ほぼ日の學校講師/『Words Of Prince』アメリカアマゾンsoul部門1位 最新刊『可能性にアクセスするパフォーマンス医学』。

二重作 拓也

格闘技ドクター/スポーツ安全指導推進機構代表/ほぼ日の學校講師/『Words Of Prince』アメリカアマゾンsoul部門1位 最新刊『可能性にアクセスするパフォーマンス医学』。

マガジン

  • プリンス!プリンス!プリンス!

    ミネアポリスが生んだ現代のモーツアルト、プリンス。

  • 紫本主義

    弱いからこそ強くなれる。拙書『強さの磨き方』を公開。

  • パフォーマンス医学

    可能性にアクセスするパフォーマンス医学

  • SNSと・・・

    テクノロジーと人間、終わりなき旅。

  • 北九州 Kitakyushu

    我が故郷、北九州。その魅力と可能性を探していきたい。

最近の記事

僕はたしかにここにいた

ひさしぶりに高知を訪ねた。 21歳から27歳まで、何者でもない学生として過ごした第2の故郷。 あの頃にはなかった道路が整備され、馴染みだった地元店の多くは全国チェーンにとって代わられ、地方都市として割と似通った街並みが目の前に広がっていた。 母校・高知医科大学は、僕らの卒業後、高知大学の医学部として吸収合併され、校舎も新設されていた。 僕はたしかにここにいた。 でも「今」のここは、「あの頃」のここじゃない。 ギャップというのか、へだたりというのか、 つい、あの頃と

    • 母で、格闘家で、ラウンドガール。あきぴさん×Dr.F④ ~誰かのために~

       Dr.F あきぴさんは既に「格闘技が好きだ」といういちばんの才能をお持ちです。格闘技に対するプライドもある。これはもうどんなカリスマ指導者でも、教えようのない部分ですよね。それに「お前は運動神経がよくないな」と言われたとしても、格闘技では何とか勝つ方法はあるんですよ。 あきぴ へえ~! そういうものなんですか?知りたいです! Dr.F 柔術なら柔術のルールの中で「あきぴスタイル」を作り上げる。柔術全般を極める必要はなくて、柔術のルールの中で「私の戦い方」を修めていく。そ

      • 母で、格闘家で、ラウンドガール。あきぴさん×Dr.F③ ~ファイターの素質~

        ──Dr.Fとあきぴさんのお話を興味深く伺っているわけですが……今、自分がお話ししているのが「2人」と思えないんですよ。Dr.Fは医師であり空手家でもあり、あきぴさんはラウンドガールでありお母さんでもありインフルエンサーでもあり、さらに格闘家でもあり……お2人とも何人分も生きていらっしゃるので、5~6人ぐらいのお話を伺っている感じがしています。 Dr.F たしかに、そうかも知れませんね。それぞれに視点が違いますし。 ──その中で思ったんですが、あきぴさんはさまざまな活動を

        • 母で、格闘家で、ラウンドガール。あきぴさん×Dr.F② ~狂った時間~

          Dr.F RIZINガールを始めるぐらいまでは、あきぴさんにとって格闘技は「みるもの」だったわけですよね。でも、やるべきだと思ってやってみた。「みる」と「やる」では大違いだと思うんですけど、その中で「うわ、こんなに違うんだ!」といちばんショックに感じたのはどんな瞬間でしたか? あきぴ まず、私はそもそも運動能力も経験も本当になくて、まず5分3R動き続けることが本当に大変でしたね。「こんなにつらいのか!」って。 Dr.F 格闘技は相手がいるから、休めないですもんね。 あき

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        記事

          母で、格闘家で、ラウンドガール。あきぴさん×Dr.F① ~リングからみえる景色~

          Dr.F 直接お話しするのは初めてですね!よろしくお願いします。 あきぴ そうですね、うれしいです! よろしくお願いします! ──今回、意外な組み合わせの対談で驚いています(笑)。そもそもこの対談が実現に至った経緯を教えていただけますか? Dr.F 最初はツイッターであきぴさんのことを目にしたんですが、RIZINガールでお子さんが4人いらっしゃるということにまずビックリ。その方がすごく芯の強い発言をされていて、見た目とのギャップにまた驚いて。痺れました! あきぴ あり

          母で、格闘家で、ラウンドガール。あきぴさん×Dr.F① ~リングからみえる景色~

          引退か、前進か。

          「中学生の時よりも、高校生の時のほうがよく身体が動いた」みたいなことはある。 身体も成長する、体力はつく、できる技術もふえ、経験値も上がっていく。総体としての実力は間違いなく上がっている。 だけど細かくみていけば・・・・「中学の時にはできたのに、高校になるとできなくなる動き」だって本当はある。 その事実に自覚的ではない、というだけで、潜在意識下で「少し変えて」やっていたりする。 それを低下と呼ぶか、変化と呼ぶか、進化と呼ぶかはともかく、ブッダの説いた「諸行無常」の理の

          引退か、前進か。

          「挑戦」を応援できる喜び

          2週間ほど前、このようなメッセージをいただいた。 「こんにちはー、二重作さん!お世話になっています。THE Wという、日本1の女性芸人を決める賞レースがありまして。 審査用の動画を、もしあの・・・ニューパワースタジオで撮影とかさせて頂けたら、あの・・・なんか勝てそうな気がしまして! もし可能でしたら、スタジオで撮影させて頂きたいです! そんなことは出来そうでしょうか??? 難しそうでしょうか???お願いのメッセージで大変申し訳ないですが・・・。」 !!!と???と・・

          「挑戦」を応援できる喜び

          バックステージという学び舎

          父として、僕が子どもたちにできることは何だろう? 究極的には2つしかないんじゃないか、と僕は考えている。 ひとつは、「やってみせる」。 もうひとつは、「みせてやる」。 なんか言葉遊びみたいだけど。これ、かなり本気でそう思ってる。なぜなら僕の父、母も、そうしてくれたから。 1990年、夏。17歳の時、アメリカでカラテの試合をしたときのこと。 両親は応援に来てくれた。2週間、日本語の通じない異国での滞在。時間も、コストも相当かかっただろうに、両親は「やってみせて」くれた

          バックステージという学び舎

          『伝えるための準備学』古舘伊知郎×田中泰延

          ロックコンサートに行った後、しばらくそれ以外のことが考えられなくなるように。 トークイベントの情景が、僕の脳内でひたすら再生されている。 『伝えるための準備学』(ひろのぶと株式会社)刊行記念 古舘伊知郎×田中泰延 「瞬間は準備によってつくられる」 本来なら、少し脳をクールダウンさせて客観的な視点から記するのが、書き手の端くれとしての作法なのかも知れないけど。 体温の上昇を自覚した状態で、思いつくまま「ダーーーーーーッ」と書き連ねる。それがオーディエンスとしての作法なん

          『伝えるための準備学』古舘伊知郎×田中泰延

          『伝えるための準備学』をありがとう。

          「強くなりたい」 1月早生まれで、同級生の中では小さな身体。しかも病弱で、運動音痴だった僕は、そんな想いをずっと抱いてきた。 思春期も近づいた男子にとって「フィジカルが強い」「運動ができる」というのはリアルに大きなウエイトを占める。 「あいつケンカ強えーしな」 「ホントは嫌だけど、従うしかないか」 「また補欠の補欠かよ」 閉じたコミュニティ内での見えないヒエラルキーの中、いつも誰かに気を遣わなければならない。僕にはそれが辛かった。あるべき自由が不当に損なわれている、そ

          『伝えるための準備学』をありがとう。

          声と身体の可能性 オペラ歌手×ドクター

          「いろんなジャンルのパフォーマー、プレイヤー、表現者たちで集まって、磨き合ったり、学び合ったりしたら面白いんじゃないか?」 そんな動機からスタートしたパフォーマンスDojo。リアルおよびオンラインで、いろんなジャンルの才能が集い、叡智を共有するシンクタンクです。  ありがたいことにSNSやメッセージなどで「パフォーマンスDojoに興味がある」「パフォーマンス医学を学んでみたい」といった声をいただくようになりまして(感謝) 「せっかくなんで、やってみますかー!」 という

          ¥3,456

          声と身体の可能性 オペラ歌手×ドクター

          ¥3,456

          「なりたい自分になるために」中井祐樹×オケタニ教授×二重作拓也 

          Dr.Fの最新著書『可能性にアクセスする パフォーマンス医学』の内容は、著者が格闘技を通じて得たさまざまな知見をベースにしながら、より幅広い範囲に応用できるものになっています。 それは「パフォーマンス」という言葉が示す通り、スポーツの範囲すら飛び出して日常生活のあらゆる場面に活用できるほど。  そんな本書の発売記念トークイベントは、その内容にふさわしく、トーク・テーマも多岐にわたりました。今回は3月28日、東京・下北沢の「本屋B&B」にて行われたイベントの模様をご紹介しま

          「なりたい自分になるために」中井祐樹×オケタニ教授×二重作拓也 

          プリンス・コード04 ”Hello,Uptown&Welcome” 

          1987年5月8日。 プリンスはスウェーデンの首都・ストックホルムから『サイン・☮・ザ・タイムズ・ツアー』スタートします。  当時のプリンスはヨーロッパでの人気が急速に高まっていった時期で、同年3月30日に発売された2枚組アルバム『サイン・☮・ザ・タイムズ』はスイスで1位、オランダで2位、ノルウェーで3位、上位にランクイン。  映画『パープル・レイン』の印象も強いアメリカでは「ロックスター」「ヒットメーカー」と認識されていましたが、1986年の『パレード・ツアー』がon

          プリンス・コード04 ”Hello,Uptown&Welcome” 

          プリンス・コード03 巨大な才能

          プリンスという才能はあまりに巨大だ。 アルバムの累計セールスは1億枚以上、2000曲を超える完成した未発表曲、今後100年新作アルバムを発表できる膨大なストック、ワンステージのギャラが1億5000万円から2億円、と見えやすい数字で語ることもできなくもない。 少年時代からほとんと休みなく創造し続ける人生を送っているはずのに、卓球やビリヤード、バスケットボールの腕前も一級品である。自らのブランディングはもちろん、先輩ミュージシャンをサポートし(時には代わりに借金を返済し)、後

          プリンス・コード03 巨大な才能

          プリンス・コード02 ~大阪レト・レポ―ト~

          AUT-O-マティック今回のトークライブは「本当に来てよかった!」と思えるイベントでした。 プリンスが楽曲、アルバムのレイアウト、デザイン、衣装、PV等に込めたメッセージの解説に「そんなことまで考えてたのか!!」と頭にThunderが落ちまくりでした! 個人的に衝撃を受けたのはAutomaticの解説。 あの曲の疑問点が一気に解決しました! PVを見ながら「リサのタバコの灰がプリンスに落ちそうー」と、そんなとこしか見てなかった自分が恥ずかしいです…。 それ

          プリンス・コード02 ~大阪レト・レポ―ト~

          プリンス・コード01 ~Talk Live in大阪レト~

          「場がある」というのは、とてもありがたいことです。集まる側にとっては、特に。 だけど「場をつくる/維持する」というのは簡単なことではなくて。想像できないくらい、いろんなことがあるはずです。それでも志をもってやり続ける人たちって、やっぱりすごいし、僕にとってリスペクトの対象です。 大阪・心斎橋にある「レトロバー・レト」をご存じでしょうか? プリンスをこよなく愛するファム(プリンスは支持者のことをファンではなくファムと呼んだ)、EIYOさんが創造するセンスあふれる音楽BAR

          プリンス・コード01 ~Talk Live in大阪レト~