バーンスタイン指揮バイエルン放送響の1983年ライヴ。シューマン2番、自作のディヴェルティメントとも、レニーならではの巨大なエネルギーと圧倒的な高揚感。特にシューマンのアダージョでの寂寥感と痛みの感覚、内面世界への深い没入は、これこそ真実の音楽だという思いにさせられる。音質鮮明。
都内のホテルでの記者懇談会にて。ラトルは、なぜブルックナーは地獄や怒りの要素の多い交響曲第9番を神に捧げたのかという私からの質問に答えて、敬虔な信仰を持っていた作曲家が「神への気持ちが揺らいだ」「苦しみ病んだ人の音楽」だからではないかという視点を示してくれた。重要な見解だと思う。