BRSO(バイエルン放送響)、23/24シーズン・プログラムを発表(5月17日、ミュンヘン・バイエルン放送協会)
5月17日、BR響(バイエルン放送響)とバイエルン放送合唱団が23/24シーズンのプログラムを発表しました。
BR響とバイエルン放送合唱団は23/24シーズンから主席指揮者としてサー・サイモン・ラトルを迎えます。「新時代の始まり」であることが強調されました。
こちらのBR響のサイトに新プログラムが出ています。
BR響の新しいプログラムです。ロゴもシンボルカラーも変わりました。
こちらはバイエルン放送合唱団のサイトです(独語のみ)。
バイエルン放送合唱団の23/24シーズンのプログラム。
この発表にはラトルもベルリンから駆けつけました。
右はオーケストラ・マネージャーのニコラウス・ポント。
ポントは身長190cmを超えていると思うので、ラトルが小さく見えます。
でも元々ラトルは大きくありません。指揮する姿から高身長のイメージがあったので(勝手ですが)、私も最初に同一平面上で見た時には驚いた記憶があります。
ラトルはプログラムについて、今後の計画について、熱心に語りました。
ドイツ語も達者なのですが、この時は終始、英語で話しました。
ちなみに、ラトルはドイツ国籍も取得しています。二重国籍が認められているため、英国籍も保持したままだそうですが、その理由は「エモーション」だとしています。
大スター指揮者が、フレンドリーに語る姿には出席者もシンパシーを覚えたようです。
さて、世界は、パンデミック、戦争状態、環境問題と大転換期にあります。
そんな中、放送事業はネットの普及で厳しい状況にあります。
放送協会を母体とするオーケストラでは、受信料の問題があり、BR響のように世界屈指のオーケストラでも経済条件が悪くなると、まず、優秀な音楽家の確保が難しくなります。
それどころか存続の危機でもあります。
今年の初め、オーストリア唯一の放送響であるウィーン放送響が廃止される、という発表があり、反対の署名運動が起きました。
ミュンヘンの3つのオーケストラ(BR響、ミュンヘン・フィル、バイエルン州立管)も廃止反対の声明発表をしました。
この結果、廃止は否定されましたが、これで安心できるわけではありません。
また、イギリスの状況はもっと悪くなっています。
春にはBBCがオーケストラや合唱団の大幅な予算削減を発表、反発をくらい一旦棚上げになったようですが、これで収まるわけではありません。
ドイツにはビッグバンド(ジャズ)も含めると、13の「放送オーケストラ」があります(これは飛び抜けた数です!)。
ハンブルクやケルンはそれぞれ3つのオーケストラを持っています。
加えて、合唱団を持っているところもあります。
とにかく『新時代』です。
これまでのやり方では問題は解決できない、良き未来はありません。
勇気を持って力を合わせていかなければならないは明らかです。
FOTO:©️Kishi
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
カルチャー・コンサルティングについてのお尋ね、ご連絡は以下までどうぞ。
Kishi Culture & Media Consulting Companie UG
代表:来住 千保美(Chihomi Kishi)
info@kcmc-music.com
ご興味のある方は以下の投稿をご覧ください。