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家族のおはなし

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大切な子どもたちのこと、夫のこと、親のこと。
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#エッセイ

息子が小さい頃、おもちゃ屋のおばあさんに教わったこと

息子が小さい頃、おもちゃ屋のおばあさんに教わったこと

まだ息子が幼かった頃、彼を連れてバスに乗り、ふたりでお出かけするのが私のご褒美の時間でした。

infocusさんのこちらの記事を読ませていただき、あまりにも息子さんが可愛いくて、優しいご家族が微笑ましくて、心がじんわりとあたたまりました。

そしてウルトラマン好きだった息子のことがふっと重なり、ある日、息子と出かけたおもちゃ屋さんでの出来事を思い出していました。

現在、息子は21歳なので、これ

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長女4世代秋物語

長女4世代秋物語

リビングの窓から見える庭木が、すっかり秋の色になった。
お散歩したくなるような澄んだ青空。
朝からワクワクするのは孫が遊びに来る日だからだ。

孫は週に2、3回、パパが仕事でいない平日に我が家へ遊びに来ている。
一回目の離乳食が終わって、だいたい午前11時くらいにやってきて、午後からの二女の訪問リハビリがない日は夕方まで遊んでいく。

先日は、孫が来る日に合わせて母が我が家にやってきた。
母にとっ

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過疎の島の未来を思う

過疎の島の未来を思う

10月の最後の週末、妹と一泊二日の旅に出た。泊まりの姉妹旅行は大人になってからは初めてだ。
目的地は両親の故郷、瀬戸内海の島。

島へ行くのは3年ぶりだった。
前回は、弟が両親を島へ連れて行ってあげようと計画してくれて、弟の運転で、両親と私と妹と、つまり家族水入らずで島へ渡った。その日は、私と妹は日帰りで帰ってきた。

当時、肺を患い、歩くのがやっとだった父は、島に帰ると別人のようにサクサク歩いた

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独居老人の義母、詐欺師に騙されてしまう

独居老人の義母、詐欺師に騙されてしまう

義母がキャッシュカード詐欺盗に遭ってしまった。

我が家の地域の回覧板でも、つい先日、こんな注意喚起がなされていた。
その手口と全く同じで、そんな!まさか!と思った。

9月の終わりだった。
夕方、義母から電話がかかってきて、声を震わせながら私に小声で話し始めた。

「琲音さん、琲音さん、わたし、大変なことになってね。詐欺に遭ってしまって。」

驚いた私は、まず、義母の身の安全を心配した。

とり

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あんパンには牛乳を、チョコレートには珈琲を

あんパンには牛乳を、チョコレートには珈琲を

時々、無性にあんパンが食べたくなる。

お餅はこし餡派なんだけど、パンはやっぱりつぶ餡がいい。
高級なパン屋さんよりも、4個入りのヤマザキあたりがちょうどいい。

それも1個で充分。
2個以上欲張ったら胃もたれするようになったから、加齢ってある意味、エコだと思う。

よくよく考えてみたら、私があんパンを恋しがるのは体がガッツリ疲れた時だ。

例えば肢体不自由の二女を連れ出した日。
ようやく帰宅して

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朝、突然ガラスが娘に降ってきた

朝、突然ガラスが娘に降ってきた

パッリーン!

数日前の早朝4時過ぎ。
頭の右上の方で大きな音がして飛び起きた。
枕元にあるリモコンで電気をつけると、壁にかけてあった額縁が棚の上に落ちて、表面のガラスが割れていた。

その棚は、肢体不自由の二女に必要な医療的ケア用の機械や物品を置くために、娘のベッドの頭の方にピッタリとくっつけて置かれている。

うわぁ、あかん!娘が危ない!

寝ぼけた頭が猛スピードで覚醒した。
慌てて娘のまわり

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孫を連れて、ベビー服屋さんでお買い物

孫を連れて、ベビー服屋さんでお買い物

初めて孫を連れてお出かけできる!
留守番の夫には申し訳ないけど、朝からワクワクが止まらない!

生後6ヶ月になった孫の動画を、毎日50回くらい再生している私たち夫婦。

声を出して笑ってるやん!
ずり這いしてるやん!
手で足を掴んで噛んでるやん!
あら、スプーンでごっくん、上手上手!

動画を観て、おもちゃや服を買ってあげたくなる衝動を抑えつつ、私はせっせとおしり拭きばっかりを買って、長女たちが遊

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息子が帰ってきた日には

息子が帰ってきた日には

春からのひとり暮らしで、息子は4キロ痩せた。

先日、我が家に帰ってきた息子を見て、細い体が一段と細くなっていて、心配になった。

「ちゃんと食べてるの?」

「あぁ。」

「でも、あんた、痩せてるやん。」

そう言うと、食べても食べても痩せていく、と彼がぷよぷよ肉の全くないお腹を見せながら困った顔をした。

自炊をして、たくさん作ってモリモリ食べているのに、と息子本人は言っている。
なんならスナ

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母に運転させない練習

母に運転させない練習

母がスーパーの駐車場で車のトラブルを起こした。

母は車を運転して、ひとりで来店していた。
買い物を終えて、買い物カートから車に荷物を移し替えたあと、ちょっと気を抜いた隙に、空っぽになったカートがスルスルと勝手に動き出してしまったらしい。

その駐車場は緩やかに傾斜している。
足が痛くて早く歩けない母は、動いていくカートを追いかけることができない。
「誰か、止めて!」と大声で叫んでも、まわりに誰も

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たった一度だけ、祖父に叱られた夏の日のこと

たった一度だけ、祖父に叱られた夏の日のこと

私の両親の故郷は、瀬戸内海に浮かぶ島だ。
私が幼い頃は、夏休みになると母方の祖父母の家で過ごし、毎日のように島の海で泳いだ。

浮き輪でぷかぷか浮かんだり、幼いいとこを抱っこして波打ち際で遊んだり。
休憩には浜で砂遊びしたり、スイカを食べながらタネをプープー飛ばしたり。

真っ黒に日焼けして、肩や背中、鼻の頭の皮がピラピラむけてしまっても、平気で毎日海へ行った。

思い返せば瀬戸内海の海はバスクリ

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夫の夏のチャレンジを応援したい

夫の夏のチャレンジを応援したい

「俺、西の山に沈むオレンジ色の夕陽を見て、涙が出てきたんやわ。」

帰宅した夫が、私にボソリと言った。

「詩人かい!そんな大げさな!まぁでも、よく頑張ったやん!大成長、偉かった!」

夫が病院に行く決心をした。
夫が行く先は、無呼吸外来だ。

彼はかなり前から、眠っていると、怪獣のようなイビキの途中で時々息が止まる。
夜だろうと、うたた寝だろうと、激しく息が止まる。
その度に、こちらがついつい数

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隔離生活のだらだらもりもり日記

隔離生活のだらだらもりもり日記

まさかのコロナ感染で、今週、私は1年ぶりに隔離生活を送ることになってしまった。

外出の時には必ず気をつけてマスクをしていても、うつるときはうつるから仕方ない。

コロナウィルスが黄色で、インフルエンザウィルスがピンクとかに見えていたら、速攻で逃げるのに。そんなメガネが開発されないかな、と思う。

先週末から咳が出ていた。
喉も痛いし、夏風邪かと思っていた。
風呂から出ると頭が重くなり、熱を測った

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父への詫び状「洗濯機で洗ってしまってごめんなさい」

父への詫び状「洗濯機で洗ってしまってごめんなさい」

こんなにも、自分の行いを恥じたことはない。
まさに、忸怩たる思い。
約1年半前のあの日、どうか夢でありますように、とどれほど願ったことだろうか。

シンクに置き去りだった朝食の食器を洗いながら、慌ただしかったこの数日や、さっきまでの黒い儀式を、私はぼんやりと目の奥の方で思い返していた。
最後に見た父の姿がどうしても頭から離れず、蛇口を強くひねる。
冷たい3月の水が手に刺さるが、これが生きているって

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十人十色が良き時代

十人十色が良き時代

長女から毎日送られてくる孫の写真を見ながら、夕飯を食べる夫。

「あらっ、私も今、同じ写真見てるー!可愛いよね、このぼたもちみたいなほっぺ。」と、自分のスマホ画面を夫に見せる私。

「あかん、可愛すぎてオレ、射抜かれたわ。」と胸を押さえる夫。

それぞれがそれぞれのスマホをお茶碗の横に置き、時々、写真の孫に話しかけたりしながら、毎晩、私たちおじいちゃんおばあちゃんは夕飯をご機嫌に食べている。

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