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映画「生きちゃった」は生きる覚悟を問われるとんでもない映画だ(感想・ネタバレあり)

映画「生きちゃった」は生きる覚悟を問われるとんでもない映画だ(感想・ネタバレあり)

◆はじめに 石井裕也最新作の「生きちゃった」。とんでもない映画だった。
 公式のあらすじを読んだ段階では、奈津美(大島優子)の不倫を発端におさなじみ達(仲野太賀、若葉竜也)の人間関係が狂っていく”様相”についての話だと思っていたが、全くそうではなく観客に「生きる覚悟」を問うてくるとてつもない力強い映画のように感じた。その問いは強く心に突き刺さり、私は私の人生を全うしているのだろうかとしばらく考えて

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熊本で借りていたビルで、最近出会った友人達とシェアオフィスをつくりました。

熊本で借りていたビルで、最近出会った友人達とシェアオフィスをつくりました。

どうも、椿原 ばっきーと申します。株式会社エルボーズという、フリーランス組織な開発会社の執行役員です。

私は熊本を拠点に12-13年活動していますが、地方に根を張っていると「この建物余ってるんだけど、なんか良い使い道ないかな?」みたいな話をいただくことがあります。

私にもそんな流れがきて、2021年から熊本市内中心部(水道町交差点)にある、二階建てで地下と屋上も使えるビルを安めの金額で借しても

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吹替よりも字幕で二人で見たあの映画の名は『ナイト・オン・ザ・プラネット』

吹替よりも字幕で二人で見たあの映画の名は『ナイト・オン・ザ・プラネット』

「吹替よりも字幕で〜♪2人で見たあの映画〜♪」
と、"エモ"を凶器に人々を殴り倒す、クリープハイプの『ナイトオンザプラネット』という曲をご存知だろうか。
いや今回何の話がしたいって、この『ナイトオンザプラネット』に登場する

という歌詞の"ジャームッシュ"や"ウィノナライダー"の話がしたいんですよ。
まあ冷静に考えると「じゃあって別れてから」「ジャームッシュは」「一体何本撮った」「ウィノナライダー

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大人だって冒険に出かけちゃえるもんね

大人だって冒険に出かけちゃえるもんね

もう、やけくそだった。この妙に荒ぶった気持ちをどうにか鎮めたくて、すっかり日の落ちた暗闇の中私はハンドルを握った。

その日は週末で、月末で、その他あらゆることが重なり珍しく残業した。この後用事もないから残業自体には何も思わないけれど、一方でなんとなくやけっぱちになっていた。なのに自分が何をしたいのか、どうやってこの気持ちを発散させたいのか、なぜかわからなかった。

いつもと違う道を通って、コメダ

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人生はどこからでも軌道修正できる、と思った時のこと

人生はどこからでも軌道修正できる、と思った時のこと

最後まで読んでくださりありがとうございました!
本記事は、國學院大學とnoteのコラボ特集「#今年学びたいこと」への寄稿として描いた漫画です。他の作品はこちらでご覧頂けます↓
https://note.com/topic/feature/p/collabstudy

ライブハウスの中すら上手く生きられないけど

ライブハウスの中すら上手く生きられないけど

日常を忘れちゃえってスタンスでライブハウスに立っているバンドを見て死にたくなったことがある。心に響いた音楽を聴いた帰り道に死にたくなったことがある。
私はライブハウスが好きで行っているのに、置かれている状況次第ではしんどい時がある。
それは行ってみなきゃ分からなくて
音楽の前でしかどれだけ日常を我慢してきたのか分からない私にとって難しいものだ。

こんなに行ってるのに、ライブハウスの中では周りが気

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バイきんぐ小峠が、錦鯉まさのりに恩田陸を読ませた一言

遅咲きブレイク芸人「錦鯉」の長谷川まさのりがラジオで披露したエピソードです。

長谷川まさのりは、50目前で売れたスーパー遅咲き芸人。人生で絵のない本は5冊ぐらいしか読んだことがない。
消費税がないころ、200円持って少年ジャンプとベビースターラーメンを買ったらちょうどになるから、両方買って楽しむのが「本」関連のしあわせな思い出だった。

読書習慣ゼロのまさのりは、売れないころのバイきんぐ小峠英二

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2023/6/11 思考メモ in サイゼリヤ

2023/6/11 思考メモ in サイゼリヤ

サイゼリヤでずっと話してたので思考メモをここに残しておこうかな!

僕は人生でやりたい事がもうあまりない。欲があまり無いと言ってもいい。勿論細かく言えばしたい事や行きたい場所は沢山あるが、極端な話いつ死んでも良いと思っているくらいに人生に満足感がある。と言うのも、そもそも僕は人生に何も望んでいないのだと思う。いや、望まなくなった…かな。あくまで経験則だけど、こちらから能動的に何かを望んだ時って、い

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月が綺麗ですね

月が綺麗ですね

こんばんは。
やっと3回目打ってきました💉
副反応が出ないことを祈るばかりです。

それでは早速表題の件につきまして。

我君ヲ愛ス先週の土曜日は中秋の名月だったようですが皆さんはお月様見ましたか??

最近連絡をとっている子が【月が綺麗ですね】って言ったんです。冗談も言い合える中だし私はほろ酔い気味だったから、え!月が綺麗です?!え!告白?!ってなったんですけど、ただその子は満月を見てそう思っ

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「ちょっと思い出しただけ。」きっと、そんな日々を生きていくんだろう。これからも、ずっと。

「ちょっと思い出しただけ。」きっと、そんな日々を生きていくんだろう。これからも、ずっと。

東京タワーが好きだ。

ただほんと、それだけの理由で、映画「ちょっと思い出しただけ」を観た。予告の節々に東京タワーが映るから。

" ちょっと思い出しただけ "

観終わった後に、本当にタイトル通りの感情になる映画だ。

来月、私の元カレと私の親友が、結婚する。

もっと言うと、17から22歳までの6年間の青春を捧げた私の元カレと、小学校1年の時「ともだちになってください」と手紙を渡して以降、20

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やる気のある無能は今すぐ殺せ!

やる気のある無能は今すぐ殺せ!

いきなり過激なタイトルですが、これは18世紀のドイツの軍人ゼークトという人が提唱した組織論を元にしたジョーク。

本人が言ったかどうかは定かではないが、ちょっとわかる部分があるので取り上げてみたいと思います。

この記事は、「やる気のある無能を殺す」ための記事ではなく、ビジネスをする上での組織の作り方、自分個人の立ち位置の把握などを考えてみたいと思います。

ゼークトの組織論ゼークトは人間は4種類

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お茶の上で(その1)

お茶の上で(その1)

映画『街の上で』における再生 令和3年4月9日に公開された今泉力哉監督の映画『街の上で』は、日常あるような光景が描かれ、大きな出来事が起きるわけではないと言われる。実際、そのとおりなのだが、ではなぜこの映画がこれだけ人を惹きつけるのか。それは私たちの日常の何気ない生活の中にも気づかぬうちに大きな出来事は生まれていて、この映画はそれをすくい上げているからではないか、と思う。そのことを、この映画の白眉

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1杯500円のコーヒーは高いのか?

1杯500円のコーヒーは高いのか?

こんにちは、川野優馬です。

僕はコーヒーショップを運営している立場なのですが、コーヒーの値段についてずっと考え続けてきました。1杯のコーヒーにはいくらの価値があるのか?そして自分のお店で出すとしたらいくらにすべきなのか?

今日はそんなコーヒーの値段について考えてみたいと思います。

価格が適正かは消費者が決めるまずはじめに、コーヒーの値段に客観的な正解や不正解はなくて、あくまで飲む人がその値段

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ダルマとジョニ黒と少年と母

ダルマとジョニ黒と少年と母

昨夜、『夜は短し歩けよ乙女』を娘と観た。

この傑作アニメには、バーの棚にずらりとダルマが並ぶシーンがある。

ふと、
「このダルマは、たぶん、サントリーのオールドってウイスキーなんだよ。ニックネームがダルマだから」
という話をした。

娘は「ふーん」とピンとこない様子だった。

おせっかいな父は今日、スーパーで見かけたオールドを買ってきた。
今、チビチビやっている。
ほろ酔いでスイッチが入ったの

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