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質問をつくってみよう『たった一つを変えるだけ』ダン・ロススタイン、ルース・サンタナ共著
こんにちは!
「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です!
皆さんは、より良い選択をしたり、より良い意思決定をするために必要なものは何だと思いますか?
一つは情報ですよね!
情報を得るの必要なのは、なんでしょうか?
それは「質問づくり」。
すべての悩みを解決する鍵は、実は「質問」にあります。質問の仕方を変えるだけで、すべてが解決するのです。
そんな一冊を今日は紹介しますが、この本、必読書です!
というのも、本の中で印象に残っている部分があって、この著者、学校の先生をしているのですが、低所得者の親から
「なんて質問したらいいか分からなかったから、学校にいけなかった」
……と、言われたそうなんです。それがこの本の出発点になっています。
学校の先生でなくても参考になると思うので、紹介していきますね!
まず、おおまかな内容はこんな感じでした!
主な内容
質問の重要性 授業中の生徒の理解度を深め、主体的な学習を促す上で、教師の質問が重要な役割を果たすことを解説
効果的な質問の作り方 思考力を刺激する開かれた質問、理解度を確認するための具体的な質問など、様々なタイプの質問の作り方を紹介
質問を活用した授業展開 質問を効果的に活用することで、生徒の積極的な参加を促し、深い学びを実現するための授業展開方法を提案。
生徒の質問力を育てる 生徒自身が質問を考える力を養うための具体的な方法や、生徒同士が質問し合う活動の事例を紹介
教師の質問力を高める 教師が自身の質問力を振り返り、改善するためのポイントを解説
ダン・ロススタインとルース・サンタナによって提唱された「QFT(Question Formulation Technique)」という質問作成技法を基に、教育現場での質問の重要性と効果的な活用方法がたっぷり解説されています。
QFT(Question Formulation Technique)って?
本書のコアとなるのは、QFT(Question Formulation Technique)という質問作成技法。
QFTは、たった6つのステップで、誰でも簡単に効果的な質問を作れるようになる魔法のようなツールです。
それでは説明していきます!
質問の焦点を定める 何について質問したいのか、テーマを明確にする
質問をたくさん作る: 質より量を心掛け、思いつくまま質問を書き出す
質問を改善する 閉じた質問を開かれた質問に変えたり、より具体的な質問にしたり、質問の質を高める
質問に優先順位をつける どの質問が最も重要か、話し合いたい質問はどれか、優先順位を決める
質問を活用する 授業で話し合ったり、調査したり、発表したり、質問を学びに活かす
質問を振り返る 質問を通して何が学べたか、次に活かせることは何か、省みる
なぜQFTがすごいのか?
それは、生徒の思考力を刺激し、主体的な学習を促す効果があるからです!
質問を作る過程で思考が深まる 質問を考えることは、知識を整理し、新たな疑問を発見するプロセス
多様な視点に触れることで視野が広がる 他の人が作った質問を見ることで、自分では思いつかなかった視点に気づく
質問を通して知識が定着する: 自分で作った質問に答えることで、知識の深化が見込める
コミュニケーション能力が向上する 質問し合うことで、自分の考えを伝えたり、相手の意見を理解したりする力が身につく
授業での活用例
QFTは、あらゆる教科、あらゆる場面で活用できます。例えば……、
国語 古典文学作品について質問を作り、登場人物の心情や作者の意図を読解
社会 歴史上の出来事について質問を作り、その背景や影響について多角的に考察
理科 科学実験の結果について質問を作り、仮説を検証し、新たな実験を計画
総合的な学習の時間 探求したいテーマについて質問を作り、調査計画を立て、プレゼンテーションを実行
教師の成長にも繋がる
QFTは、教師自身の成長にも繋がります。生徒の質問に耳を傾け、対話を通じて共に学ぶ姿勢は、教師としての裁量を高めるうえで欠かせません。また、生徒の質問から新たな発見や学びを得られることもあります。
まとめ 「質問づくり」で新しい学びの世界へ
『たった一つを変えるだけーークラスも教師も自立する「質問づくり」』は、生徒の主体性を引き出し、深い学びを実現するための具体的な方法論を示しています。
感想
教育現場でよく見られる「教師が一方的に答えを教える」という授業スタイルから脱却し、生徒の主体的な学びを引き出すための具体的な方法が書いてあるのですが、むしろ学校より仕事での方が活用出来るのはないかと思いました。ケーススタディのお手本と言えるでしょう。
特に、QFT(Question Formulation Technique)という質問作成技法は、シンプルながらも非常に効果的で、生徒や社員の思考力や探究心を刺激する上で有効だと感じました
QFTは、教師だけでなく生徒・仲間自身も質問を作るプロセスに参加することで、学習への主体的な関わりを促し、深い理解へと導くことができる点が素晴らしいと思います。
また、本書では、様々な教科や学年における実践例が豊富に紹介されており、具体的な授業展開のイメージが湧きやすかったです。私自身、会議などで質問を募集することも回答することもあるのですが、本書で紹介されているQFTの活用例を参考に、主体的に読み解く設計にしてみたいと考えています。
さらに、本書は教師や上司の質問力向上にも役立つ内容となっています。教師が生徒に投げかける質問の質によって、生徒の学習意欲や理解度が大きく変わることを改めて認識しました。
本書で紹介されている質問の改善ポイントや生徒の反応に応じた質問の調整方法などは、日々の授業実践において非常に参考になると思います。
ただ、紹介されているQFTはあくまで一つの手法であり、全ての授業や仕事に適用できるわけではありません。
また、QFTを効果的に活用するためには、それに応じたトレーニングも必要になってくるとは思うのですが、それだけの価値があると感じました。
ということで、兎にも角にもご一読することをおすすめします。
質問で引き出す自立の可能性
皆さまのポテンシャルを発揮する質問術を、ぜひお試しあれ!
【編集後記】
私たちは「すべての記事を無料で、誰にでも読めるようにすること」をモットーにしています。そのため今後も有料記事は一切公開しません。もし記事に価値を感じていただけたら、サポート(投げ銭)いただくか、リンクから本を購入してみてください。次の記事の書籍代に活用させていただきます。
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