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記事一覧
『7つの習慣』を読んでみた2:霧
『7つの習慣』のなかでは、有名な人物からネットで検索しても正体不明の人物まで様々な人名が挙げられます。その中で、言及される数が最も多いのはヴィクトール・フランクルです。著者はフランクルから多くの示唆を得ているわけですね。例えば、心理療法としてのロゴセラピーなどが挙がっていました。そういうわけで一つの試みとしてフランクルのテクストと比べて読んでみようってことなんですが、私は、『夜と霧』(ヴィクトー
もっとみるスキルやアビリティについて:「受動的」に関する考察
リスキニングという言葉の旬は過ぎたかもしれません。もっとも「学び直し」かどうかは別にしてビジネスにおいてスキルを身につけていくことは、新入社員に限らず大事なことです。
今回は、そのようなスキルといわゆる能力(アビリティ)について、哲学的に――つまり言葉の面からアプローチして考えてみたいと思います。内容(主張)としては、これまで何度か記事の端々で触れてきた、ビジネスの場で能動性/能動的であること
ヴェイユに捧ぐ#2:集団と人格
河出文庫『アンソロジー』所収の「人格と聖なるもの」の偏った読解です。
「人格と聖なるもの」には、いろんなテーマが盛り沢山で、今回は「集団」に関することを中心にしたまとめになります。読解ではありますが、堅苦しくならないように、基本的には私の言葉を中心に書いていきます。もちろん、破壊的なセンテンスは引用のかたちで拾っていきますよ。あと、あくまで読解なので、いわゆる解釈はしますが、私の意見は含めませ
排除する/排除される人たち:人生観・労働観の変化についてのメモ
自分の人生をどのように生きていくか。多くの人にとって人生の中で大きなウェイトを占める仕事をすること(労働)についてどのように考えるか。その中身は当然、時代とともに変わっていきます。この記事では、哲学的な視点から若干の情報整理をしてみます。経済や政策の専門家ではないのであくまでラフなメモです。
変化の要因について
時代とともに変わると書きましたが、変化の要因の幅は非常に広いと思います。まさに「
地獄への道は善意で舗装されている(SDGs・脱炭素)追記
久しぶりのビジネスジャンルの記事です。SDGsと脱酸素の取り組みについて吟味してみます。
SDGsの利害関係 SDGsはとても立派でまっとうな内容です。デザインも優れていますよね。そして内容についても、解決した方がいいに決まっていることが書いてあります。そしてその規模感ゆえに、解決するためには「だれもが」取り組まないと無理だ、といえる内容になっています。つまり、賛同している国や企業だけでなく、人
SDGsはバズワード?
「そんなことはない」と思われるかもしれません。実際に企業のwebサイトでは投資や採用のページで、SDGsについて実業と紐付けていることは、好印象の材料になっています。
一方で、メディアで耳にすることが減ったというのは、ニュース記事の通りだと思います。実は過去に遡れば逆に、「なぜ急にSDGsが取り上げられることが増えたのか」というニュース記事があったりします。
今回はニュース記事とは少し違った角度