ポジティブ感情はなぜ重要なの?
こんにちは、心理カウンセラーMOKUJIです。
メンタルヘルスでお悩みの方向けに、心が軽やかになる実践的な記事を書いています。
本日のテーマは
「ポジティブ感情による気晴らし」です。
ストレスが溜まってきてかなり追い詰められているな、と感じている方は、今回の記事を読んで参考にしていただければと思います。
そもそもポジティブな感情はなぜ私たちにとって重要なのでしょうか?
それは端的に言って
「ストレスの打ち消し効果(Undo effect)」
があるからです。
ならば効果的な気晴らしの方法とは何か。それは…
「自分にとって『楽しい』『心地よい』と思える気晴らしを間違いなく選択する」
です。
どういうことか。
下記のような実験があります。
1 心拍数を計測
2 不安を喚起する状況を与える(「1分間のスピーチをすることとそれが録画され評価される」と伝える)
3 短時間の映像視聴(「楽しい」、「ゆったりとした」、「何もない」、「悲しい」の4つのイメージ映像)
4 元の心拍数に回復するまでの時間を計測
この結果、元の心拍数に戻るまでの回復時間が最も短かったのは、「楽しい」「ゆったりした」というポジティブ感情を経験したグループ。逆に、回復時間が最も遅かったのは、「悲しい」というネガティブな感情を経験したグループだった。
(参考:『ワーク・エンゲイジメント ポジティブ・メンタルヘルスで活力ある毎日を』,島津明人 著,労働調査会)
ここから言えるのは、「映像を視聴する」という同じ「気晴らし(Action)」をしているにもかかわらず、ストレス(心拍数)の打ち消し効果が異なるという点です。
私も気晴らしにyoutubeを眺めることが多いです。もうクセになってしまっているので、仕事終わりなどは疲れ果て、レコメンドされている関連動画をなんとなく視聴することもしばしばです。しかし注意すべき瞬間はこの時です。
「動画を見る」=「気晴らし」
だと思ってはいけないのです。
気晴らしになるのは、自分にとってポジティブ感情が湧いてくる動画を観たときだけなのです。むしろ、誰かを批判しているような動画、衝撃映像、暴力映像、悲しい映像などは、かえって「毒」になります。
私にも大失敗した経験があります。仕事がうまくいかなくて、人間関係も悩んでいた、そんなある日の会社帰り、電車の中でyoutubeを開き、こともあろうに「夫を亡くした家族のドキュメンタリー」を観てしまいました。これにより落ち込んでいた気分はさらに、ど〜ん!と深く沈んでいくことになり、休日まで尾を引くことになりました。
なぜこんなことをしてしまったのでしょうか?それは、
ポジティブな時にはポジティブな情報を、
ネガティブな時にはネガティブな情報を 集める
という人間の心理傾向が影響しています。
ということで、やはり
「自分にとって『楽しい』『心地よい』と思える気晴らしを間違いなく選択する」
が大事になります。
実践のポイントとしては、何が自分にとって『楽しい』『心地よい』と感じられるかを事前に認識しておくことです。
例えば私で言えば、「サンドウィッチマンの漫才」は全く嫌な感情を起こすことなく楽しんで観ることができます。後はかわいい動物の映像。それから自分の息子が遊んでいる様子を撮影した動画などもそうですね。
ネガティブな感情が起きたときは、特に注意して「気晴らし」の方法を選択するようにしてください。効果が180度変わる可能性があります。
そこにネガティブな要素が入りこんでいないか、気晴らしを実行する前に確認するクセをつけてください。ネガティブなときは頭がぼ〜としているから特に要注意ですよ。
はい、今回は以上となります。「気晴らし」はうまく使えば、ストレスに良い効果があることがわかっています。うまく使っていきましょうね!
ぜひ今日から行動に移してみてください。
それでは、また。
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