本能寺の変1852 その一因 2(1)光秀の素性6 そ第23話 天正十年六月二日、明智光秀が織田信長を討った。その時、秀吉は備中高松で毛利と対峙、徳川家康は堺から京都へ向かっていた。甲斐の武田は消滅した。日本は戦国時代、世界は大航海時代。時は今。歴史の謎。その原因・動機を究明する。『光秀記』
その一因 2(1)光秀の素性6 そ第23話
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2(1)光秀の素性 6転機 そ第23話
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そ第22話 そ第23話 そ第24話
永禄九年2 上洛決定
細川藤孝は、信長から言質を得た。
同年、七月。
急ぎ、義昭へ。 →◎第23話 第23話
義昭の家中は、沸き立った。
上洛の日が決まった。
「来月二十二日」
信長、これに供奉。
「織田尾張守参陣致し、御動座御供申すべき由に候」
義昭は、これを各所へ知らせようとしていた。
「則ち、御内書成さるゝの通り」
義昭の心は、すでに京へ。
「幕府再興」
今、一歩。
「成る」
そう、思っただろう。
上洛間近、誰もがそう思った。
大覚寺義俊から、大和の十市氏へ。
一、今度、将軍御入洛あるべきの由につき、
高田為成より、遮りて(=わざわざ)、
十兵(十市兵部少輔)の儀、大覚寺殿をして申し入られ、
(和睦が)相調ひ、
義昭は、御内書を送ろうとしていた。
義昭の気持ちは、高揚していた、
則ち、御内書成せらるゝの通り、
信長は、確かに、約束した。
「一寸先は闇」
何が起きても、おかしくない時代だった。
だが、信長は、用心深い。
それ故、ここまで、生きて来た。
状に、曰く、
御出張の儀に就きて、御内書成され候、
来月二十二日、織田尾張守参陣致し、
御動座、御供申すべき由に候、
家康も、参陣する。
「三州(三河)」、とある。
其れにつき、三州・濃州・勢州四ヶ国出勢必定に候、
此の砌(みぎり)、忠節抽んでらるべくば、神妙たるべき由
申し入るべき旨に候、
猶、(高田)為成演説あるべく候間、再筆能わず候なり、
穴賢(かしこ)々々、
七月十七日 御判在之
十市兵部少輔殿
多聞院英俊が大覚寺義俊の書状を書き写した。
英俊は、多方面に、情報網を張り巡らしていた。
以上、大覚寺殿小文にこれあり、
写すなり、
別帋(かみ=紙)にも日の下にも御判ばかりこれあり、
名はこれなし、
しかし、糠喜びに過ぎなかった。
そして、次の一文がつづく。
有る如しと雖(いえど)も、此の御内書は、到来せず、
大覚寺殿、一圓(円)、虚説なり、
【重史086】(「多聞院日記」永禄九年八月二十四日条)
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