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#日記
甲子園球児とそうじゃない僕の話
甲子園の季節。夏の風物詩とも言うべきか、高校球児だけでなく様々な人が球場で、あるいはテレビの前で熱狂に包まれる。
僕はこの時期になるとこんなことを思う。グラウンドに立てる者とそうでない者の違いは何か、と。強豪校になればレギュラーの10倍もの部員を抱えていることも少なくない。その分だけアリーナ席は応援要員で埋まる。アリーナ席で大声を張る、日焼けした坊主頭の球児たちと、グラウンドで脚光を浴びる選手た
「もう戻れなくなるかもしれない」と思うこと
10代の頃、僕は良く走った。ちょうど陽が沈む頃、黄昏時、耳にはイヤホンを、一昔前の曲を流して走り回っていた。
決まって川沿いを走った。広い空がオレンジ色に染まっていく様子が好きだった。水面はその光を反射し、息を切らしながら僕もその色に浸った。
それは誰にも邪魔されない静謐な時間で、今思えばもう決して訪れない静けさだと思う。僕は何も知らなかった。外の世界のことを知らず、ただ、外には沢山楽しいこと