自分の好きな詩を一つ選ぶことになり、茨木のり子の没後に発表された『歳月』を手にとる。最愛の夫を亡くした悲しみと、出会えた喜び、尽きない思慕の念をつづる。現代詩としては優等生すぎるという評もあるけれど、まっすぐな言葉と人柄がともなうところに惹かれる。あとから染みこんでくる詩。