kowaquicktomaこわくいとま

蟲惑暇(こわくいとま)。書くのが好きです。趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。 ネットショップ「暇書房」にて書籍『1人目の客』販売しております。 https://kowaquicki.base.shop/

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最近の記事

この世をば

 まだ見ておりませんが、先週放送の「光る君へ」では、ついに道長があの有名な「この世をば」の歌を詠みましたね。前の週の予告にも出てきており、思わず「おお!」と唸ってしまうくらいには興味があります。  しかし、Twitterには私程度の興味関心ではなく専門的に研究されている方がわんさかおられ、いろいろと考察を書き連ねておられます。こういう人たちに対して「悔しい」と思ってしまうのが私の悪い癖ですが、この「悔しい」という気持ちがあるからこそ、学びを忘れずに生きていられるのだとも思い

    • 1人目の客になれた話 三条会商店街編今月二軒目

       趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。  今日は11月23日、「3」の付く日は365日晴れの街こと三条会商店街でお得に買い物ができる日です。  私は「3」の付く日に三条会商店街でお得に買い物をしたことはありませんが、「3」の付く日は朝から晩まで商店街内で「ららら3の日はお得だな、ららら3の付く日はお得だな」と軽快に歌う曲がずっと流れているので、「3」の付く日がお得だということは知っています。  現存する唯一のアドベンチャーロックバンド「私の思い出」の曲です。「

      • イメージチェンジハラスメント

         故あって(あほみたいな「故」なんですが)スキンヘッドにいたしました。それなりに長髪であった状態でいったん職場を抜け出し、剃髪をして職場へ戻ってきました。  一様に皆さん驚かれるのですが、なかには驚きを見せないようにされる方もいて、「おまえが髪を剃ろうが何をしようが興味はない」ということなのかもしれないし、いちいちリアクションをするのが面倒くさいのかもしれない。  これについては私はどちらかというと申し訳ないと思っていて、なんというか、リアクションハラスメントとでも言いま

        • そういうLIFE

           うちの小学四年生が最近毎日絵を描いているのに触発されて私も絵を描くことにしました。    去年、和田誠展に触発されて絵を描くことにして以来、生涯で何十回めかの絵描きです。  子供の頃から絵を描くのは好きで、割とうまく描けたのですが、割と早くに壁にぶち当たり、その壁を越えようとまでは思わなかったんですよね。あのとき壁を越えていたらもっとちがった人生だったかもしれない。  いまになって絵を描いてみるのはその「かもしれない人生」をちょっと体感してみようかな、という好奇心なん

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        • 太陽日記〜コロナ禍の記憶〜
          945本
        • 1人目の客ルポ
          120本
        • 読書の記録 読書の記録
          250本
        • 短編小説
          165本
        • 趣味は新聞コラムを読むこと
          235本
        • 英語日記と短歌
          142本

        記事

          数学解けた解毒ガウス

           中学二年の息子はテスト期間中です。  数学の図形の問題が解けないというので見てみたら、三角形の角Aが80°で角Bと角Cの二等分線が云々かんぬんという問題であり、ぱっと見た感じでこいつは俺の解けないやつや、と思ったのですが、普段から逃げずに考える力を養いなさいと言っている手前、すぐに逃げることはできず、しばらく考えていたらこれがなんと。解けたんです。  これはきっとここ数年、ワケわからないなりに科学雑誌のニュートンを毎月購入し、数学の記事などにもざっと目を通していたおかげな

          数学解けた解毒ガウス

          11月11日週の新聞歌壇俳壇チェック

           普段から俳句と短歌に触れておくことで感性が養われると信じ、新聞各紙の俳壇歌壇をチェックしております。 ●11月12日の読売歌壇 ⭐︎辛い日は辛いと日記に書くけれど元気な時は元気と書かず 何かしら辛い気持ちのときのほうが筆は進むものです。幸せだったり元気だったりしたら別に書かなくていいもの。書きたい私は不幸を望んでいるのかもしれない。 ●11月12日の読売俳壇 ⭐︎虫鳴くや星数ほどに未読の書 積読ってやつですね。我が家にも割と星の数ほどあります。虫の鳴き声に感嘆してる

          11月11日週の新聞歌壇俳壇チェック

          1人目の客になれた話 四条大宮あたり編

           趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。  大丸京都店の北側、錦小路にあったゆずラーメンの美味しいお店「英多朗」が突如閉店していたのはどのくらい前のことだったでしょうか。  昔は土曜日の朝の生放送が終わってからよくお昼に食べに行っていましたが、コロナ以降はあまり行けておりませんでした。  でも前を通るたび、今日も英多朗はすごく混んでる、いつも英多朗は満員やの、と感心していただけに閉店の唐突感はすごかったんです。  私はオープンしたお店の1人目の客になるのは趣味

          1人目の客になれた話 四条大宮あたり編

          令和6年読書の記録 冨田勝『脱優等生のススメ』

          #読書感想文  私の収集癖をくすぐりまくる「ハヤカワ新書」のNo.007。  得意科目を極めるよりも、共通テストに向けた5教科7科目の勉強が優先される日本の学校教育。だがそのように「与えられた問題をそつなくこなす」優等生は今、着々とAIに代替されつつある-。やりたいことで、やる価値があることなら、やらない理由がない。点数かせぎをやめて、自分の「好き」を徹底的に追求しよう。慶應義塾大学先端生命科学研究所の初代所長が、山形県・鶴岡の地から次世代のイノベーターを多数輩出してきた

          令和6年読書の記録 冨田勝『脱優等生のススメ』

          1人目の客になれた話 新今宮編

           趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。  何をもって1人目の客とするのか、どこまでが「お店」なんですか、とか、いろいろ聞かれることがあるのですが、その辺は曖昧にしてゆるく取り組んでおります。  リニューアルオープンするお店の1人目の客も狙いますし、本オープンの日に行けなければプレオープンの1人目の客を目指すこともあります。  「お店」の定義も曖昧で、選挙において1人目に投票するということもしておりますし、設置された自動販売機で1人目にジュースを買うとか、設置され

          1人目の客になれた話 新今宮編

          1人目の客になれた話 下鴨本通り北大路編

           趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。  先日のイノダコーヒ三条店のリニューアルオープンの際にはオープンの1時間15分前に既に店頭に八人ほどの行列ができておりました。  おそらく、ご近所の長年この店に愛着を抱きつづけていらっしゃる常連のお客様なのでしょう。  私はむしろ、この人たちを差し置いて1人目の客にならなくてよかったと思いました。  このお店の1人目の客は私じゃないほうがよかったのだ、と。  イノダコーヒ三条店にとっても、1人目の客になれるならなんでもい

          1人目の客になれた話 下鴨本通り北大路編

          令和6年読書の記録 ブレイディみかこ『地べたから考える』

          #令和6年読書の記録 #読書感想文  10代のためのノンフィクションシリーズ「ちくまQブックス」。たぶんコロナ初期くらいに第1期が発売され、さほど間を置かず第2期が発売されたはずなんですが、そこから第3期がいつまで経っても発売されず、あ、これはもう第2期で終わったんだな、と思っていたらどうやら最近、第3期が発売されたらしい。しかも第3期の一発目はブレイディみかこさんらしい!ということで紀伊國屋書店梅田本店でさっそく買ってきて読みました。第1期も第2期もコンプリートしておりま

          令和6年読書の記録 ブレイディみかこ『地べたから考える』

          11月4日週の新聞各紙歌壇俳壇チェック

           俳句と短歌を作るには俳句と短歌に常から触れておくことが最も大事であるとわかったので新聞各紙の俳壇歌壇を毎週チェックして、えらそうなことをして申し訳ないのですが、良作をここにメモしております。 ●11月4日の読売歌壇 ⭐︎郵便受けに何かの入る音がせり若き頃には直ぐ見に出でしが 齢重ねると「直ぐ」でなくともよいか、と億劫になり、そのまま忘れてしまうこともあります。この感覚は郵便受けに限ったことではないように思います。 ●11月4日の読売俳壇 ⭐︎芋煮会老人会に恋路あり

          11月4日週の新聞各紙歌壇俳壇チェック

          昨日の1人目の客になれた話 三条会商店街編

           趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。  さきほど無事、大宮高辻にオープンしたスパイスカレーのお店「キョウハスパイス」の1人目の客になった私はその帰り道、四条大宮のダイソーを上がったところに今日の14時にボードゲームカフェがオープンすることを知ったのですが、今日は11月11日、1が並ぶ縁起のいい日だからなのか、新規オープンするお店が多い。三条会商店街でも15時にオープンすることお店があり、そちらに照準を合わせておりました。  仮に14時にオープンするボードゲ

          昨日の1人目の客になれた話 三条会商店街編

          今日はこちらのお店の1人目の客にもなりましたが明日ちゃんと書きます❤️ #1人目の客

          今日はこちらのお店の1人目の客にもなりましたが明日ちゃんと書きます❤️ #1人目の客

          1人目の客になれた話 大宮高辻あたり編

           趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。  もう8年ほど京都市内を中心にいくつも1人目の客になって順序も覚えてキスも上手くなりましたが、はじめて新店を訪れるときはいつも震えます。  特に自宅および職場から歩いてどの程度時間がかかるかわからないお店に行く際はどれだけ早くに出発してもひょっとしたらもう誰か並んでいるんじゃないか、と急ぎ足になります。  今日は大宮高辻あたりに新規オープンするカレーのお店に自宅から歩いていきます。  自宅の近くにある中学校の側道を南

          1人目の客になれた話 大宮高辻あたり編

          短編小説『出雲路橋のオオサンショウウオくん』

           その姿を見たのは一度きりである。  賀茂川に架かる出雲路橋の少し北、コロナ禍にベランダで晩酌する用に買った小さい折り畳み椅子を川縁にセットし、俺はいつものようにポケットラジオで極ステを聴きながら日本酒をきめていた。酒のことを「きめる」なんて言うのをカッコいいと思っているわけではないが、若い頃にはそういう尖り方が流行っており、当時から使い続けていたら癖みたいになってしまっただけだ。  前の日は大雨で川沿いの土は水を含んでいたため、折り畳み椅子の脚はすぐに泥にまみれてしまった

          短編小説『出雲路橋のオオサンショウウオくん』