読書の記録 茨木のり子『詩のこころを読む』

　詩って難しいですよね。行間を読むなんて言い方がありますが、「いやいや、さすがにその行間は読めへんて！」って思うのは私が勉強不足だからなのもあるでしょうし、時代背景の違いや価値観の違い、生き方の違いなど、まぁ、総じて私の勉強不足と言われればそれまでなんですが。

　その難しい詩のなかにも、どういうわけか、すーっと心に染み渡る言葉を紡ぐ人もいて、茨木のり子さんなんかは、私にとって、そういう人代表なんですが、その茨木のり子さんが、様々な詩人の詩を引用しつつ、詩の魅力を解説してくれる本です。

　面白いもので、いくら丁寧に解説してもらっても「いやいや、それはこじつけやで」とか「そんなことまでわかるかい！」とか反発してしまう詩もあれば「そやねん、そやねん」「あー、それでこの詩はぐっとくるのか」などと、なんにでも共感してしまう詩もあり、こんなことではせっかく解説してくださっている茨木のり子さんに失礼ではないか！と勉強不足の自分を責めてしまう一冊ですが、全部読んだら、自分にとって相性のいい詩人や詩作に巡り合えると思います。

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