「うつ」「気分障害」それは頭脳労働における怪我、かも。どうするサプリ
肉体のケアはアスリートのつとめ、脳のケアは、頭脳労働に挑む人の、つとめです。
何が言いたいかと申しますと、緊張、ストレス、寝不足の毎日…..
気がかりなのは、海馬です。
海馬のニューロンを、痛めつけるにもほどがあります。
コルチゾールの受容体が多く集まるところ、それが、海馬です。
「ストレス」が続くことで、海馬は、コルチゾールを受け過ぎてしまい、そこにあるニューロンは興奮し過ぎて、やがて死に至ります。
「記憶」や「気分のコントロール」に関わる機能を有するのが、海馬。
ものおぼえが滞りはじめたり、気分を切りかえることが難しく感じられるとき、海馬がダメージを受けているという可能性、ご留意されてはいかがでしょうか。
ストレス状態にブレーキを踏むはずの、海馬の、その機能が、不具合を起こしているのかもしれません。
こうなると、副腎からのコルチゾール産生が止むことなく続くことになります。
(視床下部 ー 下垂体 ー 副腎系〈HPA〉の、活性化)
多くのコルチゾールを海馬が受け取ることになり、ダメージは、さらに広がる。
「うつ病」には、海馬の萎縮みられることがある、とのことです。
「緊張」「ストレス」「短い睡眠」の連続が引き起こす、海馬という物質面において、発生した、“損傷”。
それは言い方をかえるなら、“ケガ”。
このケガは、「気分の落ち込み」「やる気のなさ」「ものわすれ」と化して、メンタルという側面に、浮上して来るのかもしれない。
アスリートがそうであるように、頭脳労働に挑む人も、ケガには、気を付けましょう。
こんな研究論文、ご紹介いたします。
「ラットに対し72時間の睡眠阻害を行った」という実験。
「GABA-BZD Receptor Modulating Mechanism of Panax quinquefolius against 72-h Sleep Deprivation Induced Anxiety like Behavior:Possible Roles of Oxidative Stress, Mitochondrial Dysfunction and Neuroinflammation」
「72時間眠らなかったことによる、不安に対する、アメリカ人参のGABA-BZD受容体調整作用:酸化ストレスやミトコンドリア機能不全、神経炎症への効果の可能性」
論文の結論は、つぎの二つです。
1、睡眠不足は、脳機能を低下させ、ニューロンの死滅をまねく可能性がある。
2、睡眠阻害下においてアメリカ人参は、その GABA調整機能により、ニューロン保護作用を発揮する可能性がある。
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「わずかな眠り、あまたの仕事」
そのような頭脳労働者は、アメリカ人参、ご選択のひとつかもしれません。
では、絶賛すいみん阻害中の方のために、さきほどの論文、訳したものを、少しご紹介いたします。
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Discussion
今回の研究で、72時間の睡眠阻害はフリーラジカルの蓄積やミトコンドリア酵素複合体の活性の低下が起こることがわかりました。
また睡眠阻害を行うと、睡眠サイクルを調整する脳内の様々な部位のGABA受容体の密度の変化をもたらすことも報告されています。
酸化ストレスによってNADPHオキシダーゼ(NOX)2活性化とミトコンドリア酵素複合体の機能不全が起こり、それが結果としてGABA系ニューロン、抑制系に有害な作用をもたらすと考えられます。
さらに、睡眠阻害により視床下部-下垂体-副腎系(HPA)の活性化が引き起こされることも分かっています。
コルチコステロンはGABA系シグナルに変化を及ぼします。
つまり、受容体の形態を変化させ、前シナプスからのGABA放出を抑制します。
またGAD65(GABAを生成する酵素)の濃度を変化させます。
これが、もう一つ睡眠阻害によってGABA系シグナルがダメージを受けるメカニズムと考えられます。
今回の研究で、睡眠阻害下でアメリカ人参はそのGABA調整機能により神経保護作用を発揮することがわかりました。
さらにピクロトキシン(GABA-Cl―チャネル阻害薬)やフルマゼニル(GABA-ベンゾジアゼピン受容体阻害薬)を事前投与すると、アメリカ人参の効果が阻害されることも確認されました。
つまり、アメリカ人参にはGABA調整能があることが確認されたのです。
今回の研究で72時間の睡眠阻害を行うと、行動や生化学的影響だけではなく神経炎症が引き起こされることがわかりました。
そしてアメリカ人参は、上記の症状に対して神経保護的作用があることも、はっきりとしました。
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