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【創作】シェイクスピアの旅行記【幻影堂書店にて】
雨の日のいつもの帰り道、光一はその古書店を見つけた。
こんなところに本屋なんてあっただろうか。なぜ住宅街の真ん中にこんな古ぼけた書店があるのだろう。
光一はそう思う間もなく、吸い込まれるように、本屋に入っていた。
中は落ち着いたアンティーク調の家具や本棚に、本が山と積まれている。大きな蓄音機があり、壁には古い地図のような物も飾ってある。薄暗い照明で落ち着いていて、心地よい暖かさだっ
大奥(PTA) 第一話 【第一章 吹き矢のゆくえ】note創作大賞参加作品【ご紹介、大歓迎】
あらすじ
本編
【第一章 吹き矢のゆくえ】 <プロローグ>
大奥(PTA)、それはお子を人質に取られるがゆえ、一度入ったら二度と逃れる事が出来ない女の牢獄。女の怨みの骸が、そこここに散らばっておるのでございます。
いづれの御代に御座いましたでしょうか。御吟味方(選出委員)が決まらぬ場合、吹き矢(くじ引き)にて選ぶ運びとなり、ここ大奥(PTA)は混乱の極みとなっておりました。
「どう
創作大賞2024「はらからの恋」一章前編
これは、同一タイトルで人物名や要素が共通する別の物語を展開して、見た人の感想が異なる状態を作ろうという試み、「玉虫企画」の一編です。
(今回は規約のためにタイトル名を分けています)
関連作:
消えた昨日の犯人(ミステリー)
雨の日の邂逅(スラップスティック)
あらすじ
一章前編
一章後編
二章前編
二章中編
二章後編 了
本文
春。それは出会いの季節。
めでたく高校に進学できた僕こと
100億円を捨てて僧侶になった東大卒の元IT起業家に会ってきた話。
小野龍光さんをご存知だろうか。彼はもともとの名前を小野裕史さんといい、数々の有名企業の設立に関わった起業家である。
ところが2022年に突如としてすべての役職を退任しインドで出家(得度)。現在は僧侶となっている意味不明の経歴を持つ方だ。
小野さんは北海道札幌市の出身で現在49歳。彼が設立した企業の中で有名なものを挙げると「17LIVE」そして「ジモティー」がある。
え? あの? そう、あの。