Arteryexの進化を支えるCFOが語る会社の軌跡と未来
すっかりシリーズ化してきた当社ボードメンバーとの対談シリーズ!
前回は李代表に創業経緯やこれまでの歴史を伺いましたが、今回はArteryexの副社長兼CFOの東(ひがし)との対談をお届けします。
東は、これまでのキャリアで培った知見を活かし、財務戦略や企業文化の醸成において重要な役割を担っています。
今回はArteryexへジョインするまでの経緯や、これまでの取り組みについてお話しいただきました。
第一弾、第二弾を購読いただいた上での本記事をご覧いただきますと一層内容が深まるかと思います。ぜひ合わせてお読みください!
起業の志とキャリア形成について
伊藤:前回のインタビューで李代表からは【Arteryex起業後に東さんへ再開してから一緒に事業を進める過程】でのお話をお伺いしました。
今回はぜひ東さんサイドでこれまでのキャリアや、Arteryexに入社しようと思ったそのきっかけについてお話をお伺いできればと思います。
東:はい、私はもともと大学時代から『小さくてもいいので、いつか自分で会社をやってみたい』って漠然と思っていました。
世の中の固定的なキャリアにちょっと違和感を持っていて、自由な環境でせっかくならチャレンジしたいと思ってIBMに入社しました。
その後、将来的に会社経営を見据えて、財務の知識を深めるためにデロイトトーマツコンサルティングに移りました。そこでM&A業務を担当したんです。
伊藤:なるほど!学生時代から起業を意識されていたんですね。
そこから現在のキャリアに至るまで、どういったプロセスがあったのでしょうか?
東:デロイトトーマツコンサルティングでいろいろな企業のM&Aを手掛ける中で、企業が成長していく仕組みを間近で見られたことが大きかったです。『こういう仕組みで企業って動いてるんだ』と理解が深まって、自分も挑戦したいという思いが強くなりましたね。
Arteryexとの出会いと合流の経緯
伊藤:Arteryexへ合流されたきっかけは何だったのでしょう?
東:2018年、創業者の李が会社を立ち上げたタイミングで、私は別のクライアント案件でシステム開発の相談を受けていました。
その中で李の会社がシステム開発を手掛けていると聞いて、相談したのがきっかけです。
一緒にプロジェクトを進める中で、李の事業への想いなども聞いて、その思いに共感したことと自分のやってきたことも活かせる確信があったので一緒にやる意思決定をしました。
伊藤:まさにそのタイミングが一つのターニングポイントだったんですね。
東:そうですね、実際に彼と一緒にやることで、1馬力だったものが2馬力以上になる感覚があって、事業スピードが一気に加速するのを実感しました。
合流してすぐ、二人で事業計画として5か年の計画を立てたんです。
仕掛けをしていたことやタイミングが上手くはまったことで、想定していた道のりとは多少違いましたが、事業計画通りに行ったことには自分でも驚きましたね。
ヘルスケア領域への挑戦
伊藤:現在、ヘルスケア領域を中心に事業を展開されていますが、最初からその方向性を確信していたのでしょうか?
東:実は最初は大反対でした(笑)
ヘルスケアって簡単に言ってますけど、大きく分けると医療の領域と未病の領域があるんです。
医療の領域は既得権益が強く、参入障壁がものすごく高い。
一方で未病の領域では、日本の国民皆保険制度のおかげで、人々が健康維持のためにお金を使う文化が根付いていないんですよね。
だからヘルスケア分野で事業をやっても儲からないし、ベンチャーには厳しい市場だと思っていました。でも、李と会話を重ねて、事業の形を詰めていく中でなんとなく『二人でやればできるんじゃないか』という気持ちが芽生えて、一緒に進めることを決意しました。
伊藤:そのような厳しい側面も認識しながらをそれを上回る「二人でやればできるんじゃないか」はものすごい強力なパワーですね。
東:はい、それに儲かる儲からないとか以前に自分の大切なデータが勝手に他で取引されていて、それが本人に全く還元されないっていう今の日本の医療医療データの矛盾をなんとか覆したい、みたいな気持ちがありますね。
CFOとしての役割と企業文化
伊藤:現在、CFOとして特に意識しているポイントを教えてください。
東:CFOとして、というわけでは無いのですが、一番大事にしているのは会社参画時からコスト意識と責任の明確化です。
各部署やメンバーに対して、毎月どれだけのコストがかかっているかを共有して、自分たちの働きがどう会社に貢献しているのかを意識してもらっています。
あとは、予算を付ける代わりに責任を持つ、というスタイルですね。
みんなに自由にやってもらう分、しっかり結果に責任を持ってもらうようにしています。
伊藤:それが社員のやりがいにもつながっているんですね。
東:もちろん責任も大きく感じているかと思いますがそう思います。
やはり自由度が高い環境だと、自分の裁量で結果を出せるので達成感もありますよね。
Arteryexの現在地と今後の展望
伊藤:東さん視点で見たArteryexの現在の状況や現状の課題など感じていることがあれば教えてください。
東:今は、データビジネスを主軸に据えているところです。特にヘルスケア分野のデータ活用は新しい領域なので、どうやって事業化していくか模索しています。
ゼロからイチに生み出すことはこれまでやってきているので、これから数年でいかに1(イチ)を10(ジュウ)に成功事例として汎用化できるかが課題だと思っています。
伊藤:たしかに横展開する方法もまた経験とテクニックが求められるところですね。
東:個別のカスタマイズだと、それを汎用的な形にするのが一番の課題です。ただ、それを乗り越えれば次のステージに進めると思っています。
伊藤:ありがとうございます!今後の展開が非常に楽しみですね。
対談インタビュー【後編へつづきます!】
今回の対談インタビューでは、東さんのこれまでのキャリアやArteryexの成長の軌跡について詳しく伺いました。
次回は【スタートアップにおけるCFOの役割】をテーマに東さんとのさらなる深掘りインタビューをお届けします!お楽しみに!