見出し画像

公道最楽歩行理論(楽な歩行方法、歩き方)

今回も、膝や腰に負担の少ない楽な歩行方法(公道最楽歩行理論)について記述したいと思います。
(『頭文字[イニシャル]Dと公道最楽歩行理論』の続きの記事となります。)

楽な歩行方法(公道最楽歩行理論)

信頼できる専門家の方々の意見も参考にし、私が導き出した『公道最楽歩行理論』(楽な歩行方法、歩き方)の要点は以下の通りです。
あまり手は振らない(骨盤の回転を抑えて腰への負担を減らす)
小股で歩く(膝と腰への負担を減らす)
上下や左右の重心移動を少なくする(身体の各関節への負担を抑える)
・竹馬と同じ要領で、左右の足は同一ラインではなく別々のラインで歩く(股関節などの負担軽減)

それに加えて個人的に思っている事はこんな感じです。
・着地時(突っ込み時)に膝は少し曲げるべきだが後ろ足として推進させる時(立ち上がり時)は膝を伸ばす方が疲れにくい(奥側の筋肉=疲れにくい筋肉を使うため)
・常に膝を曲げた状態でいた方がいいのは、関節の変形などで膝を伸ばしにくい場合や、下り坂、走行時など
・踵(かかと)で着地するか足の裏全体で着地するかは履物に左右される

そして楽な歩行の為には前提となる重要な要素があります。
骨格が歪んだままの歩行は軟骨を早く擦り減らすので、骨格を歪ませる筋肉の使い方を矯正する
エゴスキュー体操が参考となる https://egoscuejapan.com/guide/method/
→ 正座、特に踵を合わせる正座(所謂「真の端座」)も姿勢の矯正に役立つ

また、歩きすぎは却って良くないのですが、健康目的の長距離歩行よりも膝周りの筋トレの方が効率が良いです。
例えば以下のようなページが参考になりそう。
→  https://www.knee-pain.jp/knee-muscle/

日本人の歩き方は変えられた?

歩行に関して木寺英史(きでら・えいし)教授(九州共立大学スポーツ学部)とノンフィクション作家のかじやますみこ氏の興味深い対談記事がありました。その記事も引用・抜粋してご紹介したいと思います。

【木寺】
腕を前後に大きく振りながら大股で歩く。後ろの足のつま先で地面を強く蹴って、身体を前に進める。ダイエットに効く、健康になるための歩き方などといわれますが、あんな歩き方をしていると、かえって健康を害します。特に高齢者には身体に負荷がかかり過ぎるため、腰痛やひざ痛、外反母趾などの原因になってしまいます。

死ぬまで自分の足で歩けるような筋力の維持は大事ですが、その方法としては、スクワットなどの体力トレーニングをお勧めします。体力トレーニングのほうが筋力をつけるには効果的だという、最近の研究結果もあります。とはいえ、僕も万歩計はいつも持っていますが。

【かじやま】
歩くことは重要、けれど必要以上のエネルギーを消費する大股の「エクササイズウォーク」は高齢者には適していないということでしょうか。

【木寺】
そうですね。歩くことの本来の目的は移動ですから、なるべく身体に負担のかからない歩き方をするべきです。高齢者には、その体力に合った歩き方があるはずで、それを実践することが健康寿命を延ばすことにつながる。僕が研究しているのも、身体に余計な負担をかけない合理的な身体の動かし方と、そのトレーニング方法です。

<中略>

【かじやま】
江戸時代と比べて、日本人の歩き方は大きく変わったとのことですが、なぜ変わってしまったのでしょう。

【木寺】
僕たちは「身体の断絶」と呼んでいますが、近代以降、日本人の身体運動にとって大きな変化が2度起こりました。1度目は明治維新、2度目は終戦です。

明治維新のとき、強い軍隊をつくるために、明治政府は農家の青年を集め基礎となる行進の練習をさせました。ところが、当時の若者は隊列を組んだ行進ができなかったそうです。なぜかというと、歩き方が違ったから。和服を着ていたため、足を高く上げ手を大きく振って歩くことに慣れていなかったのでしょう。草履やわらじといった履きものの影響も大きかったと思います。

そこで政府は、学校教育の場でも盛んに歩く訓練をさせました。巧妙に計画を立てて、若者たちを一人前の兵士にするための準備をしたのです。言い換えれば、近代教育における体育は、子どもたちの幸せのためではなく、子どもたちを戦場に送るために始まったということ。

たいへん残念なことに、スポーツはその後もさまざまな形で利用されることになります。日本人の歩き方は「変わった」のではなく、「変えられた」と表現するほうが正しいと思います。

【かじやま】
戦後の変化はどうだったのですか。

【木寺】
終戦後の占領政策で、さまざまなスポーツやトレーニング法がアメリカから入ってきたのです。このとき、つま先や足の親指の付け根に体重を乗せて動くことがよいとされた。これが2度目の「身体の断絶」です。

引用:なぜ江戸町民は"1日40キロ"も歩けたのか 歴史に学ぶ合理的身体操作の極意 https://president.jp/articles/-/26129

日本人を含めて世界中のほとんどの人々は、膝への負担が少ない歩き方を教えられていないのですね。むしろ隠蔽されており、楽な歩き方よりも速く歩ける歩き方を強制されているとも言えそうです。

いいなと思ったら応援しよう!