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テュル活マガジン

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テュル活とは、テュルク的活動のこと。「日常に、ほんの少しテュルクがあると、少しだけ幸福感が増す。」という趣旨でやっている、趣味と実益を兼ねたライフスタイルともいえましょう。 こ…
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2022年5月の記事一覧

もし現代トルコ語が今でもアラビア文字を使用していたら、etc.

もし現代トルコ語が今でもアラビア文字を使用していたら、etc.

最近ある方と話をしていて、「(現代の)トルコ語は正書法がラテン文字表記だから、学習者にはとっつきやすくていいですよね」という趣旨の話になったのですが、仮定の話として今もトルコ語がかつてのオスマン語の表記を継承してアラビア文字を使用する言語だったなら、今の人気(トルコ語は今やとても人気の言語だという前提で書きます。異論は認める)はどうだったのだろうな?ということをここ数日考えています。

英語やロー

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ハードカヴァー、ハードがすぎるゼ

ハードカヴァー、ハードがすぎるゼ

身内のことでいろいろと動き回る日が続いている昨今ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今日はテュル活のお話を一つ。先日とある方から、この本セカンド・エディションになってますがお持ちですかという話になりまして…

この本は以前Routledgeから1998年に出版された、テュルク諸語の概説についての専門書なのですが、20年以上経過しているということもあって、どうも執筆陣も大幅に入れ替わってい

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大使館に通った時代

大使館に通った時代

アゼルバイジャンはここ数年、ずいぶん入国前の手続きが緩和されていますが、初めて訪問した2014年の入国のときは、それはそれは大変でした。

何が大変といって、東京の大使館に直接ビザを申請しに行かなければならなかったのです。こちらがどこに住んでいても関係なく、日本なら東京の目黒にある大使館で申請しないといけないということで、各種書類をなんとかそろえて夜行バスなどを利用して東京-大阪間を2往復したのが

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アウトプットへの反応をいただけるのはうれしいことです

誰かが編集する本の一部の部分的な執筆でも本の執筆でも、何か世に出る際にはできるだけ自分で宣伝するようにしている昨今です。多少そのことに対するちょっとした罪悪感というか恥じらいのような感覚がないこともないのですが、なんせ書いたもの、世に問うたものがあればその存在を知ってもらうことから始めるのも、アウトプットした側の大事な作業なのかもしれないと最近は思うようにしております。

書いたけど、作ったけど、

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「動詞をどうしよう」案件

「動詞をどうしよう」案件

春学期のトルコ語、計15回の講座は第7回目にしてようやく動詞の話に入りました。

語学をやる上で動詞はやはり花形…というのが適切なのかどうかはわかりませんが、文法的なこと(現在形はこう作る、とか疑問文はこうする、とか)ももちろん重要ながら、どのくらいの動詞を身につけてもらうのがいいのか、ということで毎回のように悩みます。

初級程度の内容を押さえている教科書は、ものによっては語数をあまり増やさない

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イスティヨルムユム?:自問自答の今日このごろ

イスティヨルムユム?:自問自答の今日このごろ

周辺のトルコ(語)関係者から、ぽつぽつ今夏あたり、あるいは秋あたりにトルコを訪れる予定があるというお話などを伺うようになりました。

かれこれ2年以上もパンデミックのあおりを受けてきたわけですが、徐々にこういった形でまた往来が増えてくるとすれば、それは喜ばしいことだろうと思います。

なんせトルコ語を使う、あるいはトルコ語を勉強する人にとってのモチベーションとしてはやはり渡航できるという要素はとて

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メラクルな男を目指している話

メラクルな男を目指している話

朝起きてコーヒーをすするのは、30年近く続いている習慣(alışkanlık)であります。それで、トルコに滞在していた時もコーヒーは1日数杯は必ず飲んでおりまして、コーヒーなしでは生きていけませんね、と周囲にも広言していたことでした。

さてそんな私でございますので、トルコから日本に引き揚げてきた際にはすべてとは言わないまでも、これは持って帰っておきたいと思うものの一つがこのキャッチアップの写真に

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【自己を褒める会】節制2か月の成果あり〼

【自己を褒める会】節制2か月の成果あり〼

思い立って、ダイエットを含む生活改善を開始したのが2か月前。以来、効果のありそうなことは全部実行してみました。まずなんといっても、食事をコントロールするようにしたこと。

食べる順番にも気をつけるようにしつつ、3食必ず野菜をとることにしています。また特に気をつけているのは、3食はしっかりとるということです。間食をしないぶん、食事を大事にするというべきでしょうか。

ついでに、アルコールも断ちました

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【ペルシア語独学日記】今更ながらペルシア語の音声をダウンロードする

【ペルシア語独学日記】今更ながらペルシア語の音声をダウンロードする

長年本棚に眠っていた、ニューエクペルシア語を再開している今日この頃ですが、たまたま以前買っていた『独学大全』(読書猿著:2020年、ダイヤモンド社)をぱらぱら読んでいたら、「英語(外国語)の独学の骨法」という章が目に留まります。

こちらのほうには外国語の勉強の仕方についての解説と具体的な進め方が書いてあり、そういえば最近ロシア語とペルシア語に手を出した身だし、独学大全の書いてあるとおりにやってみ

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(語学に対する)お金と時間について

(語学に対する)お金と時間について

Twitterのほうでたまたま英語の高額商材の話が話題に上がっているのを見て、そうかあ英語という業界(と言ってよいのかどうかわかりませんが)はそういう罠が潜んでいる可能性がやはり高いのだろうなあ、と思うなどします。

具体的な金額の話は避けたいですが、現地への渡航や留学ではなく、教材そのものに(少なくとも、私個人の感覚としては)ありえない金額を払い、それでも英語を身につけたいというモチベーションっ

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シェア提供している写真の話

シェア提供している写真の話

「みんなのフォトギャラリー」というサービスがnoteにありまして、書き手の方々が記事を書く際に見出しの写真として使うことができるというものがあります。

なかなかうまいアイデアだなと思ってまして、私もこれまでどなたかの提供している写真やイラストを使うことがありました(この記事の見出し写真も、seikooさんという方のシェアされている写真を使わせてもらっています)

で。ほかの人の写真やイラストを使

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5月17日の雑記

5月17日の雑記

そろそろパスポートを更新しなければなりませんで、来月くらいには長崎で更新の手続きに行くことになりそうです。2012年に今のパスポートに切り替えたときには、その10年でこれほど多く、国境を行き来することがかなうとは思ってもいませんでした。

トルコには5年ほど滞在することにもなりましたから、その間日本と10回以上は往復していると思いますし、アゼルバイジャンも数回渡航する機会がありました。

トルコに

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比べてみましょう:似ている、似ていないのあれこれ

比べてみましょう:似ている、似ていないのあれこれ

トルコ語学習の最初の段階では、当然のことながら基礎的な単語がたくさん出てきます。先日は講座で、「リンゴジュース」という表現が出てきました(賢明なる読者諸氏におかれては、あの教科書のあのあたりか…というのがわかる方も多いでしょう)。

そう、トルコ語ではリンゴは…

elma

ですね。で、「ジュース」というのはsuという語を使って表します。suはもちろん「水」を表す語ですが、この「リンゴ」と「水」

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挑戦状(という名の小テスト)

挑戦状(という名の小テスト)

今やっている、オンラインでの授業(および講座)の話を一つ。

語学を教える立場になると、その言語を受講者に習得してもらうにはどうするか、ということを考えます。そうすると、週に1回、60分から90分程度の授業あるいは講座ではできることはだいぶ限られるという現実があります。

講座が多人数にわたる場合はなおさら。

外大のオープンアカデミーはまさにその典型的なパターンでして、私自身、最大25名を相手の

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