- 運営しているクリエイター
2024年9月の記事一覧
『コンセプト・センス 正解のない時代の答えのつくりかた(著:吉田将英)』〜コンセプト・デザイナーとは?現代に求められる新しいクリエイティブの形
【内容】
電通のコンセプト・デザイナーによる「人を動かす企画」を生み出すコンセプトデザインの考え方と実践プロセスを解説した本。
【感想】
電通に「コンセプト・デザイナー」という職種があることを、この本で初めて知りました。これからの時代におけるコンセプトワークの重要性を背景に、そのロジックの立て方を解説した内容です。『地図よりコンパス』や『遊び』といった今風のキーワードを絡めつつ、具体的な成功事例
『キリスト教の100聖人(著:島田裕巳)〜殉教と聖遺物――キリスト教の驚くべき信仰とその興味深さ
【内容】
キリスト教の聖者たちを、イエスの家族と関係者、12人の弟子、福音書の作者、殉教者、布教や拡大に尽力した者、有力な神学者や修道士、宗教改革者など8つのパートに分けて列伝化。数多の聞き覚えのある名前を手がかりに、歴史だけでなく教義や宗派についても言及された本。
【感想】
キリスト教史を手際よく解説しながら、聖遺物への驚異的な信仰や、聖書以前の外典についても興味深く紹介していました。
特に、
『ふしぎなキリスト教(著:橋爪大三郎・大澤真幸)〜キリスト教の深層に迫る!対談形式で解き明かされる歴史と真実
【内容】
日本を代表する二人の社会学者が、キリスト教について語り合った対談本。
【感想】
この本は、聖書を読み込んでいく中で浮かぶさまざまな疑問点を、対談形式で深掘りしているものです。巧みなレトリックで対話が進んでいく様子が伝わり、非常に引き込まれる内容でした。また、何度も校正を重ね、対話がブラッシュアップされてきたことが感じられました。
以前読んだ『キリスト教の100聖人』(著:島田裕巳)が興
『日本史の法則(著:本郷和人)〜元寇の役、それは無学が招いた危機だった
【内容】
東京大学史料編纂所で研究してきた著者が、日本史に関する独自の見解をまとめた本。
【感想】
この本で一番インパクトがあったのは…
元寇が日本を攻めた理由は、当時の政権運営者が無学で、モンゴルから丁重に送られた使者にきちんと対応しなかったために、怒ったモンゴル軍が軍隊を送ってきた。
嘘でしょ、そんなこと聞いたことない…
これは研究者の間では常識かもしれませんが、教科書には記載されておらず
『神様のカルテ(著:夏川草介)』〜現役医師が描く、リアルな医療現場と人間ドラマ
※ネタバレします。
【内容】
地方病院で奮闘する若き医師の成長物語。
【感想】
つい数日前、テレビのバラエティ番組で、小説家が夏目漱石の『草枕』を暗唱している場面を観ました。その小説家は現役の医師でもあると知り、彼の処女作を読んでみることにしました。
ちなみに、この小説の主人公である医師も『草枕』を暗記しているという設定があり、筆者のキャラクターが投影されているのかもしれないと思いながら読み進
『池袋ウェストゲートパーク(著:石田衣良)』〜大人向けの『少年探偵団』としての『池袋ウェストゲートパーク』
【内容】
池袋西口公園近くの果物屋の息子のマコトは、“池袋のトラブルシューター”とも呼ばれ、依頼された難事件を次々と解決ていく。
【感想】
出版当時、この本は話題になっていて、近隣に住んでいた自分にとっては、描かれている池袋の世界観が現実とは大きくかけ離れているように感じました。書店で平積みされていた本を手に取ったものの、「これはないな」と思って本を戻した記憶があります。
西口公園を『ウェストゲ
『考えないヒント アイデアはこうして生まれる(著:小山薫堂)〜『おくりびと』、『くまモン』の産みの親のアイデアの作り方
【内容】
映画『おくりびと』の脚本や、ゆるキャラの『くまモン」を作った人として知られる放送作家、脚本家の小山薫堂によるアイデアの出し方についての本。
【感想】
18年前の本ですが、今でも応用できる内容が多く含まれていると感じました。書かれている内容の一部は、以前観たテレビ番組で紹介されていたこともありましたが、それ以外にもさまざまな話が紹介されていました。
とはいえ今読むと、当時は新しくて面白か
『休養学 あなたを疲れから救う(著:片野秀樹)〜休むことが苦手な日本人のための休養法と、意外な気づき
日本人は、休むことが苦手で罪悪感を覚えることが多いという国民性がありますが、そのような日本人がどのように考え、効果的に休養を取るかについて書かれた本でした。この本は、休むことの重要性を強調し、積極的に休養を取ることを提案しています。単に長時間寝たりゴロゴロしたりするだけでは疲労は回復しないため、適度な運動や、普段の仕事とは異なる知識や交流を通じてストレスを解消し、ストレスを感じにくくすることが重要
もっとみる『コンセプトのつくり方 たとえば商品開発にも役立つ電通の発想法(著: 山田 壮夫)』〜プロデュース成功の鍵は五感にあり?著者が教える独自ブランド戦略
【内容】
電通の広告マンによる広告に関する考え方やコンセプトの立て方。
【感想】
著者の食べ物を中心としたプロデュースや商品開発に関する経験や考え方をまとめたノウハウ本でした。理論的なものと自身の五感を使って感じたことの合わせ技によってこそ、市場にアピール出来るコンセプト作りが出来るといった趣旨の話でした。
中でも、酪農家からの依頼で、和牛でもサシがそこまで入っていないあっさりとして、次の日に胃