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発達障害・障害etc.

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#自閉症

ASDの方の生活支援で大切にしていたこと

ASDの方の生活支援で大切にしていたこと

皆さんこんにちは。よこはま発達相談室の佐々木です。いつも記事をお読みいただき、また「スキ」「フォロー」「シェア」してくださっている皆様、ありがとうございます。前回の投稿からかなり日数が開いてしまいました。頭の中では、ずっと「書こう」と思っておったのですが…。

さて、今回は、自分の経験を踏まえて「ASDの方の生活支援で大切にしていたこと」というテーマで少しだけ話をお話をと思います。

僕自身は、最

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日本では障害のある子を「Dependent(誰かに頼らなければいけない子)」としがちじゃないかな

でもね【できる面】から見方を変えれば、障害のある子はもっと「Independent(他者に頼らなくてもできる・自分の意志で生き方の選択やヘルプを求める事ができる子)」になれると思う

自閉症らしさとは 

自閉症らしさとは 

 自閉症スペクトラム障害について一般に言われる特徴として、こだわりが強く人に対する関心がないといったことが挙げられます。
 しかし、多数の自閉症児と関わった方ならおわかりだと思いますが、その症状のあらわれ方や困り感は同じ診断名であっても千差万別です。

 娘のマユについて、「自閉症にはとても見えない」と言われることが多々あります。

 幼児期は言葉の遅れや情緒的未発達、パニック的癇癪や聴覚過敏があ

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思い違いの答え合わせ

思い違いの答え合わせ

 あたりまえのことだが、小さな子どもは限られた拙い言葉で伝えようとするので、大人に伝えられたそれらの言葉は正確に受け止められているとは限らない。

 娘のマユは現在14歳になりますが、最近になって小さい頃の記憶を語ることがあり、それを聞いてみると、過去に大人の側が思い違いをしていたことがいくつかあることがわかりました。

 14歳という年齢は、一般に中二病と呼ばれて複雑な思考に陥りやすい時期で、自

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ディスレクシアだけじゃない、字を書くのが苦手な理由

ディスレクシアだけじゃない、字を書くのが苦手な理由

かばんの中の鍵、あなたは見ずに手探りだけで探せますか?

探せた人はきっと、鍵を触った感触でそれが「鍵だ」とわかるから見つけられるんですよね。

この、物を見ないで手のひらの感覚だけで物の感覚を得られるという認知能力のことを「立体認知(実体感覚)」(Stereognosis/Haptic)と言います。

発達障害の子の中には、これがとっても難しい子がいます。

そしてその子達の多くは、「字を書く」

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【帰省・おでかけ】自閉症の子が公共の場で学ぶチャンスを少しだけください

【帰省・おでかけ】自閉症の子が公共の場で学ぶチャンスを少しだけください

◆自宅にこもりがちな自閉症の子とその家族◆
自閉症のある子が家族にいると、普段家で何気なく過ごす事ももちろん大変なのですが、「おでかけ」となるとそのハードルは高くなり、多くの自閉症の子の家族は外出する事を出来る限り控えます。

もし出かける場合、たいていの家族は車での移動を選びます。その方が自閉症の子供のストレスが抑えられリラックスできやすい環境だというのもあるんですが、電車・飛行機などの公共の交

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「依存先を増やす、が自立への鍵」って本当にそうだと実感!

「依存先を増やす、が自立への鍵」って本当にそうだと実感!

このNoteのタイトルは「自立は、依存先を増やすこと」という熊谷晋一郎先生の下記記事中の言葉です。

この記事を読んだ当初「なるほどな!」と思いながらも、「依存先を増やす」ってことがあまり実感はできてなかったんだよね。

今日は、そんな私が「やっぱりそうだったんだ!」を実感するまでのお話し。

息子と私は、二人きりでアメリカに移住してきました。
自閉症の人には「見通しが持てない事に不安」になったり

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「発達障害があるんです」って告白した時に言われてみたいことと嫌なこと

「発達障害があるんです」って告白した時に言われてみたいことと嫌なこと

「発達障害があります」という告白。

それは、親御さんが障害のあるお子さんのことを知り合いや親戚に告げたり、学校のクラスの保護者にみんなの前で伝える時や、

発達障害のある人が、友人や職場に告げたりするケースがあると思うんだよね。

そんな風に「発達障害がある」って他の人に告げるのには、告げたい理由・告げなきゃいけない理由があっての事のはずなんだよね。

発達障害ということを相手の人に知ってもらう

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眼に見えない〝困っていること〟

眼に見えない〝困っていること〟

 一見そう見えなくても障害があったり、困っていたり……そんな人は果たしてどれくらいるだろう。どれだけの人がSOSを出せずに困っているのだろう。苦しい思いをしているのだろう。声にならない声を抱えているのだろう。
 そうしたことについて、とてもわかりやすく説明してある記事を見つけた。ぜひとも多くの人に読んでもらいたい。

透明人間になって空想の世界に入り込みたい

透明人間になって空想の世界に入り込みたい

 ASD(自閉症スペクトラム障害)と診断される前――高校生の頃、心身の疲労がいよいよピークに達した。
 中学の時とは比にならない学習の量。元から苦手な数学はもはや手がつけられず、得意だった英語でさえ、頭のキャパシティを超過してしまった。
 数学同様、苦手な人間関係もさらにこじれた。眠れなくなり、聖歌隊(ミッション系の中高一貫校だった)の練習時にまぶたが重くなり、時には過呼吸のように息苦しくなった。

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自分に寛容であれると相手にも寛容になれるのではないか説  #グッドドクター

自分に寛容であれると相手にも寛容になれるのではないか説  #グッドドクター

今夜はグッドドクターを視聴。

医師たちの態度に思うことがあり、記しておく。

山崎賢人演じる自閉症スペクトラムの医師が主人公のドラマなのだけど、周りの医師たちが「お前には医者は無理だ」という態度で接する。

みな小児科医であるにもかかわらず、だ。小児科医であれば自閉症のことも学んでいるはず。

なぜ?

この現象は実際にもよく起こっている。私もよく見る。

「支援の対象」であれば、寛容に理解を示

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ほっとするから抱きしめて

ほっとするから抱きしめて

うちの子ども達は、「ぎゅーして!」と言いに来ることが多い。
もっぱら次女の言葉だったけど、最近は長女もハグしてもらいに来るようになった。
これが言えるようになったってことは、甘え方を少し勉強したのかなと微笑ましく思ってます。

『微笑ましい』レベルを超えてるのが次女の「ぎゅーして!」の頻度なんだけど、今は30分に1回くらい。
一番頻繁だったときは5分に1回という頻発ぶり(笑)
小学校入学直前がこの

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発達障害の事を知らない人に興味を持ってもらうことの難しさ

発達障害の事を知らない人に興味を持ってもらうことの難しさ

これは、8年前にツイッターを始めた時の初ツイート。この時から私は、アスペルガーや自閉症をはじめとする発達障害の理解をすすめる為に何かしたい、どうすればいいのか、どうやってわかってもらえばいいのか、何を伝えるべきなのか…を追求し続けてきて今に至っています。

その中でツイッターに始まり、ブログ、Facebook、ハフポストに寄稿…と色々自分なりに私自身ができることをやってきたつもりなんだけど、どうし

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自閉症の人の特性の一つ「想像の困難」。

これは本来、初めての人や場所が苦手だったり、突然の予定の変更が受け入れられないといった自閉症の人自身の困難の事なんだけど、

自閉症の人が行動の見た目だけで判断されて誤解を受ける「障害のある事を想像してもらえない困難」でもあるんだよね…。