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研究者のキャリアデザイン

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『研究者』のキャリアデザインに参考となるnote記事をシェアしています。
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記事一覧

博士は学歴不問の仕事をすべきか?

「博士は学歴不問の仕事をすべきか?」というテーマは、現代社会における博士号取得者のキャリア選択や、学歴に対する考え方の変化に関連する重要な話題です。

1. 博士号取得者の現実

博士号(PhD)を取得するには、多くの時間と努力が必要です。特定の専門分野において深い知識と研究能力を持つ博士号取得者は、学術界や専門分野でのキャリアを目指すことが一般的です。しかし、現実には、博士号を取得しても希望する

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学位取得の基準

学位取得の基準

学位というのは、この場合は博士号のことですね。何をもって「合格」とするのかの基準は大学・分野によって大幅に違うので、聞いた人の数だけいろんな答えが出てくると思います。

ちなみに私が博士課程で通ったところは明確な基準がなく、ふんわりと「国際誌1報+国際学会発表」と言われていました。ただ、これも厳密ではなく、かなりケースバイケースでした。

該当する学生の身の振り方にも大きく関係していて、期限が決ま

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研究支援AIは学力を2極化する

研究支援AIは学力を2極化する

 筆者は、ほぼ毎日AIを使っています。主なものは、ChatGTPとGrammarlyです。課金もしています。加えて、文章生成AIは、Gemini、Claude、Notion AI、Copilot、検索はFelo、Genspark、Perplexity、研究関係として、SciSpaceやConsensusなどを使用しています。その他、触ったことのあるAIのリストは「文章生成AIサイト・研究支援AIサ

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第四回!!!!現役研究者ポス山毒太郎の自記事10レビュー

第四回!!!!現役研究者ポス山毒太郎の自記事10レビュー

こんにちは、海外で現役ポスドク(生命科学系)をしておりますポス山毒太郎と申します。このnoteはあくまで毒太郎の体験を元に、偏見に基づいた感想を語っていく場です。ですのでほとんど統計値などは出てきませんので悪しからず。

皆様のおかげで、なんとか40記事(自己紹介記事等除く)を掲載することができました、ありがとうございます。皆さんの”いいね”、”フォロー”、”記事購入”は大変モチベーションとなって

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次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)

次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)

こんにちは☺️
博士課程の やな です🎓

今回は博士課程の経済的支援の1つである「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING事業)」について紹介します。

私は今年度、SPRINGに採択されており、支援を受けています。
支援を受けている学生として、SPRINGを紹介します!

次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)とは?とHPの始めに書かれています。

こちらは大学がJSTに応募

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#31 28歳で大学教員になったこれまで

#31 28歳で大学教員になったこれまで

おはようございます。やっぴです。

これまでずっとボアアウトや社内ニートのことについて書いてきました。
もちろんその研究は続けていますが、ちょっと脱線しようかなと思います。
勝手ですいません笑
またすぐ戻ります!

脱線するきっかけですが、休日にスタバでnoteのことについて書いている本を見つけて読んでいました。
(TSUTAYAの本をスタバで読めるお店です)

そこには誰が書いているか、どんな人

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大学教員への道(2):博士号は必要か?

大学教員への道(2):博士号は必要か?


「足の裏の米粒」と呼ばれるけれども近年の公募では,博士号を持っているか,同等の経歴があることを求める求人がほとんどです。JREC-INにかかれている博士号と同等の経歴とは何を指すのかは明確な定義がありませんが,何本かの査読論文があること,ということと考えても良いでしょう。しかし,そこには明確にそのように書かれているわけではありませんので,査読論文がなくとも自分が博士号と同等の経歴や学識を持ってい

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大学教員への道(1):そもそも論

大学教員への道(1):そもそも論


大学は斜陽産業大学業界ははっきり言って斜陽産業です。子どもの数は減っているにも関わらず,大学自体は増えています。一方で,定員割れしている大学は半分と言われています。リクルート進学総研によると,2004年における私立大学の定員割れは20%程度であったことに対して,毎年上下しつつも2023年には40%を超える割合に増加しています。さらに,18歳人口の減少にともなって大学入学者も減少し,定員割れをする

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研究者を目指している方のために(1)

研究者を目指している方のために(1)


はじめに

 学会シーズン終盤になりましたね。学会発表を行った方は、研究論文を執筆するべきか考えているのではないでしょうか。本日は、研究者の立場から研究者について私見を述べていきます。

研究者になるための準備

 研究者になるためには、どの様な準備が必要になるのでしょうか?例えば、自動車の運転ができる様になるために教習所に通い、試験を受けて、運転免許証を取得します。同様に研究者になるために、練

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属人化する「匠の技」を承継・データ化する方法とは?インタビューを活用した効率的な手順

属人化する「匠の技」を承継・データ化する方法とは?インタビューを活用した効率的な手順

企業や工場における「匠の技」は、長年の経験と知識から培われた高度なスキルです。しかし、その技術が属人化しすぎると、特定の人にしかできない、再現が難しいという課題が生じます。人がいなくて大変なご時世、従業員の退職や異動で技術が失われないようにするために、「匠の技」をデータ化し、他の人でも使えるようにする取り組みが重要です。本記事では、インタビューを繰り返しながらデータ化するための具体的な手法と成功ポ

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私はどうして博士課程に進学したのか?どうして研究者になったのか?

私はどうして博士課程に進学したのか?どうして研究者になったのか?

はじめに私は、博士号を取得した理系の研究者です。
普段は日本の大学で、助教としてはたらいています。

高校生のころの私は、未来の自分が大学の先生になって研究しているだなんて全く想像していませんでした。

なお、この記事でいう博士課程とは、大学院の2年間の「博士前期課程(修士課程)」と3年間の「博士後期課程(博士課程)」に分ける場合の後者の3年間の課程を指します。

2年間の「博士前期課程(修士課程

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博士人材を育てるべき理由:この国の未来を支える挑戦者たち

博士人材を育てるべき理由:この国の未来を支える挑戦者たち

研究と経済支援の現実

研究者を目指す道は、自分の能力と時間を投下して人類に資する新しい発見を成し遂げるためのものだ。しかし、この道は非常に険しく、特に経済的な支援が極めて不足しているという現実がある。この現実に対して強く異議を唱えたい。私は研究をするために上京し、学部卒で就職するという安定した道を捨てて研究という世界に飛び込もうとしている。その中で、多くの人が地元で働き、早くに結婚して家族を持つ

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大学教授と就活

大学教授と就活

結婚式の来賓挨拶の定番フレーズには、コテコテのオヤジギャグが少なくないのですが、なかにはグッと来るのもあるにはあるわけで。例えば、「コツコツが勝つコツ」なんかが僕のお気に入りです。年若い大学院生や、還暦も近い社会人院生に、

「どうすれば大学教授になれますか?」

と真顔で訊かれたようなときに、しかし、僕は、

「コツコツが勝つコツ!」

とは決して言いません。なんとなれば、そもそも質問して来る学

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なぜ『大学院生』領域が面白いか

なぜ『大学院生』領域が面白いか

こんにちは、社長室 プロジェクト開発グループの鬼頭です。
2013年新卒として株式会社アカリクに入社し、現在は企業・大学・官公庁との連携プロジェクトの推進を主な仕事としています。

新卒として10年間アカリクを見てきたので、今まであったあんなこと、こんなことを存分に語りたいところではありますが、今回は長くアカリクの事業に関わっている私から「大学院生の就職支援」というフィールドの面白さと可能性をお見

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