ミナミ/大学教員

大学で働く理系の女性研究者(助教)

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  • イギリス滞在

    イギリスでの研究滞在を通じて感じたことを書いた記事たちです

  • 大学で働く研究者として

    一人の研究者として、感じることを率直に書いた記事です

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日本の「敬語」は本当に必要なのか?【イギリス滞在】

はじめに私は、共同研究のためにイギリスに滞在する理系研究者です。 普段は日本の大学で、助教としてはたらいています。 私は上司にあたる教授の先生方のことを、普段〇〇先生とお呼びし、もちろん敬語を使っています。 一方で、海外に研究滞在する際の受け入れ研究者となってくれたボスの教授先生のことは、ファーストネームで呼び捨てで呼んでいます これは、研究室のメンバーが全員、ボスのことをファーストネームで呼ぶからです 私は、日本文化に慣れ親しんだ日本人であり、 もちろん海外のボス

    • ロンドン・ナショナルギャラリーのゴッホの特別展覧会に行った話

      はじめに先日研究室の同僚に誘われて、ロンドン・ナショナルギャラリーで開催されているゴッホの展覧会に行ってきました。 展覧会の詳細はこちら Van Gogh: Poets and Lovers https://www.nationalgallery.org.uk/exhibitions/van-gogh-poets-and-lovers "once-in-a-century exhibition(世紀に一度の展覧会)"らしいです。 また、2枚のゴッホのひまわりを一度に見るこ

      • 私はどうして博士課程に進学したのか?どうして研究者になったのか?

        はじめに私は、博士号を取得した理系の研究者です。 普段は日本の大学で、助教としてはたらいています。 高校生のころの私は、未来の自分が大学の先生になって研究しているだなんて全く想像していませんでした。 なお、この記事でいう博士課程とは、大学院の2年間の「博士前期課程(修士課程)」と3年間の「博士後期課程(博士課程)」に分ける場合の後者の3年間の課程を指します。 2年間の「博士前期課程(修士課程)」を修了すると修士号が得られ、その後さらに3年間の「博士後期課程(博士課程)」

        • 助教の仕事の好きなところとしんどいところ(独断と偏見)

          はじめに海外で見たこと、感じたことを忘れないようにと思って書き始めたnoteですが、普段もやもやしていたことを忌憚無く文章化してまとめることで、自分の中で感情が整理されるのを感じました 研究費の申請書を定期的に書いて考えをまとめるのが研究者にとって大事なように、感情を定期的にまとめることことが私にとって大事であり、ストレス発散になるのかもしれません 加えて、他人の顔色をうかがう癖が染み付いているだけで、本来私は意見を発信するのが好きな人間なのだと思います ここでは、自分

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          思い出に残る週末旅行のためにできること【イギリス滞在】

          はじめに私は共同研究のためにイギリスに滞在する研究者です こんな貴重な機会は次いつあるかわからない…! ということで、週末は必ず外出するようにしています 下記は、思い出に残る週末旅行のために私がしていることです 海外滞在中・私の週末旅行スタイル(1)おしゃれは耳元に集約 安全が大事なので、荷物は極力少なくするのはもちろんのこと、 服装も「東アジアの国から来た観光客」ではなくて、「現地に住む東アジア人」程度になれるように意識しています。 というわけで、全てのおしゃれへ

          思い出に残る週末旅行のためにできること【イギリス滞在】

          若手大学教員として感じる日本の大学教育の問題点

          はじめに私は普段、日本の大学の助教として働いています。 博士号を取得するまで、長らく学生だったわけですが、私は博士課程に進学する程度には、モチベーションの高い真面目な学生でした。 私の周りも、比較的真面目な学生ばかりでした。 なので、むしろ学生時代は弱い立場にある学生が窮屈な思いをするエピソードばかりよく耳にしていました。 そのような話を聞くたびに、 「なんでそんなに学生を下に見るんだろう。」 「もっとちゃんと先生が説明したら、絶対この子だって理解できるのに」 という

          若手大学教員として感じる日本の大学教育の問題点

          イギリスの同僚と過ごして得た雑学・気づき【イギリス滞在】

          はじめに私は、共同研究のためにイギリスに滞在する理系研究者です。 大学の研究室の同僚と話したり観光したりする中で、私一人だとなかなか気づけなかったなぁと思った雑学や気づきがあったので、下記は備忘録です。 (1)イギリスの我が町からもオーロラが見える!? この会話で、つい先日イギリスの我が街からもしっかりオーロラが見えていたことを知りました 日本の北海道あたりでも少し見えていたみたいですね まさかオーロラが見えるだなんて予測していなかったので、完全に見逃してしまい

          イギリスの同僚と過ごして得た雑学・気づき【イギリス滞在】

          研究者である私のロールモデルは「セーラームーン」

          「大学で働く助教の女性」ときいてどんな人を想像しますか? 私は普段、日本の大学で、助教としてはたらいています。 みなさん「大学で働く助教の女性」ときいて、どんな人を想像しますか? 気が強そうで、融通が利かず、仕事一筋な人といった感じでしょうか? かっこいい男勝りな女性でしょうか? 男社会の中で、バリバリやっていける強い女性でしょうか? 普段、生活しているとそういうステレオタイプで、私のことを認識されているのかなと感じます ただ、私は本当にそういう人なんだろうか?

          研究者である私のロールモデルは「セーラームーン」

          ランキング付けやカテゴライズが好きな日本人【イギリス滞在】

          私は、共同研究のためにイギリスに滞在する理系研究者です。 普段は日本の大学で、助教としてはたらいています。 他人が良いと思うものが良いと思い込んでませんか? 最近、日本に帰るのときのための日本のみんなへのお土産について少し考え始めました ショートブレッドかな、紅茶かな? そこでイギリス人の同僚に、私はこのように尋ねました 「どの商品が一番人気なの?」 すると友人は、 「うーん、どれが一番人気なんだろう?好みは人それぞれだからなぁ」 そう答えます 「じゃあ、どれ

          ランキング付けやカテゴライズが好きな日本人【イギリス滞在】

          【やさしさ編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          はじめに私は、共同研究のためにイギリスに滞在する理系研究者です。 普段は日本の大学で、助教としてはたらいています。 訪問研究者である私に対するイギリスでの対応、 そして海外からの研究者・留学生を採用する際の日本での対応を比較して、 それぞれの国の「やさしさ」の違いを感じました 【イギリスのやさしさ】 "同じ仲間"として等しく接する 私が、イギリスに来て感じたのは「等しく接されているな」ということです 私が助けを求めればもちろん助けてくれます ただ、私が何も言っていない

          【やさしさ編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          【観光地編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          はじめに現在イギリスに研究滞在している理系研究者です。 私にとって、このようにイギリスに来られるのは、本当にかけがえのない機会なので、週末はできるだけイギリスを観光しています その中でイギリスと日本の観光地の違いを感じました なお、写真はイングランド北西部チェスターで撮影しました 【観光地編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い(1)入場料、拝観料が圧倒的に高額 ロンドンの有名観光地だと、日本円で5000円程度のものもあります 円安の影響もありますが イギリスに

          【観光地編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          若手女性研究者として「女性研究者」は得か?損か?

          はじめに私は、日本の大学で働く理系の若手女性研究者です。 職位は助教です。 正直、私のプライドが働いてしまい、研究者の前に性別をおいて名乗りたくはあまりありません。 なぜなら男性であればその必要がないからです でも、女性として他の女性研究者の方はどうなんだろう?と気になることはよくあります なので、見つけてもらいやすいように「女性研究者」と名乗ります ここでは一人の女性研究者として、「女性研究者」についての正直かつ個人的な感想を書きたいと思います。 私の専門分野で

          若手女性研究者として「女性研究者」は得か?損か?

          【生活編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          はじめに現在イギリスに研究滞在している理系研究者です。 海外に行くのが好きなので、実は、別のヨーロッパの国にも過去に研究滞在したことがあります。 イギリスは英語ですし、スーパーで買い物もしやすいし、大学のゲストハウスにあるもの、ないもの、生活を始めるにあたって調達すべきもの(硬水用シャンプーなど)も似ているので生活の基盤は築きやすかったです。 系列スーパーや電車の乗り方なども似てますしね そのような中で、イギリスに今回来てはじめて感じたことをまとめます 【生活編】

          【生活編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          【研究室編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い

          はじめに私はパーマネントのポジションを運よく得て日本の大学で働く理系研究者です。 現在、イギリスの大学に共同研究を行うために数か月滞在しています。 お給料は日本の大学からもらっている状態です。 文章を書くことも普段の仕事のうちなので、プライベートで文章を書きたいという気持ちがあまりわかなくなっていたのですが、 海外に滞在して、本当は自分はブログを書くのが好きだったな・・・と思いだしたので、備忘録として簡単に書きたいと思います。 写真は、スコットランドの首都エディンバラの

          【研究室編】イギリス研究滞在で感じた日本との違い