小野伸幸『キャリアデザインを考える!』

大学生のみなさんを対象とする「還暦+」の怪しいキャリアコンサルタント。35年勤務した会社を引退後、2015年から都内私立大学のキャリア支援センターに勤務。その後、国立大学の特任准教授(キャリア支援分野)を経て現在に至ります。延べ面談人数は5,500人になりました。

小野伸幸『キャリアデザインを考える!』

大学生のみなさんを対象とする「還暦+」の怪しいキャリアコンサルタント。35年勤務した会社を引退後、2015年から都内私立大学のキャリア支援センターに勤務。その後、国立大学の特任准教授(キャリア支援分野)を経て現在に至ります。延べ面談人数は5,500人になりました。

マガジン

  • ミッション/ビジョン/バリューを考える

    企業活動の羅針盤である「ミッション/ビジョン/バリュー」「企業理念/企業ビジョン」に関する記事をまとめています。

  • 研究者のキャリアデザイン

    『研究者』のキャリアデザインに参考となるnote記事をシェアしています。

  • 広報・IRというキャリア

    『広報(Public Relations)』『IR(Investor Relations)』関連のしごとに携わっている方、過去携わっていた方のnote記事をシェアしています。参考記事もあわせてアップしています。

  • 大学院・プロフェッショナルスクールで学ぶという冒険

    『大学院』『専門職大学院』『社会人大学院』『ビジネススクール』等に飛び込んで学んでいる方、学んだ方、これから学ぼうとしている方のnote記事、併せて参考になるnote記事を選んでアップしています。

  • 「キャリアコンサルタント」のキャリアデザイン

    「キャリアコンサルタント」という仕事に就くみなさん自身のキャリアデザイン、また、キャリアデザインを考えるにあたって有用な知見について共有します。(2024年6月28日にマガジン新設)

最近の記事

『企業広報』というキャリア

5月も残り1週間で終わる頃、「原薬R&D・生産拠点」である鹿島事業所の一室で、人事部から『 来週から本社の広報部に出勤してください』という異動内示の電話。 当時、入社20年を超える管理職。理由も聞かず受諾することに。人に仕事をつける「メンバーシップ型雇用」の強みでもあり、受ける側としてはつらいところでも。 まずは、「単身赴任」を決断。1年後には家族で住める住宅を都内に速攻で確保して、翌週から本社広報部に出勤しました。 👉「変則的な異動」の理由 広報部の主要メンバーであっ

    • 『営業部門⇒R&D/生産部門⇒広報部』というトランジション

      会社勤務時代、最も驚きだった【営業部門】(4年)⇒【R&D/生産部門】(2年2ヶ月)⇒【広報部】という異動。 本社の「人材開発センター企画室」から、「名古屋支店業務部」(営業部門である支店の数値管理・エリアマーケティング等を担う)に転勤になって4年目。 突如(人事はいつでも突然かも)、人事異動がやってまいりました。 まず、「待機命令」が出て、指定された日(大体翌日)に指定の別室で人事部からの電話がすぐに取れるように待機。 異動先は、「医薬品原薬」の研究開発(R&D)及

      • 『転機』は “終わり”から

        「キャリア支援」に携わるみなさまには定番のウィリアム・ブリッジズ先生の『トランジション』。 生涯キャリア(life career)には、何回ものトランジション(移行期/転機)があります。 ブリッジズ先生が捉えるトランジションの三段階→「終わり〜ニュートラルゾーン〜新たな始まり」。 👉第一段階:終わり(Ending) 人生のステージが切り替わる時期が来て、「何かが終わる」段階。 これまで慣れ親しんできた環境・人間関係・役割等が変化することにより、混乱したり空虚感を感じる。

        • 『プロティアン・キャリア』の時代

          田中研之輔先生(法政大学キャリアデザイン学部教授)と初めてお会いしたのは、2年半ほど前の2019年3月。 『本音で語る、新時代の就活と採用 』をテーマとするパネルディスカッションの会場(GINZA SIXオフィス棟にあるコワーキングスペース「WeWork」)でした。 登壇者は、田中研之輔先生ほか、BEYOND CAFE 代表取締役社長Akinobu Carlos Ito さん、BUSINESS INSIDER 記者・副編集長 の滝川麻衣子さんのお二人。 その後、翌年開催

        マガジン

        • ミッション/ビジョン/バリューを考える
          25本
        • 研究者のキャリアデザイン
          215本
        • 広報・IRというキャリア
          79本
        • 大学院・プロフェッショナルスクールで学ぶという冒険
          513本
        • 「キャリアコンサルタント」のキャリアデザイン
          25本
        • 人事・人材開発というキャリア
          96本

        記事

          『人生100年時代』に求められること

          5年ほど前、石倉洋子先生(一橋大名誉教授)が個人ブログで「読みかけだけど、我が意を得たり!」と紹介された書籍『The 100-Year Life』。 Lynda Gratton先生、 Andrew Scott先生(共にロンドン・ビジネススクール教授)の共著で、邦訳版は『ライフ・シフト』として東洋経済新報社から出版されました。 本書の内容で一番インパクトがあったのは、『人生が100年になる』というメッセージ。 2020年の日本人の平均寿命は、「男性が81.64歳」「女性は

          『人生100年時代』に求められること

          企業の『コード・オブ・コンダクト』について考える

          「ミッション(使命)」、「ビジョン(目指す姿)」を実現するにあたってのバリュー(価値観)。 バリューを実践できるかたちで具体的に示す『コード・オブ・コンダクト』。 👉 コード・オブ・コンダクト(Code of Conduct):行動規範、行動指針  自社の『コード・オブ・コンダクト』を社会に開示している企業も多数あります。 ■デロイト・トーマツ社の「コード・オブ・コンダクト」 ■ソニーグループの「コード・オブ・コンダクト」 ■三菱UFJフィナンシャル グループの「

          企業の『コード・オブ・コンダクト』について考える

          『ミッション』『ビジョン』『バリュー』は企業経営の羅針盤

          何を実現するために、どのような価値観で企業を経営してるのか? 究極的に重要です。 👉ミッション:使命、存在意義       ビジョン:目ざす姿       バリュー:価値観、行動指針 「企業理念」「企業ビジョン」として定める企業も。 👉企業理念:存在意義、あり方       企業ビジョン:目ざす姿 「理念」や「ビジョン」を明確に定めて行動している会社とそうでない会社。さまざまです。 理念は、企業行動を選択するときの「拠り所」「羅針盤」になります。 一方、理念を定め

          『ミッション』『ビジョン』『バリュー』は企業経営の羅針盤

          『大卒3年離職率30%』のリアル!!

          大学を卒業して就職したみなさんの3年以内離職率30%の現実。すでに30年ずっと続いてます。 直近の新卒就職者数を約45万人とすると、離職者は1年で4万人以上、3年で十数万人に及びます。 学生から「社会人」、「組織人」へ。「リアリティショック!」は半端ではありません。 👉リアリティショック:期待と現実の乖離に衝撃を受けること。アメリカの組織心理学者 E.C.ヒューズ先生が提唱。エドガー・シャイン先生も、著書『キャリア・ダイナミクス』などで言及。 離職理由の一番は、就業時

          『大卒3年離職率30%』のリアル!!

          『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(3)

          日本のメンバーシップ型雇用を説明した海老原嗣生先生の「よこ・よこ・たて・よこ(理論)」。 👉 役職者や熟練者が退職しても、「よこ(部署や地域)」「たて(昇進)」等の異動により、最終的に「新人1名の採用」で補える。 これは、日本型経営を米国で説明した野中郁次郎先生の「SECIモデル」に匹敵するわかりやすさです。 採用は新卒一括採用、「人柄」と「ポテンシャル(潜在的能力)」と「意欲(熱量)」で選ぶ。入社してから教育し、適性によって配属する。 最初は、スキルもないので雑用か

          『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(3)

          『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(2)

          最近、経済メディアを賑わしている「ジョブ型雇用」。 「ジョブ型」であれば、仕事を「job description(職務記述書)」で定めるのでミスマッチが無い。付き合い残業も無くなる。ジョブがはっきりしているので、評価も公正に。 「通年採用」ができる。第2新卒にも光があてられ、多様な人材を採用可能。これはイノベーションにつながる。 終身雇用はもう無理。したがって日本の「メンバーシップ型雇用」が「ジョブ型雇用」に変わるのは必然。そもそも会社の寿命は短く、何回も転職するのがあ

          『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(2)

          『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(1)

          「職務」に人をつける主に欧米の「ジョブ型雇用」。「人」に職務をつける日本の「メンバーシップ型雇用」。 この雇用形態によって、「インターンシップ」の目的や内容も異なります。 インターンシップに参加する目的は、欧米では「職に就くためのビジネススキルの獲得」、日本では主に「企業等の仕事理解」。 企業にとっては、共通の目的として「人材発掘」が眼前にあります。 いま、日本企業のイノベーションや成長が滞っている原因を「メンバーシップ型雇用」や、それに伴う「新卒一括採用」に帰する議

          『ジョブ型雇用』vs『メンバーシップ型雇用』(1)

          インターンシップを『選ぶ力』と『参加する力』

          「夏インターンシップ」の募集が一斉に始まりました。 企業、官公庁、団体から地元商店街まで、規模・期間・内容などさまざま。 インターンシップは、文科省の立ち位置である「教育の一環」という方向性はあるものの、受け入れ側にとっては人材獲得のための「自己PRの場」であり、「人材発掘の場」になっています。 企業の人事・採用が窓口になっているインターンシップは「人材発掘」、広報部やCSR部などが企画しているインターンシップやイベントは「自己PR」や「企業ブランディング」の側面が強い

          インターンシップを『選ぶ力』と『参加する力』

          『インターンシップ』について考える(3)

          「採用競争力におけるインターンシップの重要性」についての理解が進み、多くの企業、官庁、団体がインターンンシップを企画・実施するようになりました。 一方、採用競争力だけでなく、「早期離職の原因」として、いわゆるリアリティショック(期待と現実との間に生まれるギャップにより衝撃を受けること)をいかに避けるかも大きな課題になっています。 大卒者の3年離職率は30% 。学生から企業人、組織人へのトランジションのなかで、卒業後3年以内に離職し、進路を変えるみなさんが10万人以上います

          『インターンシップ』について考える(3)

          『インターンシップ』について考える(2)

          インターンシップ(就業体験)は、企業や官庁研究の貴重な機会になります。 文部科学省の目ざす教育効果としては、「学修と社会体験を結びつけることにより、学修の深化や適切な職業選択に資する」ということになるかもしれません。 リクナビやマイナビ等「就職情報サイト」を利用している企業は、6/1からインターンシップシップ情報を開示し、受付も開始します。すでに、エントリー予約を受け付けている会社もあります。 インターンシップ情報は、就職情報サイトだけでなく、会社のホームページや大学の

          『インターンシップ』について考える(2)

          『インターンシップ』について考える(1)

          2020年3月、「全国求人情報協会」「日本私立大学団体連合会」「国立大学協会 」「公立大学協会 」他が記者会見を行い、十分な就業体験が確保されない1日完結の「ワンデーインターンシップ」の取り扱い(受付・情報の掲載)を停止するという共同声明を発表しました。 全国求人情報協会には、マイナビ社、リクルートキャリア社(リクナビ)など、新卒の就職情報を扱う13社が加盟しているため、その後は就業体験をともなわない「ワンデーインターンシップ」という呼称は無くなり、就業体験をともなうものは

          『インターンシップ』について考える(1)

          「放送番組」に学ぶ、しごとの喜怒哀楽

          「放送番組から学べること」、まだまだあります。 「SNS時代」にあっても、「放送局」や「番組制作会社」の企画力・取材力・編集力に期待してます。 👉「しごとの喜怒哀楽」   を考えさせられる注目の番組 【NHK】 ■『プロフェッショナル 仕事の流儀』 ■『逆転人生』 ■『クローズアップ現代』 【テレビ東京】 ■『ガイアの夜明け』 ■『カンブリア宮殿』 ■『未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~』  【TBS】 ■『情熱大陸』 ■『応援!日本経済 がっちりマンデー!!』

          「放送番組」に学ぶ、しごとの喜怒哀楽