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大河ドラマ「光る君へ」感想

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大河ドラマ「光る君へ」の感想をまとめています。
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#和歌

大河ドラマ「光る君へ」で1年間和歌考察をしてきた理由~行動の原点に立つ~

大河ドラマ「光る君へ」で1年間和歌考察をしてきた理由~行動の原点に立つ~

こんばんは、もちまるです。

今駆け込みで書いています😂

本当はもっと早く書きたかったのですが、
家族がインフルエンザになりクリスマスと年末が吹っ飛んでしまいました。

やっと書く時間が出来たので、今日までにと慌てて書いています。

もう最終回を迎えた「光る君へ」。
私は多くの和歌を考察してきました。

1番読んでいただいた記事はこちらのようです。
やはり道長とまひろの関係がとても素敵でしたね

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大河ドラマ「光る君へ」最終回~最後の和歌考察(公任・斉信・紫式部)

大河ドラマ「光る君へ」最終回~最後の和歌考察(公任・斉信・紫式部)

こんばんは。もちまるです。

ついに「光る君へ」が最終回を迎えました。
絶賛ロスです😭

大河ドラマ中ずっと行ってきた和歌考察も今回が最後になりました。
最後までお付き合いいただけたら幸いです。

今回は、最終回に登場した
公任・斉信・紫式部の和歌を取り上げます。

公任・斉信の和歌まずは、公任・斉信の和歌。
道長と行成が亡くなった後に詠まれたものでしたね。

いつも4人でいる姿が象徴的だった道

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大河ドラマ「光る君へ」第41回~和歌考察と清少納言評

大河ドラマ「光る君へ」第41回~和歌考察と清少納言評

こんばんは、もちまるです。

今回も「光る君へ」の和歌解説です。

今回は、4首も和歌が登場しました!
早速考察していこうと思います。

長くなってしまいましたので、興味のある箇所から見てみてくださいね。

彰子の和歌
まずは、彰子のこの和歌から。

引用先の記事には、以下のように記載されていました。

「撫子の花」に「あの人(一条天皇)が撫でて可愛がってくれた子」という意味合いを添えているのでし

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大河ドラマ「光る君へ」第40回~一条天皇の辞世の句を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第40回~一条天皇の辞世の句を考察する

こんばんは、もちまるです。

今回は「大河ドラマ」の感想です。
前回に引き続き悲しい回でした😢

今回は、一条天皇の辞世の句について考察していこうと思います。

ドラマでは、「塵を出でぬること」で和歌が終わっていたように感じます。

一条天皇の辞世の和歌は、残されている書物によって若干表現に差異があるようですが、今回はドラマと同じ表現である『権記』を引用している記事を参考にしました。

『権記』

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大河ドラマ「光る君へ」第39回~惟規の辞世の句を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第39回~惟規の辞世の句を考察する

こんばんは、もちまるです。

今回は……惟規のまさかの展開に衝撃が走りました。
史実だったようですね。

ドラマ内で辞世の句の解説がありましたが、
やはりこちらでも考察していこうと思います。

この和歌は、『後拾遺和歌集』にも収載されています。

『今昔物語』にも越後に赴任した父を追って、
道中で病にかかってしまう様子が描かれているといいます。

『今昔物語』で描かれている当該和歌は、少し異なりま

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大河ドラマ「光る君へ」第36回~紫式部と道長の和歌について考察する

大河ドラマ「光る君へ」第36回~紫式部と道長の和歌について考察する

こんばんは、もちまるです。

今回は、大河ドラマ内で紫式部と藤原道長の和歌のやり取りがありました。

その和歌解説を行っていこうと思います。

この一連の流れについては、『紫式部日記』に描かれていましたので、
今回は、『紫式部日記』から引用や考察を行っていきます。

まず、紫式部が詠む和歌。

道長の娘、中宮彰子が産んだ皇子様の五十日の祝いの席で、
道長から和歌を詠むように言われ、詠んだ和歌です。

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大河ドラマ「光る君へ」第35回~和泉式部と惟規の和歌考察

大河ドラマ「光る君へ」第35回~和泉式部と惟規の和歌考察

こんばんは、もちまるです。

今回は「光る君へ」で、和歌が2首出てきました!

和歌マニアの私にとってワクワクの回。

早速考察していきます😊

和泉式部の和歌「ものをのみ…」考察

まず見ていくのは和泉式部の和歌。

最愛の敦道親王を亡くした時に詠まれたものです。

くしけずるとは、櫛で髪の毛をとかすということです。

どれだけ親王を亡くした悲しみが深いことだったでしょう。

和泉式部の和歌は

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大河ドラマ「光る君へ」第32話~赤染衛門と和歌について

大河ドラマ「光る君へ」第32話~赤染衛門と和歌について

こんばんは、もちまるです。

今回は、大河ドラマ「光る君へ」の感想回です。

今回、私が注目したのは赤染衛門。

大河ドラマをご覧でない方は、ご存知でしょうか?

紫式部や清少納言は高校の教科書でも有名ですが、
赤染衛門は中々聞いたことがない方も多いと思います。

私も大学のゼミに入るまで知りませんでした。

なぜ赤染衛門に着目しているのか…
(学問的な理由でなくて恐縮ですが…)
赤染衛門を演じて

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大河ドラマ「光る君へ」第30回~和泉式部について和歌から考察する

大河ドラマ「光る君へ」第30回~和泉式部について和歌から考察する

こんばんは、もちまるです。

今回も「光る君へ」の感想です。

早速ですが皆さんは、和泉式部をご存知ですか?

情熱的な歌人。
これが私の第一印象でした。
大学時代、平安文学を専攻していたにも関わらず、和泉式部はあまり深く勉強していませんでした。

その和泉式部が今回「光る君へ」に登場しました!

絶好の勉強タイミングです。

今回は大河ドラマに出てきた和泉式部の和歌を考察していきたいと思います。

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大河ドラマ「光る君へ」第28回~定子の辞世の和歌を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第28回~定子の辞世の和歌を考察する

こんばんは、もちまるです。

今回も大河ドラマ「光る君へ」の感想になります。

今回は…中宮定子の崩御…
何て悲しいのでしょう…

辞世の句が登場していましたので、考察していこうと思います。

何て悲しい和歌なのでしょうか…
心が痛みます。

この和歌は、一条天皇に向けたものでしょう。
ドラマでも分かるように、一条天皇は定子を非常に愛していました。
こんなにも早く命を落とした定子の崩御にどれほど悲

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大河ドラマ「光る君へ」第27回~屛風歌について(藤原公任の和歌より)

大河ドラマ「光る君へ」第27回~屛風歌について(藤原公任の和歌より)

こんばんは、もちまるです。

2週間ぶりに「光る君へ」が放送されました。
待望の…!という事で今回も感想回です。

今回は、書きたい事が山盛りでどうしようか迷ったのですが、やはり大学で勉強していた屏風歌について触れたいと思います。

恩師とも言える先生が屏風歌を研究されていてよく授業でも取り上げられるテーマでした。

最初、屏風歌と聞いたときは何ぞや?
という感じだったのですが、今回ドラマで再現さ

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大河ドラマ「光る君へ」第25話~清少納言の「空寒み 花に紛へて 散る雪に」和歌の考察

大河ドラマ「光る君へ」第25話~清少納言の「空寒み 花に紛へて 散る雪に」和歌の考察

こんばんは、もちまるです。

今回も「光る君へ」の感想になります。

今回は…こちらの和歌について考察していきたいと思います!
(もはや和歌マニア…)

この和歌は、平安の風流人、藤原公任が下の句だけを詠んで、清少納言に渡したもの。

この下の句に上の句を付けてごらんといういわば挑戦状のようなものですね。

「少し春有る 心地こそすれ」は、『白楽天詩集』を踏まえていると言われています。

『白楽天

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大河ドラマ「光る君へ」第24話〜さわの和歌を考察する(『紫式部集』より)

大河ドラマ「光る君へ」第24話〜さわの和歌を考察する(『紫式部集』より)

こんばんは、もちまるです。

今回も大河ドラマ「光る君へ」についてです。
(バタバタしているうちに更新が遅れました…)

今回は、主人公まひろ(後の紫式部)が親友のさわが亡くなったとの知らせを手紙で知る場面がありました。

手紙には和歌が添えられていました。

いつもの事ですが、その和歌がどういう意味なのか気になってしまい…!
考察することにしました。

和歌はこちら。

この和歌は、『紫式部集』

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大河ドラマ「光る君へ」第23話~作中和歌の解釈(紀貫之・紫式部編)

大河ドラマ「光る君へ」第23話~作中和歌の解釈(紀貫之・紫式部編)

こんばんは、もちまるです。

今回も大河ドラマ「光る君へ」の感想です。

今回は、和歌が出てきましたのでその解説です。
(書くのにとてもエネルギーを要しました…!)

紀貫之の和歌「夢路にも露やおくらむ」について

まず最初にご紹介するのは、一条天皇が藤原行成と話している場面で出て来た和歌。

今回紹介された和歌は一条天皇が、中宮定子の好きな和歌として紹介していたものです。

さて、一体どんな和歌

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