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読書・映画・ドラマ・YouTube~作品ガイドと感想

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#読書

皮肉なタイトル「太平記」読書感想文

皮肉なタイトル「太平記」読書感想文

太平記、あるいは「平和な記録」というタイトルの皮肉さについて

太平記を読んだことがありますか?もし読んだことがなければ、あなたは日本の歴史の中でも特にドラマチックな時代を見逃しているかもしれません。

そして、もし「太平記」というタイトルを文字通りに受け取っているなら、あなたはかなりのサプライズを受けることでしょう。なぜなら、この物語は平和(太平)とは程遠いからです。

太平記の主要な登場人物は

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読書レビュー「学歴・競争・人生〜10代のいま知っておくべきこと」

読書レビュー「学歴・競争・人生〜10代のいま知っておくべきこと」

「学歴・競争・人生 10代のいま知っておくべきこと」のレビューを作成します。

プロット

この本は、10代の若者が直面する学歴や競争、人生の選択についての洞察を提供します。著者は、教育システムの現状や競争社会のプレッシャー、そしてそれが若者の心身に与える影響について深く掘り下げています。具体的なエピソードや実例を交えながら、読者に共感を呼び起こすストーリーが展開されます。

キャラクター開発

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名著100選 その5 井上靖の「あすなろ物語」

名著100選 その5 井上靖の「あすなろ物語」

井上靖の「あすなろ物語」は、1953年に『オール読物』で連載された後、新潮文庫から出版された長編小説です。小学生の時にこちらを読みました。

この作品は、井上靖が毎日新聞社を退社し、文芸活動を本格的に開始した初期の頃に書かれました。自伝的要素を含むこの小説は、北国の高校で青春時代を過ごし、長い大学生活を経て新聞記者となり、終戦を迎えるまでの道のりを描いています。

主人公の鮎太は、血のつながりのな

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多忙でも年間700冊読破する速読術

多忙でも年間700冊読破する速読術

速読術の秘密: 年間700冊を読破する方法

速読術、それは多忙な日々の中で知識の海を泳ぐためのライフハックです。年間700冊の本を読破すると聞くと、「どうやって?」と思わず口に出してしまいますよね。でも、心配無用!今日はその秘密のベールを少しだけ剥がしてみましょう。

まず、スマホを見るのをやめましょう。はい、あなたのその手にあるスマホです。スマホは現代人の最大の時間泥棒ですから、読書の時間を確

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【名著100選】マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」

【名著100選】マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」

名著100選 マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」

"風と共に去りぬ"、このタイトルを聞いただけで、ドラマチックな南北戦争の背景と、スカーレット・オハラの情熱的な人生が思い浮かびます。しかし、この名著には、読者が知らないかもしれない面白い事実がいくつかあります。

まず、マーガレット・ミッチェルはこの小説を書くのに10年近くを費やしました。それは、彼女が完璧主義者だったからでしょうか、そ

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名著100選 ツルゲーネフの「はつ恋」

名著100選 ツルゲーネフの「はつ恋」

ツルゲーネフの「はつ恋」は、ロシア文学の中でも特に心に残る作品です。この物語は、16歳の少年ウラジーミルの初恋を描いており、その甘酸っぱい感情が読者の心を捉えます。

ウラジーミルは、年上の女性ジナイーダに恋をし、彼女の周りに集まる多くの男性たちとの間で複雑な感情を抱きます。しかし、この物語の真の魅力は、単なる初恋の物語を超えた深い感情の探求にあります。

ツルゲーネフは、ウラジーミルの目を通して

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読書の秋に読みたい本📚と都内のカフェ5選☕️

読書の秋に読みたい本📚と都内のカフェ5選☕️

秋にぴったりの読書とカフェの組み合わせは最高ですね!以下におすすめの本とカフェをいくつかご紹介します。

秋に読みたいおすすめの本

「秋の牢獄」 by 恒川光太郎

幻想的なホラーファンタジーで、秋の美しい情景と独特な淋しさを味わえる一冊です。

「錦繍」 by 宮本輝

紅葉に染まる蔵王で再会する二人の大人の恋愛事情を描いた、切なく美しい物語です。

「骨を彩る」 by 彩瀬まる

喪失感や寂

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「智恵子は東京に空が無いといふ」高村光太郎の「智恵子抄」

「智恵子は東京に空が無いといふ」高村光太郎の「智恵子抄」

高村光太郎の「智恵子抄」に対する感想文

高村光太郎の「智恵子抄」は、日本文学における最も感動的な作品の一つとして広く認識されています。この詩集は、光太郎が愛した妻、智恵子への深い愛と喪失の感情を詩的に表現したものです。読者は、光太郎の繊細な感情の揺れ動きを感じ取ることができ、智恵子への愛がどれほど深く、純粋であったかを理解することができます。

「智恵子抄」は、智恵子の生前の姿と、彼女が精神疾患

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【読書】リーダー必読の「貞観政要」ブックレビュー📚

【読書】リーダー必読の「貞観政要」ブックレビュー📚

『貞観政要』ブックレビュー

プロットとキャラクター開発
『貞観政要』は、唐の第二代皇帝である太宗(李世民)の治世における政治的・倫理的な教訓をまとめた書物です。著者の呉兢は、太宗とその臣下たちの対話を通じて、理想的な統治者の姿を描いています。キャラクター開発は、太宗と彼の忠実な臣下たちの間のやり取りを通じて行われ、特に魏徴との対話が印象的です。魏徴は太宗に対して厳しい意見を述べることが多く、その

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東京の本屋巡り:新宿紀伊国屋書店、八重洲ブックセンター、池袋ジュンク堂の魅力

東京の本屋巡り:新宿紀伊国屋書店、八重洲ブックセンター、池袋ジュンク堂の魅力

東京の本屋巡り:新宿紀伊国屋書店、八重洲ブックセンター、池袋ジュンク堂の魅力

東京は世界でも有数の大都市で、多様な文化が交差する場所です。その中心で、本好きにとってはまさに天国のような場所があります。それは、新宿紀伊国屋書店、八重洲ブックセンター、池袋ジュンク堂という三つの大型書店です。それぞれに独自の特色があり、訪れる人々にとって忘れがたい体験を提供しています。

まず、新宿紀伊国屋書店から始

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今日から10月。読書の秋に読みたい本15選。イチ押しは?

今日から10月。読書の秋に読みたい本15選。イチ押しは?

今日から10月。読書の秋に読みたい本10選。

秋の訪れと共に、読書の季節がやってきました。日本では「読書の秋」という言葉がありますね。

「読書の秋」という言葉の起源は、古代中国の唐代に活躍した詩人、韓愈(かんゆ)の漢詩に由来します。この詩の中で、「燈火稍(ようや)く親しむべく」という一節があり、これは「秋の涼しい夜には灯火の下で読書を楽しむのに適している」という意味です。

この詩が日本に伝わ

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『愛という名の切り札』レビュー

『愛という名の切り札』レビュー

『愛という名の切り札』レビュー

プロット
『愛という名の切り札』は、結婚、離婚、愛、そして個々の選択をテーマにした物語です。主人公の梓は、作曲家の夫を支えながらも、彼の心変わりに直面します。一方、専業主婦の百合子は、結婚生活の中での自分の役割や幸せを模索します。物語は、彼女たちの視点を通じて、現代の結婚観や愛の形を描き出します。

キャラクター開発
谷川直子は、キャラクターの内面を丁寧に描写して

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【読書】ドルリー・レーンの悲劇シリーズについて

【読書】ドルリー・レーンの悲劇シリーズについて

ドルリー・レーンの悲劇シリーズについて

エラリー・クイーンのペンネームで知られるフレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの作家デュオによって創造されたドルリー・レーンの悲劇シリーズは、ミステリー小説の古典として高く評価されています。

このシリーズは、元シェイクスピア俳優であるドルリー・レーンを探偵役としており、彼の鋭い洞察力と論理的な推理が物語の中心です。シリーズは全4作品からなり、「Xの

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一生に一度は読むべき本📚ジュール・ベルヌの「地底旅行」

一生に一度は読むべき本📚ジュール・ベルヌの「地底旅行」

一生に一度は読むべき本「地底旅行」。

小学生の時に読みました。とにかく、SF作品は片っ端から読みました。

特にヴェルヌは好奇心を煽ってくれましたね。

「地底旅行」は、冒険と発見の魅力に満ちた、ジュール・ヴェルヌの不朽の名作です。この物語は、読者を地球の深淵へと誘い、未知の世界への探検へと駆り立てます。主人公たちは、火山の噴火口から地底へと旅を始め、途中で出会う驚異的な生物や自然現象に直面しな

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