人間が自らを無能であるとか無力であるとか、弱さを想起することは「謙虚」と呼ばれる悲しみの感情である(エチカ諸感情の定義より)。スピノザにおいて謙虚とはけっしてポジティブな感情ではないのだ。自らを無能と思い込むことは、神の力能を否定することに他ならないからだ。
『一元論の多様な展開 』 近代ドイツ哲学から、世紀転換期の英米哲学を経て、現代の分析哲学まで https://www.koyoshobo.co.jp/book/b658188.html もちろんスピノザも登場するのだが、ものすごい壮大な本のような気がする。今から楽しみ。