会えなくなった人の夢をみた話
※小説です
昔の人の夢を見た。最初は夢だと気付かなかった。メッセージが送られてきていた。いつもの口調だった。俺は現実だとすっかり思っていたから、あ、そうなんだと思った。すぐに既読をつけるのは尻尾振ってるみたいで違うかなと思いながら、そうなんだ、なんて返事をしようかなと考え始めていた。それで、目を開けた。「目を開けた」? ことに俺は不思議になって、あ、これは夢なんだと思った。そうなんだ、と思った。悲しい気持ちがあるとか泣きたいかとか反射的に自分に問いかけて、いや、別にそんなんじ