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#詩

星空の下で

星空の下で

山の上の公園のベンチで見上げた空は
満天の星が広がっていた

数分に一度、星が流れるたびに
ほらまたと君が指さす
願い事を三回唱えるなんて無理だねと
口ずさむ君に
何を願いたいの?と聞く
そっちは?と逆に聞かれる

星空が包む二人の間に無言が流れる

僕の願い事は今この瞬間だ
“二人きりで星を見に行く”

まだ恋とか愛がどんなものか
経験がない未成熟な僕は
叶ってしまっているのを君に伝えることが

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夜漁る

夜漁る

配線が途絶えた夏の夜を漁る。
この人生に相応しい真新しいご褒美がほしい。
脇目をふらして石ころを蹴った。
あぁ、炭酸飲みたいな。
はじけたい時期はもう過ぎたはずなのに。

この道のずっと向こうを行く。
ミクロな僕。バッドなグラウンド。
なんで前に出たがる。
もう22だぜ。

/* どうも、元気です。今でも。
嫌なことには蓋をして。 
おやすみしてまたおはようの記事を読んでどうしようもないです。 

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inakunaranaikara

inakunaranaikara

昨日まで聞いていた言葉は終わりを告げずに消えた
探し物は見つからず残った僕は心を亡くす
『いなくならないから』
普通のことができなくて
ありえないことができてしまう
ありえないことそう思っているのは僕だけで
君からしたら普通のことなんだ

僕の腕の中で君がまだ息をしているなら
僕も君の中でずっと息をしていてもいいかい
ただそれだけで
『いなくならないから』
僕たちは何度だって
愛を探す。

流れ星【詩】

流れ星【詩】

夏は遠く
私を過去に閉じ込める
自転車に乗り、延々続く線路沿いを走る

全てを終わりにする魔法があれば
私はもうずっと苦しくない

手をすり抜ける
その瞬間を繰り返す
流れ星よりも早く遠ざかる

あなたが好き、あなたが好き、あなたが好き

私にはあなたしかいないよ

【詩#31】帰り道

【詩#31】帰り道

ベランダに干された洗濯物を眺めるのが好き
別に変態趣味じゃない

外に漏れ出たお風呂の匂いが好き
これも少し人聞きが悪いな

カーテンの隙間に見えるオレンジ色が好き
真っ白はあんまり好きじゃない

帰り道一人静かに歩くのも悪くない
強くなれる気がするから

366日紡ぐ【夜のうた】235日目 9月25日「あなた」

366日紡ぐ【夜のうた】235日目 9月25日「あなた」

夜から零れる雫の先に
あなたの手がある

夜の水溜まり
私の悲しみを
零れないように受け止める
あなたがいる

『夜風の詩』

『夜風の詩』

本当の美しさなんて
きっと 夜には宿らない

あなたに触れたことが
波紋のように今更ここに届いて

心は少し形を変える
あなたすら 気づけぬまま

なんだか風ばかりが
冷たく変わっていくような

小さな夜が終わり
知らない朝が始まる

むず痒いこの余熱を
ささやかな爪先にのせて

歩むたび言葉うしなう木枯らしよ

歩むたび言葉うしなう木枯らしよ

季語:こがらし( 初冬 ) 現代俳句

木枯らしは、木の葉を散らす初冬の北風のこと

10月の終りから11月にかけて
吹きはじめることがおおいそうです

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詩/夕空にfreedom

詩/夕空にfreedom

美術は自由である
そう言って、黒板に向かって
緩やかな一筆書きで自由と描いたのは
中学の頃の美術の先生だ

まるで色紙に書くサインのように
まるで縦書きの筆記体のように

授業の内容はちっとも思い出せないが
おっとりとした先生の顔と
この夕空を緩やかに滑る指先は
確かに 覚えているみたいだ

【詩】ことば、美しい

【詩】ことば、美しい

言葉は意味がある

自身から生まれた言葉

綴られた言葉

言葉は美しい

道筋がきれいに舗装された

言葉ではない

約束された柔らかい

言葉ではない

自分で書いた心の言葉は

なんて美しい

作られた脆い言葉

ショーケースの中の言葉よりも

小さい店先の言葉は美しい

石ころにしか見えない言葉

日が当たらないと思っている言葉

出来すぎたお話よりも

欠けた言葉でさえ美しい

全部そろ

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トロイメライ

トロイメライ

何気ない 午後の木漏れ日が
あの頃の風を 連れてくる

ピアノを弾いているのは きみだろう
だってほら いつも同じところで
間違えるんだ

心地よい旋律が 思い出のアルバムをめくる
これは夢かな たぶんそうだね
きみが ここにいるはずないから

夢でもいいから もう少しこのまま
きみの下手なピアノを 聴いていたい

もう何年も前に 優しい記憶は
見送ったはずなのに
この曲を聴くと きみを思い出すん

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他愛もないラバーズ

他愛もないラバーズ

時計は2分だけ遅れている

この2分の誤差で

2分先の未来を

生きていると    

信じることができたなら

120秒間の

未来を生きて行ける