小説『琴線ノート』第25話「乞う」
父に自分の仮歌を聞いてもらった以降
SNSにカバー動画をアップする頻度が減っていた
更新しないと忘れられてしまうという焦りも
今となってはすっかり消えてしまっていたけど
その分私は歌う事と作曲をすることに今夢中だった
あの日父からもらった歌のアドバイスは
技術的なものはほとんどなくて
気持ちだったり歌詞の解釈の必要性とかの
精神面が多く、それが自分で考える余地をくれて
それだけで歌がワンランク上がったような気になれた
ついでに楽器屋さんで作曲の教則本を探した話をしたら
作