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ブラフマ・スートラ?ブラフマンは動力因であり質料因でもある?中村元『ブラフマ・スートラの哲学』

ブラフマ・スートラ?ブラフマンは動力因であり質料因でもある?中村元『ブラフマ・スートラの哲学』

いやー、今まで苦痛だったんだけど、今日あたりからエンジンがかかって、ブラフマ・スートラ(別名:ヴェーダンタ・スートラ)の勉強が楽しくなってきてね(笑)

ブラフマ・スートラってなに?

ヴェーダンタの三大聖典(プラスターナトライ)のひとつだよ。ヴェーダンタ哲学をまとめたお経(スートラって、経典って意味)なんだ。

プラスターナトライってなに?

『ウパニシャッド』、『バガヴァッド・ギーター』『ブラフマ・スートラ』の三大聖典だよ。

おお、『バガヴァッド・ギーター』もプラスターナトライなんだね。

世界で初めて、原意を再現した、中村元博士。

ブラフマ・スートラは、簡潔すぎるために、原意再現が非常に難しい。

シャンカラさんの『ブラフマ・スートラ註解』が正しいものとして扱われてきた時代が長かったみたいだね。

でも、それって、シャンカラさんの註解に過ぎないわけじゃん。

『ブラフマ・スートラ』の原意再現したくなるね。

だから、東洋思想研究の世界的権威、中村元(なかむら はじめ)博士は、この『ブラフマ・スートラの哲学』の中で、世界で初めて原意再現を試みた。

中村元先生って本当にエラい先生だったんだねー!?

ブラフマンは動力因であり質料因でもある?

二元論のサーンキヤ哲学では、プルシャ=「見る者」が動力因(ニミッタ・カラナ)、プラクリティ=「見られるもの」が質料因(ウパーダーナ・カラナ)だった。ある意味わかりやすい。

動力因は、素材である質量因を動かして世界を作る原因のことだよね。

サーンキヤ哲学では、プラクリティがプルシャに見られることで、刺激され、世界を展開する、ということで、非常にわかりやすい。

『ブラフマ・スートラ』ではどうなるの?

『ブラフマ・スートラ』では、動力因も質料因も、ブラフマンなんだよね。

(ブラフマンは、動力因なるのみならず)また質料因なり。

『ブラフマ・スートラ』第一章第四章第七節より
中村元『ブラフマ・スートラの哲学』

なんかある意味美しいけれど、よく考えたら、わけわからないよね。

シャンカラさんは、「未開展の名称と形態」という質料因みたいな概念を持ち出すんだけどね。

だから、シャンカラさんは、「未開展の名称と形態(アヴィヤクタ・ナーマ・ルーパ)」という質料因みたいな概念を持ち出すんだけどね。

未開展の名称と形態??

シャンカラさんは、これが質料因だとは明言することがなかった。要するに誤魔化していたわけ。

誤魔化していたんだね。

あと、「未開展の名称と形態」とブラフマンとの関係も誤魔化していた。

誤魔化しまくりやん(笑)

「未開展の名称と形態」は直弟子にも継承されなかった。

「未開展の名称と形態」は直弟子にも継承されなかった。

直弟子はどうしたの?

直弟子は、「無明(アヴィディヤ)」が質料因だとして、シャンカラさんの「未開展の名称と形態」というのは継承しなかったんだ。

直弟子の考え方のほうが、わかりやすいね。

だから、シャンカラさんのは、あまりよくできた考え方じゃなかったんだ。

でもシャンカラオリジナルで思想を染めたいと思ったら、「未開展の名称と形態」を使いたいよね。

そうなんよ。だから、「未開展の名称と形態」で基本、考えることにしている。

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