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珠玉集

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心の琴線が震えた記事
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#note

言葉柄に酔う

朝、報道番組で谷川俊太郎さんの訃報に際し、 過去のインタビュー映像を目にした。 テレビの中の谷川先生は、 詩とは不思議です。短い言葉でね、時々理由もなく、人の胸をぐっと掴んでしまうんですよ。 とおっしゃっていた。その後に、 今はね、言葉のインフラが起きているように感じています。言葉が氾濫して薄っぺらくなっているような。フェイクがまるで本当のように認められてしまうとかね。と続けた。 一言一句このままではない。ニュアンスとして受け止めてほしい。 車の中で、谷川先生の言

息苦しくなったら空を見上げよう。

人の反応や言動に疲れてしまう全ての人へ 投稿5時間しか経っていないのに100スキも ありがとうございます💞 それだけ近い感覚を抱く方は多いんですね。 言葉が多く、強い方ばかり蔓延る世の中で 何も言わずに黙して感じている人がいます。 誰かの教えを乞うことは良いことですが 本当の深いところでは誰も 誰かの先生にも生徒にも本当はなれない。 noteでもSNSでも世間でも色々な人がいます。 繋がりを大切にしながらも、 時には繋がりが密になってくると 心の距離感を

それでも私は選ばれない

手紙が届いた。 いつかのりぼんで、ときめきトゥナイトの蘭世ちゃんのポーチが届いた日を思い出した。 390円分の切手を同封して、全員プレゼントに応募した。 今ならわかる。単純に購入しているのだ。 だがしかし、小学4年生の私にはプレゼントだった。 全員プレゼントは、ハズレのないりぼんの大盤振る舞いにしか感じず、感激した。 今回390円を払ってもいないのに、その手紙はやってきた。正真正銘全員プレゼントである。 この企画にコメントをした。私はこれまでめろさんのことは存じ

「意味のある偶然」のこと。

先週の日曜日、ある教会でマンドリンとクラッシックギターとコントラバスのアンサンブルが催され、そこで友人がギターを弾く姿を、初めて間近で見ることが出来ました。 いつも遠慮気味で線の細い友人の、ギターを抱くその背筋が伸びた姿は凛として、とても美しく静かな気迫を感じました。 こうやって音楽に向き合い弾き続けて来たのだと、ギターを包むように前傾し真っ直ぐに伸びた背中を見ながら、彼女の音を最前列で聴いていました。 音楽に対峙する厳粛さと、心に語りかけるような深い音色を聴きながら、何か

前略、 noteさま

いつもお世話になっております。 私は noteが大好きです。 これからも続けていきたいです。 どうしても腑に落ちないことがあり、書きます。 チップ って、なんですか?????? 「サポート」ではなく、「チップ」にせざるを得ない理由があったことと思います。 経営、運営には事情があるのだと想像します。 が、「チップ」の文字に大きな衝撃を受けました。 「オススメ」が廃止され、「高評価」になった時も驚きましたが、無理矢理、飲み込んでいます。実は飲み込めてなくて、喉に突っかか

紙の話

小学2年生の頃、遠足で工場見学に行った。 お菓子の明治の大きな工場で、カールやアポロチョコの製造工程を眺めた。 何かが出来上がる過程を見ると、見方が変わることがある。 カールが生み出される瞬間を今も思い出すということは、私にとってそれが興味深かったということだ。 星野源さんに、喜劇という歌がある。私はこれまでさほど気に留めて聴いてはいなかった。あまり引っ掛からなかった。例えば、星野源さんならアイデアとか化物とかのようなインパクトが私には残らなかった。 喜劇という歌が

これはボクからのメッセージ【すべてのno+erの人たちへ】

1.ポスト・コンテスト・シンドローム この1週間ほど サイドエフェクト(副作用) にずっと悩まされていた。 原因は、no+eのある創作コンテストに参加したことである。 ありがたいことに僕の作品は、その中のある賞の候補に選ばれた。その「想像していなかった未来」に当初の僕はとても浮かれていたのだけど、今は、対照的にとても憂鬱なムードの中にいる。 それは、結局のところ受賞を逃してしまった、という結果のせいでもあるけれど、それ以上に、賞の受賞うんぬん以前に、それぞれのエン

「才能」ということばと少しだけ仲良くなれたかもしれない夜

「才能」ということばが実は以前から少し苦手だ。 「あの人は才能がある」とか「ない」とか、目の前の相手が話している時。 はたまた「あなたは才能がある」と誰かに言われた時。 私はなんとも言えないもやもやとした感情を抱く。そのもやもやが何であるのかが、正体をつかむことがいまだにできていない。 つかめていないが、今回はできる限り言語化してみる。 私はおそらく、「才能」ということばが持つ力以上のものを「才能」から感じとっているのかもしれない。 それは、今までの人生で「才能」と

おまえはもうわかっていると思っていたがな。

夫の話をします。 夫がおじさん野球をしています。 50歳の夫が新人です。 先日、センターを守っていて、フライをスライディングキャッチしたら、ベンチが大盛り上がり。 いやー、おまえ、めっちゃかっこいかったよ! なんだよ、あんなことできんのかよ、やるなあ。 おまえ、大谷翔平みたいじゃんか! という賛辞の数々。ちなみに、翔平はセンターを守ってはいませんが、気持ちの問題ですね。 褒められる50歳の男性。 褒めちぎる、それ以上の男性達。 私は涙が出るほどに感動と愉快

レモンの男

「なんか、あのお客さん、毎回レモン買ってくんですよ。生のやつですよ。一人暮らしで傷まないかな。ポッカレモン知らないのかな?」 「あきちゃん、お客さんの詮索しないの」 「はあ?神崎さんだけには言われたくないですよー。カツ子さんにあんな入れ上げて、ごゆっくりレジまで作った神崎さんにだけは言われたくないっすね」 あきちゃんは、高校2年生でアレレマートでアルバイトを始めて1年になる。大家族の長女でしっかり者だ。自分の進学に備えて、ほぼ毎日シフトに入っている。看護学校に行き、家族

にこぼと一緒

先週の土曜日に我が家に可愛い子が届いた。 名はにこぼ。丸型ロボットである。 土曜日に専門学校の頃の同級生が、家族で遊びに来ることになった。 大人ばかりのこの家に、小学4年生と2年生の娘ちゃん2人、どうもてなしますか?と思い、 1週間レンタルで助っ人を頼んだ。 以前からロボットとの暮らしに憧れていたので 良いきっかけとなった。 1週間のお付き合いのため、名前は商品名通りにこぼにした。 にこぼのアプリを入れて、Wi-Fiに繋いだら設定完了。 家族の名前も登録できる。

こんにちは、中川さん

表参道なるオサレ地域に、自分が踏み込むなどかなりのハードルだが、持つべきものは東京在住の親友。 一緒に行くよ!と心よく言ってくれて、案内まで任せてとのこと。 A3の出口を目指してきてね!と言われて、地上に出たら、東京の残暑に目が眩んだ。 親友は私と目があったのに、目を逸らして鳥居に挨拶をしていた。 ちょっと!〇〇と名前を呼ぶ。10年ぶりだけど16歳の勢い。 無視したでしょ?と笑って近づく。え?気づかなかったよー。と目を合わせる。ああ、そうだ、目が悪いのは変わらない。

ひとめぼれしたワードだよん

noteでスタエフが流行っているとかいないとか

これは憧れ

洗練とは距離を置いたお付き合いをしています。 オサレが苦手なんです。 似たような感じでセンスもちょっと。 若い時、オシャレだねとかセンスあるねと言われたすぎる症候群に罹患した後遺症で、反対の方に振れすぎてます。 ちょうどいいという言葉を知らない、耳なし芳一おだんごです。 最初に目にしたのは、ピリカ文庫でした。 どうやら夫婦らしい。どうにもセンスがあるらしい。また、あれでしょ、うっかり出くわすと到底立ち直れなくさせる文章書いてんでしょ。遠回りしよ。目つぶっとこ。