くま

好きなものや好きなこと、気になったことを気ままに書いています。2人の子どもがいます。基本的には横に寝そべっていたいタイプです。音楽や映画にまつわる事は気になってしまいます。

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マガジン

  • 思ったことや考えたこと

    日々暮らしていて、頭にふっと思いついた考えや、人から影響を受けて浮かんできた思考の断片などを書いたもの。

  • わたしやかぞくのはなし

    わたしやわたしをとりまく家族たちの話です。

  • 創作

    創作したものがまとまっております。 つたないですが、頑張って書いております。

  • くま読書

    本を読んで思ったことを、うんうんうなりながらつたないことばでアウトプットしているもの。考えすぎて鼻からシャケが出たり、耳からはちみつが出そう。(※あくまでもイメージです)

  • Today`s songs

    うたはすばらしい!

最近の記事

生きているということ

道端に死んだカマキリがつぶれていた。 そこは田舎で、まわりは草むらが広がっている。平屋の家屋がぽつぽつと見える。 どこかから、川の流れるような湿り気のある音がかすかに聞こえてきて、柿の木の頭上に残された一個の柿が、さみしくぽつんと存在していた。 鬼ゆずは枝葉を大きく下方にしならせ、今にも枝が折れてしまいそうな重さを保ちながら、少しずつ緑から黄へと色づいてきている。 北から寒気のこもった風が時折背中をなでていく。 カマキリはおそらく何度も車にひかれたのかもしれない。

    • 父を独占したかった

      我が家にはこたつがない。 6年半前に家を建てた。 うちの家は完全に洋風スタイルで、和室が一室もない。木でできたおうちは薪ストーブがついている。 私はこの家に引っ越してきて本当によかったと思っている。以前のマンションまでずっと長年悩まされてきた気管支喘息発作の回数は、この家に越してから極端に減った。そして、冬の薪ストーブのぬくぬくとしたあたたかさといったら、それはまるで天国のようである。 うちの唯一の欠点は「こたつがない」ことだ。 いや、フローリングだってなんだって、ラ

      • コミティア150に娘と参加してきました!みりこさんにお会いして本を購入しました。web上で読むのもいいですが、紙で読むとまた一味違うものです。「ハートちゃん」の頃からの付き合いになりますが、あたたかい作品を生み出す彼女の、これからの活動も応援していきたいです。

        • 春を待つ修羅とシュークリーム

          【シュークリーム】 どれくらい寝ていたのだろう。 窓からさす光は、鈍角である角度からして、夕刻や朝方であると思うが、意識がはっきりしない頭では、どちらか判別し難い。 けれども、そんなことはどうでもいい。 飲みかけのコーヒーがマグカップに入っている。マグカップを手に取り、ゆらゆら揺らしながらコーヒーをシンクに乱暴に捨てて、そのままカタンと置いた。 固いものを踏まないように、そろそろと足を運ぶ。脱ぎ捨てたマフラー。いつ肩にかけたのかも忘れてしまったブランドのショルダーバッグ

        • 生きているということ

        • 父を独占したかった

        • コミティア150に娘と参加してきました!みりこさんにお会いして本を購入しました。web上で読むのもいいですが、紙で読むとまた一味違うものです。「ハートちゃん」の頃からの付き合いになりますが、あたたかい作品を生み出す彼女の、これからの活動も応援していきたいです。

        • 春を待つ修羅とシュークリーム

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        • 小説「Dance」まとめ
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        記事

          aeuさんが、私の秋ピリカへの参加作品に「aeu賞」を授けてくださいました。大変驚きましたが、本気の感想文が素晴らしいので、ぜひお読みください。他にもこっそり感想をよせて頂く方も多くありがたいです。この場でも感謝をお伝えします。https://note.com/aeuxxxnote/n/nb9a85ff2c430

          aeuさんが、私の秋ピリカへの参加作品に「aeu賞」を授けてくださいました。大変驚きましたが、本気の感想文が素晴らしいので、ぜひお読みください。他にもこっそり感想をよせて頂く方も多くありがたいです。この場でも感謝をお伝えします。https://note.com/aeuxxxnote/n/nb9a85ff2c430

          雨露のシバンムシ

          さみしさの音が響いた。 長く降り続く、この時期の雨は細く霧雨のように辺りを包みこむ。 グレーと黒のコントラストを描く厚みがかった重たい雲からふり注ぐ雫は 街を ポストを 人を 傘を 草を 自転車を 道を お店の看板を 猫を どこかのやさしい人の体温を 平等に分け隔てなく冷やしていく。 温もりは失われ、熱はしたたる赤い血のみに宿る。誰しもが孤独であることが常であるかのようなこの名もない街で、1週間以上続く雨は止む気配を見せない。 中身が剥き出しのビル。 焦げて炭化した

          雨露のシバンムシ

          くま読書 私の身体を生きる

          たまに、テーマとして書きにくいことをがんばって書いてみようと思う時がある。 書きにくいことは「死」であったり 「性」の話でもあったりする。 なぜ書きにくいのかというと、書きことばに落とし込むためにある種の慎重さが必要だからだ。 慎重に書かなければいけないのに、なぜ書きたいのかというと 自分が真面目に考えたい気持ちがあるからこそ、であって。 誰しもが抱えているからこそ、でもある。 私は、蔦屋書店で見かけてからずっと気になっていた、ある一冊の本を拝読した。 読後は私

          くま読書 私の身体を生きる

          「才能」ということばと少しだけ仲良くなれたかもしれない夜

          「才能」ということばが実は以前から少し苦手だ。 「あの人は才能がある」とか「ない」とか、目の前の相手が話している時。 はたまた「あなたは才能がある」と誰かに言われた時。 私はなんとも言えないもやもやとした感情を抱く。そのもやもやが何であるのかが、正体をつかむことがいまだにできていない。 つかめていないが、今回はできる限り言語化してみる。 私はおそらく、「才能」ということばが持つ力以上のものを「才能」から感じとっているのかもしれない。 それは、今までの人生で「才能」と

          「才能」ということばと少しだけ仲良くなれたかもしれない夜

          週末のお買い物と私たちにとってのシャンプー

          週末になると買い物に出かける。 買い物にはだいたい夫がついてくる。 「重たいものを運ぶ人がいた方がいいだろうから」といつの日か話していたが、彼はそんなことを心配してくれるような人だ。 私はフルタイムで働いているので、おおよそ1週間ぶんの食料を買い込む。買い物が終わった後は、買い物袋3つぐらいの量にはなるので、確かに重たいといえば重たいのだ。 個人的な見解だが、スーパーはあまり広すぎない方が好ましい。なんでもかんでもたくさんそろっているより、適度に小回りできて、商品の配置

          週末のお買い物と私たちにとってのシャンプー

          Today`s songs ごちゃまぜ46

          朝から寝起きのまま、もつ煮込みとバナナブレットを作った。 その間。 私のスマホがシャッフルで流していた曲。

          Today`s songs ごちゃまぜ46

          ポストトゥルース芭蕉

          「サステナブルサステナブルって、うるせえな」 「続けることばかり言いやがって何をやめるかも大事なんじゃねえの?」 コカコーラゼロを流し込んだのち、のりしおのポテトチップスをかき込んだ。唇も手ものりまみれだ。けれども鏡なんか見たくない。どうせ黒い斑点が増えているだろう。もう間がない。スッスッとスマホをスクロールする。フリック入力は手慣れてしまった。油まみれの手でスマホの画面がべたべたする。ティッシュボックスの紙がない。マツキヨに行かないと特売が終わってしまう。 賞味期限が

          ポストトゥルース芭蕉

          noteに登録してから5年経ちました【企画参加】

          フォローさせてもらっているはるかぜるりいさんが企画に参加されていたので、私も企画に参加したいと思います。 (いつも読ませてもらってありがとうございます) 喜木凛さんの「noteのダッシュボードを覗かせてください」というこの企画。 参加してみようと思いました! 参加理由を最初に述べます。 今日、こんなポップがnoteから飛び出してきました。 どうやら、noteに登録してから5年経って、今日が6周年になるらしいのです。 え〜もうそんなに経つんだ.....と時の流れの

          noteに登録してから5年経ちました【企画参加】

          愛の向こう側にかなしみがあったとしても

          愛について語る時。 自分の当たり前が相手の当たり前でなくて驚くことはないだろうか。 普遍的なことばでも......普遍的だからこそかもしれないが、人の数だけイメージや捉え方が違う。 書いたり、考えたりすることは、1人で行うことであり、自分に向き合う作業である。 今日は、少し「愛」について書いてみたい。 あやしもさんの「レモン」という創作小説のスピンオフのお話が急に頭に降りてきたのは、つい先日のお話。 私はこの登場人物の2人が、作中でいいとも悪いともいえない複雑な愛の

          愛の向こう側にかなしみがあったとしても

          あたたかい泥の中とレモンツリー

          「愛を信じすぎちゃいけないよ」  隣にいる男性は青々とした芝生の上に気持ちよく寝転んでいた。吹き抜ける風はベンチの下を猫のような俊敏さで通り抜け、噴水の水しぶきと舞い踊りながら、道の途中で拾い上げた形の悪い葉っぱを、ひらりと彼の薄いブルーのラルフローレンのシャツの上に運んできた。  私の目は、まるで時間の速度が遅くなったように明瞭にそれらを捉えた。ことばと思考が一致しない。体が泥に沈んでいく感覚がする。  耳から入ってきたことばをもう一度、脳内に戻す。そして、コインラン

          あたたかい泥の中とレモンツリー

          この世でいちばん難しいのは、いちばん簡単なことだったりするのかもしれない

          先日「くらしずく」というイベントに参加してきた。 このイベントに参加するのは今年で3回目となる。 (1回目と2回目の記事はこちら) 毎回参加していた我が子たちは、今年は自宅で留守番したいということだったので、私たち夫婦のみでの参加となった。 夫は天候を気にしており「悪くなるようだったら都内の『西日暮里BOOK APARTMENT』に行きたいよね」と話していたが、なんとかお天気が持ちそうな予感がしたし、このイベントは年に一度の開催なので、くらしずくの会場へと車を走らせた。

          この世でいちばん難しいのは、いちばん簡単なことだったりするのかもしれない

          それは電柱ではありません

          訪問先によく猫がいる。 金曜日は3件のおうちで猫を飼っている。1日の訪問が7件。7分の3。約半分。 みんな元野良の子たちばかりだ。猫を飼ったことがないから猫の生体に詳しくない。飼ったことがないのは、猫自体は好きだが私自身が猫アレルギーだからである。 しかし、この訪問の短い時間で接していても感じたことは、彼ら彼女らは本当にマイペースであるということだ。その点、犬は人間の動きを常に気にしているような気もする。 散歩のリードを持ったら最後。「散歩行くの?ねえ散歩行くの?散歩だよ

          それは電柱ではありません