高野 翔一

Makuake広報。旅と手しごととその周辺の文化が好き。モノカルチャーを広げる広報であ…

高野 翔一

Makuake広報。旅と手しごととその周辺の文化が好き。モノカルチャーを広げる広報でありたい。 ITmedia寄稿 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2408/29/news050.html#utm_term=share_sp

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    価値観を壊してくれる旅をいくつか綴ります。

記事一覧

クラフトビールなどの「クラフト◯◯」は、インディーズ◯◯が好きという趣向と似ている。

「クラフト◯◯」にはモノづくりの希望がある。 クラフトビールにクラフトコーラ、クラフトジンにクラフトサケ、、気づけばクラフト飲料が世の中に増えている。主に飲料に…

高野 翔一
3か月前
3

「イーストトーキョー」蔵前や清澄白河の可能性。クラフトとアートとカルチャー。

イーストトーキョーはこれからもっと面白くなる。 かつては、世田谷区にある大学に通い、井の頭線の駅が最寄りのエリアに住み、表参道の会社に通っていたが、この歳になり…

高野 翔一
4か月前
15

価値観を壊してくれる旅『モロッコ編』

単純なアイデア 憧れの人が見た景色を見てみたい。 旅の動機はそんな単純なことだった。 20代のころ、趣味と呼べるものがまだあまりなかった。そんな自分にとって格好良…

高野 翔一
4か月前
17

価値観を壊してくれる旅『アイスランド編』

旅の始まり 少し前に「カズレーザーと学ぶ。」という番組で、人は「旅」に出ると、脳の『サリエンスネットワーク』と呼ばれる働きが活性化し、日常と違う周囲のことに注…

高野 翔一
8か月前
104

喫茶店と本屋と銭湯。高円寺・小杉湯に感じる、かつての「ゆるいコミュニティの場」。

なんだか最近銭湯が気になる。 そう思ったのは、高円寺の「小杉湯」という存在を知ってからだった。それまでも、京都の「梅湯」や長野・松本の「菊の湯」など、後継者では…

高野 翔一
10か月前
26

「オープンファクトリーイベント」は一般化するのか。大阪・八尾のファクトリズムに行ってきた。

先日、大阪・八尾でやっているオープンファクトリーイベント「ファクトリズム」に行ってきた。 ただ基本的には仕事のための出張で、「ファクトリズム」を通してマクアケが…

高野 翔一
11か月前
13

クラフトサケという「日本酒ではないサケ」の可能性。

若者がお酒を飲まなくなったと言われて久しい。ましてや日本酒に至っては最盛期の3分の1にまで消費量が落ち込んでいるらしい。 「若者が日本酒を飲まなくなったこれだけの…

高野 翔一
1年前
11

「地域を創るデザイナー」。福井・鯖江が面白い。

手仕事で作られるモノ=工芸と定義したとき、工芸は斜陽産業と捉えられることが多い。 工芸は、歴史的な背景と結びついているものが多く、何百年と連綿と紡がれてきたもの…

高野 翔一
1年前
9

「文化としての発酵」。下北沢・発酵デパートメントから広がるカルチャー。

下北沢に『発酵デパートメント』というお店がある。 小田急線の線路跡にできたBONUS TRACKの中に入っているお店で、「B&B」と並び当エリアを象徴するお店だ。そして、発酵…

高野 翔一
1年前
6

神楽坂にある、かもめブックスという「街の本屋」。

本というか本屋が好きである。 特に街の本屋が好きで、静かに地元に根差しつつも選書が良くて偶然の出会いのある本屋が好きである。 京都に住んでいたときは、「恵文社」…

高野 翔一
1年前
15

「カルチャープレナー」。文化から考えるビジネス。

『カルチャープレナー』という言葉があるらしい。 カルチャーとアントプレナーを組み合わせた造語で、全国各地に活用されずに眠っている文化資本を生かして、伝統産業に切…

高野 翔一
1年前
11
クラフトビールなどの「クラフト◯◯」は、インディーズ◯◯が好きという趣向と似ている。

クラフトビールなどの「クラフト◯◯」は、インディーズ◯◯が好きという趣向と似ている。

「クラフト◯◯」にはモノづくりの希望がある。

クラフトビールにクラフトコーラ、クラフトジンにクラフトサケ、、気づけばクラフト飲料が世の中に増えている。主に飲料にクラフトと付けるのがブームとなっているが、これらのクラフト飲料はちょっと高いのも特徴だ。
クラフトビールで言えばCOEDOビール、クラフトコーラなら伊良コーラにともコーラ、クラフトジンだとHOLONにフォレストジン、クラフトサケなら稲とア

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「イーストトーキョー」蔵前や清澄白河の可能性。クラフトとアートとカルチャー。

「イーストトーキョー」蔵前や清澄白河の可能性。クラフトとアートとカルチャー。

イーストトーキョーはこれからもっと面白くなる。

かつては、世田谷区にある大学に通い、井の頭線の駅が最寄りのエリアに住み、表参道の会社に通っていたが、この歳になり隅田川の向こうに住むようになって、イーストトーキョーに面白さを感じるようになった次第だ(もっとも今の職場は渋谷だが)。

若者が集まる東京の街と言われたら渋谷を筆頭に代官山に表参道、下北沢や吉祥寺、高円寺、三軒茶屋などが挙がると思うが、こ

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価値観を壊してくれる旅『モロッコ編』

価値観を壊してくれる旅『モロッコ編』

単純なアイデア

憧れの人が見た景色を見てみたい。
旅の動機はそんな単純なことだった。

20代のころ、趣味と呼べるものがまだあまりなかった。そんな自分にとって格好良い音楽を聴くことは数少ない趣味と呼べるものであり、音楽を奏でるアーティストは憧れで、音楽フェスはある意味推しに会いに行けるお祭りだった。
当時は、サマソニやロッキンに出るようなアーティストの曲ばかりを聴きあさり、the HIATUSや

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価値観を壊してくれる旅『アイスランド編』

価値観を壊してくれる旅『アイスランド編』


旅の始まり

少し前に「カズレーザーと学ぶ。」という番組で、人は「旅」に出ると、脳の『サリエンスネットワーク』と呼ばれる働きが活性化し、日常と違う周囲のことに注意が向くようになるという趣旨の話をしていた。
「旅」をしている時、人は目の前で起きていることへの注意力が高まるため、結果的に日頃の悩みから解き放たれる。初めての場所や人、文化に出会うといった“新奇体験”によりドーパミンが放出され、ポジティ

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喫茶店と本屋と銭湯。高円寺・小杉湯に感じる、かつての「ゆるいコミュニティの場」。

喫茶店と本屋と銭湯。高円寺・小杉湯に感じる、かつての「ゆるいコミュニティの場」。

なんだか最近銭湯が気になる。
そう思ったのは、高円寺の「小杉湯」という存在を知ってからだった。それまでも、京都の「梅湯」や長野・松本の「菊の湯」など、後継者ではない若者が銭湯を継いだみたいな事例を聞いたりしていたので気になってはいたが、メディアで代表の平松佑介さんの記事を見かけてから銭湯の印象が変わった。一部の喫茶店や本屋が「コミュニティの場」になろうとしている流れと同じものを小杉湯に感じ、そこか

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「オープンファクトリーイベント」は一般化するのか。大阪・八尾のファクトリズムに行ってきた。

「オープンファクトリーイベント」は一般化するのか。大阪・八尾のファクトリズムに行ってきた。

先日、大阪・八尾でやっているオープンファクトリーイベント「ファクトリズム」に行ってきた。
ただ基本的には仕事のための出張で、「ファクトリズム」を通してマクアケが事業者に伴走するという切り口で取材いただくこととなり現地での取材対応が主な目的だったのだが、どうせ行くならと堪能してきた次第だ。
(我ながら良い露出だったと思うので是非ご高覧いただきたい。テレビ大阪「やさしいニュース」)

そもそもオープン

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クラフトサケという「日本酒ではないサケ」の可能性。

クラフトサケという「日本酒ではないサケ」の可能性。

若者がお酒を飲まなくなったと言われて久しい。ましてや日本酒に至っては最盛期の3分の1にまで消費量が落ち込んでいるらしい。

「若者が日本酒を飲まなくなったこれだけの理由」

日本酒が飲まれなくなった原因は記事に任せるが、一方で個人的にはお酒離れと言ってもたぶん酒好きは実はそんなに減っていない気がするし、特定のお酒のブームは定期的に起きている。まさにクラフトビールなんかは近年のブームのひとつだが、ク

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「地域を創るデザイナー」。福井・鯖江が面白い。

「地域を創るデザイナー」。福井・鯖江が面白い。

手仕事で作られるモノ=工芸と定義したとき、工芸は斜陽産業と捉えられることが多い。

工芸は、歴史的な背景と結びついているものが多く、何百年と連綿と紡がれてきたものでもある。
だが、安くて品質の良いモノが大量に溢れるようになった現代においては大ヒットと言えるほどは売れず、そして売れないからその地域から人が都会に出ていってしまう、だから継ぎ手もいないという循環に陥ってしまっている。

大量生産型の安く

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「文化としての発酵」。下北沢・発酵デパートメントから広がるカルチャー。

「文化としての発酵」。下北沢・発酵デパートメントから広がるカルチャー。

下北沢に『発酵デパートメント』というお店がある。

小田急線の線路跡にできたBONUS TRACKの中に入っているお店で、「B&B」と並び当エリアを象徴するお店だ。そして、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんがプロデュースしたお店でもある。

発酵食品は、食品の中のありふれた要素のひとつであり、普通に生活していたら、特段気に留めるカテゴリでもない。何が発酵食品なのかさえよくわかっていない人がほとんどでは

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神楽坂にある、かもめブックスという「街の本屋」。

神楽坂にある、かもめブックスという「街の本屋」。

本というか本屋が好きである。
特に街の本屋が好きで、静かに地元に根差しつつも選書が良くて偶然の出会いのある本屋が好きである。

京都に住んでいたときは、「恵文社」や「出町座」、「ホホホ座」など本との出会いのある、街の本屋が多かった。
いまや本はネットで気軽に買える時代で、リアル店舗は減っている一方である。
でも、本屋がなくなることはないと思っている。
まず人は常に文章を読んでいるし、物語が好きな生

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「カルチャープレナー」。文化から考えるビジネス。

「カルチャープレナー」。文化から考えるビジネス。

『カルチャープレナー』という言葉があるらしい。

カルチャーとアントプレナーを組み合わせた造語で、全国各地に活用されずに眠っている文化資本を生かして、伝統産業に切り込み、新たな商品へ生まれ変わらせようとする文化起業家のことを言うそうだ。

検索するとForbesの記事がいくつか上がってくる。Makuakeでもプロジェクトを実施している「レナクナッタ」の大河内さんや、「TeaRoom」の岩本さんが出

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