高野 翔一
食の文化とその周りのことをまとめます。
ものの文化とその周りのことをまとめます。
価値観を壊してくれる旅をいくつか綴ります。
「クラフト◯◯」にはモノづくりの希望がある。 クラフトビールにクラフトコーラ、クラフトジンにクラフトサケ、、気づけばクラフト飲料が世の中に増えている。主に飲料にクラフトと付けるのがブームとなっているが、これらのクラフト飲料はちょっと高いのも特徴だ。 クラフトビールで言えばCOEDOビール、クラフトコーラなら伊良コーラにともコーラ、クラフトジンだとHOLONにフォレストジン、クラフトサケなら稲とアガベとhaccobaあたりが上げられるが、大手飲料メーカーが出す飲料より少し高い
イーストトーキョーはこれからもっと面白くなる。 かつては、世田谷区にある大学に通い、井の頭線の駅が最寄りのエリアに住み、表参道の会社に通っていたが、この歳になり隅田川の向こうに住むようになって、イーストトーキョーに面白さを感じるようになった次第だ(もっとも今の職場は渋谷だが)。 若者が集まる東京の街と言われたら渋谷を筆頭に代官山に表参道、下北沢や吉祥寺、高円寺、三軒茶屋などが挙がると思うが、これらはもれなく山手線の西エリアにある。 渋谷は戦後開発が進んでいなかったエリアに
単純なアイデア 憧れの人が見た景色を見てみたい。 旅の動機はそんな単純なことだった。 20代のころ、趣味と呼べるものがまだあまりなかった。そんな自分にとって格好良い音楽を聴くことは数少ない趣味と呼べるものであり、音楽を奏でるアーティストは憧れで、音楽フェスはある意味推しに会いに行けるお祭りだった。 当時は、サマソニやロッキンに出るようなアーティストの曲ばかりを聴きあさり、the HIATUSやACIDMAN、10-FEETなどをめがけてフェスに行っていた。 そして、その
旅の始まり 少し前に「カズレーザーと学ぶ。」という番組で、人は「旅」に出ると、脳の『サリエンスネットワーク』と呼ばれる働きが活性化し、日常と違う周囲のことに注意が向くようになるという趣旨の話をしていた。 「旅」をしている時、人は目の前で起きていることへの注意力が高まるため、結果的に日頃の悩みから解き放たれる。初めての場所や人、文化に出会うといった“新奇体験”によりドーパミンが放出され、ポジティブで意欲的になれるという。 また、人類の長い歴史のなかで、人が定住して暮らせる
なんだか最近銭湯が気になる。 そう思ったのは、高円寺の「小杉湯」という存在を知ってからだった。それまでも、京都の「梅湯」や長野・松本の「菊の湯」など、後継者ではない若者が銭湯を継いだみたいな事例を聞いたりしていたので気になってはいたが、メディアで代表の平松佑介さんの記事を見かけてから銭湯の印象が変わった。一部の喫茶店や本屋が「コミュニティの場」になろうとしている流れと同じものを小杉湯に感じ、そこから気になるようになった。 言うまでもなく、銭湯は年々減っている。 1968年
先日、大阪・八尾でやっているオープンファクトリーイベント「ファクトリズム」に行ってきた。 ただ基本的には仕事のための出張で、「ファクトリズム」を通してマクアケが事業者に伴走するという切り口で取材いただくこととなり現地での取材対応が主な目的だったのだが、どうせ行くならと堪能してきた次第だ。 (我ながら良い露出だったと思うので是非ご高覧いただきたい。テレビ大阪「やさしいニュース」) そもそもオープンファクトリーイベントとは何か。端的に言えば、工場を開放してモノづくりに興味を持っ
若者がお酒を飲まなくなったと言われて久しい。ましてや日本酒に至っては最盛期の3分の1にまで消費量が落ち込んでいるらしい。 「若者が日本酒を飲まなくなったこれだけの理由」 日本酒が飲まれなくなった原因は記事に任せるが、一方で個人的にはお酒離れと言ってもたぶん酒好きは実はそんなに減っていない気がするし、特定のお酒のブームは定期的に起きている。まさにクラフトビールなんかは近年のブームのひとつだが、クラフトビールの魅力が味はもちろんのこと、どこで作られ・誰に作られているかという個
手仕事で作られるモノ=工芸と定義したとき、工芸は斜陽産業と捉えられることが多い。 工芸は、歴史的な背景と結びついているものが多く、何百年と連綿と紡がれてきたものでもある。 だが、安くて品質の良いモノが大量に溢れるようになった現代においては大ヒットと言えるほどは売れず、そして売れないからその地域から人が都会に出ていってしまう、だから継ぎ手もいないという循環に陥ってしまっている。 大量生産型の安くて良いモノは、一見メリットだらけだし、自分もごく普通に生活の中に取り入れている。
下北沢に『発酵デパートメント』というお店がある。 小田急線の線路跡にできたBONUS TRACKの中に入っているお店で、「B&B」と並び当エリアを象徴するお店だ。そして、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんがプロデュースしたお店でもある。 発酵食品は、食品の中のありふれた要素のひとつであり、普通に生活していたら、特段気に留めるカテゴリでもない。何が発酵食品なのかさえよくわかっていない人がほとんどではないだろうか。 発酵食品とは、納豆やヨーグルトのような、いかにもな食品はもちろん
本というか本屋が好きである。 特に街の本屋が好きで、静かに地元に根差しつつも選書が良くて偶然の出会いのある本屋が好きである。 京都に住んでいたときは、「恵文社」や「出町座」、「ホホホ座」など本との出会いのある、街の本屋が多かった。 いまや本はネットで気軽に買える時代で、リアル店舗は減っている一方である。 でも、本屋がなくなることはないと思っている。 まず人は常に文章を読んでいるし、物語が好きな生き物。だから本がなくなることはない。そして映画やドラマと一緒で、良い物語や文章と
『カルチャープレナー』という言葉があるらしい。 カルチャーとアントプレナーを組み合わせた造語で、全国各地に活用されずに眠っている文化資本を生かして、伝統産業に切り込み、新たな商品へ生まれ変わらせようとする文化起業家のことを言うそうだ。 検索するとForbesの記事がいくつか上がってくる。Makuakeでもプロジェクトを実施している「レナクナッタ」の大河内さんや、「TeaRoom」の岩本さんが出てくる。 自分は、もともと日本の手仕事やその周辺の文化が好きで、前職のときには