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詩・和歌・絵・夢など

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昨年詠んだ俳句(13句)

昨年詠んだ俳句(13句)

昨年詠んだ俳句(13句)。こんなです。

1. 二日後の朝雪だるまの残骸

2. 春愁やメルロは五十三で死す

3. 辛夷咲く本は積まれてゆくばかり

4. ブランコを漕ぐ感慨は何も無し

5. 蛍光灯に丸花蜂や椅子片す

6. 藤萎む夕べ明日から三連休

7. 蝉時雨セルフカットは三月ぶり

8. 秋の愁メール三千未開封

9. 秋暑し楠の木陰に鳩の群

10. 四度目の風呂キャンセルや紅小菊

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自作の詩20選  (詩作について)

自作の詩20選 (詩作について)

詩作について
最近、詩を書く気が起きない。それで頻繁に書いていた頃の詩を見直して選んでみました。

抽象的な詩はだいたい何か具体的な出来事がきっかけとしてあります。その事への違和感などを合理的に説明できない場合に、それに付随するさまざまな事を思いつくまま書き、そこから具体的な言葉を削ぎ、無駄を省き、ある言葉は類語に変え、時には肯定と否定を翻しました。

そうして出来上がった詩は、たいてい自分に向か

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昨年詠んだ俳句一覧

昨年詠んだ俳句一覧

昨年詠んだ俳句をまとめてみました。

遊蝶花起つ昼光の凍土さす

黄水仙あさては雪の予報なり

終業や木瓜の莟の句を探す

冬の月早退の手に「ガムテープ」

暖房を背に雪白のスピーカー

雑駁に切れているパン雪催

立春の手指終日の霜柱

木瓜一輪白いペンキの刷毛拭う


群雀コニファー越しの駐車場

春嵐とれたワイヤー直す朝

春陰や朝の緊張性頭痛

私かなる背中の疼き二月尽

水仙やペダル重た

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久しぶりに詩を書きました。

久しぶりに詩を書きました。

久しぶりに詩を書きました。2つです。

八百万の神々

一掃されたバラックの
あとに洒落た商店街
一掃されたバラックの
あとに聳えるビルビルビル
首筋がひやりとする
小さな祠までも取り除く力
途方に暮れる間もなく
四散する人々

でもきっとこれは
昔から繰り返されて来た事
僕らの中には
滅ぼされた側と滅ぼした側
殺された側と殺した側
被支配者と支配者の
どちらの血も流れている
僕らはもっと祖霊を恐

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今年の俳句⑥(4つ)

今年の俳句⑥(4つ)

俳句を詠みました。こんなです。

① 軒下の陰山茶花は蕾なり

② 四辻の銀杏黄葉や肉屋前

③ 坂道の石蕗左膝の凝り

④ クリスマスカクタスの蕊袖裏に

⑤ 十二月三日の青の欅道

俳号 裸鯊奈

代々木公園の青いイルミネーション

過去の俳句・詩・短歌など

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今年の俳句⑤(7つ)

今年の俳句⑤(7つ)

俳句を詠みました。こんなです。
(最後の3句は過去を思い出しての句です。)

① 草取れば秋芽吹き二年目の庭

② くたびれる夢うなだれる鶏頭花

③ ヘブンリーブルーにぽつり紅い薔薇 

④ 明けてなお番う揚羽や神無月

⑤ 烈風や歩道に地蔵風車

⑥ 吾一人寒天に避雷針白く

⑦ 行商の嫗 濁暑の渋谷駅

最後の句は、「プレバト!!」で立川志らくさんの行商に関する句についての夏井いつきさんとの

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今年の俳句④(7つ)

今年の俳句④(7つ)

俳句を詠みました。こんなです。

① 満開の辛夷真昼の交差点

② 蜜蜂が揺らす諸葛菜中休み

③ シャッターを閉める暮色のヒヤシンス

④ 鉢植えのスノーフレーク強雨去る

⑤ 珈琲手にうろつく小庭春の鳥

⑥ 春落葉にムスカリの青通勤路

⑦ 蓮如忌やビオラの果皮を砕く指

俳号 裸鯊奈

詩・俳句など

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今年の俳句③(6つ)

今年の俳句③(6つ)

俳句を詠みました。こんなです。

① "蚊にしてはでかい"手を拭く花曇

②「科捜研の女」と汁粉春二人

③ 剪定止め二分珈琲温める

④ 廃屋のベランダに人春浅し

⑤ 一隅の葉叢に咲くや遊蝶花

⑥ 紅き八重椿一輪メランコリ

俳号 裸鯊奈

詩・俳句など

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今年の俳句②(7つ)

今年の俳句②(7つ)

俳句を詠みました。こんなです。

① 木瓜一輪白いペンキの刷毛拭う

② 群雀コニファー越しの駐車場

③ 春嵐とれたワイヤー直す朝

④ 春陰や朝の緊張性頭痛

⑤ 私かなる背中の疼き二月尽

⑥ 水仙やペダル重たし午後六時

⑦ 劣化したロープ余寒の落暉前

俳号 裸鯊奈

詩・俳句など

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今年初の俳句7つ

今年初の俳句7つ

俳句を詠みました。こんなです。

① 遊蝶花起つ昼光の凍土さす

② 黄水仙あさては雪の予報なり

③ 終業や木瓜の莟の句を探す

④ 冬の月早退の手に「ガムテープ」

⑤ 暖房を背に雪白のスピーカー

⑥ 雑駁に切れているパン雪催

⑦ 立春の手指終日の霜柱

俳号 裸鯊奈

昨年の俳句

過去の詩など

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昨年の俳句

昨年の俳句

昨年詠んだ俳句です。

① 黒ずんだ糸瓜罅れた足趾冬

② 鶴見川配管を背に尉鶲

③ 水声やコンクリートに秋海棠

④ 昨日の今日で部屋を見に行く秋二人

⑤ 背表紙が床覆う立冬の新居

俳号 裸鯊奈

過去の詩など

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