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#自由詩
詩「成れの果ての鳥たち」書きました。
「成れの果ての鳥たち」
「私だけ」が、私だけにならない日は
いつしかやってくるのだろうか
鳥に似た生き物たちは、
全く飛ぶ術を知らずに
羽を広げることができずに走ってばかりいた
能力は、それ以上でもそれ以下でもなかった
鉄の鉛の中で放置され、
また生きる場を見失った
負のスポットライトが、
侵食されて照らされてゆくのを
ただ見つめるしかなかった
暇なんだから、と吐き捨てられる日々から
よう
詩「板上の勝負師」書きました。
「板上の勝負師」
来たる、その日
人々の願いが夜空に流れてゆく日だった
待ち望んだ輝く台の上で
縦横無尽な才能に、
ひたすら
釘付けになった
一瞬一瞬の豊かな動作が、
七色の踊る声が、
天性の才に彩られた横顔が、
艶で濃厚に広がりを見せて
観る者の顔全体を
濃紺の沼へと沈ませていく
貴方は、罪深い人だった
今日も乏しい私は、
輝く向こう側の貴方を最後まで追いかけて
名残惜しく小箱を閉じて
静
詩「否定された詩を、破って」書きました。
「否定された詩を、破って」
土足で踏み歩いた雲の跡が
疲れ果てた人を蚕のようにさせる
ホログラムの雲が、季節の移ろいを
涼やかな気持ちで知らせていた
じりじりとした足の裏に
たまらず進みたくなると
赤い人がピカピカと知らせてくる
私の人生も、点滅しながら立ち止まるのか
貴女のために自立したいのに
何もできずに悔しくて
下に見ている自分の影が
口を大きく開けて飲み込もうと嘲笑っている
無意
詩「ケージの中の似非物語」書きました。
「ケージの中の似非物語」
ああ もお
アタマが こんがらがって
こんぐらっちゅ・れいしょーんず
あぁ あたしって
いっつも アテンション
いつでも たかーいたかーい
たかーい たかーいは
オトナになったら ノンキャッシュレス
セノビしながら てをのばすのは
グルグルのキャンディばかり
アタマもナニもかも
こんがらがって アナタのおめめに
こんぐらっチュ しちゃいたい
ああ これっ
詩「活動に疲弊した、その夜」書きました。
「活動に疲弊した、その夜」
素麺のつけ汁のなかで氷がパチリと鳴った時
私の人生は変わったのだった
月が照らすような朝を迎えた
胸に掻痒を覚えながら
刻みつけるかのように手の甲を掻いた
地球儀の中に迷い込んだ団地の中で、
相変わらず私は
夏を知った気になっている
人と同じような文言で
人と同じような生き方を尻目に、
私は春を知った気になって
秋を知らずに木枯らしについて語っていた
手の甲に出
詩「配慮が追いやられた、夜」書きました。
「配慮が追いやられた、夜」
凪に傷ついた夜だった
夏をナイフで刺してみて
突き刺したフォークの隙間から
マグマが溢れた日だった
自転車を静かに走らせていく
黄色い凸凹の上には雑草が鬱蒼と茂っている
ダイバーシティもあったもんじゃないと
夕暮れが静かに薫る信号機の下で
ぼんやりと
わかったような口を聞いて
杖を持つ手が怪訝そうに
白い目で訴えてきた
自転車の急ブレーキがかかる
必要とされな
詩「純色との思い出」書きました。
「純色との思い出」
蒸し暑い日のことだった
救世主が小屋にやってきた
仕立てのいいシャツを着ていた紳士は
私の実態を見透かしていて
学んだ色たちが実りを成していった
ここからようやく抜け出せるのかと
期待で胸が膨らんでゆく
しかし
オーダーメイドのカスタムで
1ヶ月待たされた
(まだ、終わらないのか)
気が気でなかった
はやくその服を着たくて仕方なかったのに
薄手の服を欲する頃、
救世主の
詩「不全の縮図」書きました。
「不全の縮図」
空気が読めなかった
身勝手な焼ける煙に顔をしかめながら
洗濯物を入れ込み、分厚い窓を閉めた
快晴なのにも関わらず
込み上げてくる雨雲に蓋をしながら
扇風機を回した
その時だった
能面のような雹が飛び出して
静まった飛礫が襲いかかってくる
急所を守りながらどうにか
嵐が去るのを待った
雹はようやく我に返り
拳を赤くなるまで握りしめて
見えない帰路についた
貴方のために買っ