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大人の英語講座

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文法をイメージでとらえること、文学の英語など。大人の学び直しの英語教科書。 エッセイも多く含みます。初級者から上級者まで、英語が好きな人が集まる場にしたいです。
単に学習法だけを取り上げるのではなく、英語の周辺の知識と身につける方法を考えます。また英語を学ぶ意…
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2024年8月の記事一覧

詩の作り方 | 弱強五歩格をカスタマイズしようとしたが...

詩の作り方 | 弱強五歩格をカスタマイズしようとしたが...

「弱強五歩格」とは、シェイクスピアのソネットに登場するものである。ひと月前に記事にしたことがある。

 前に書いた時と同じ例を挙げる。

If mu-sic be the food of love, play on.

詩の一行に並ぶ単語を音節に分けたとき、「弱・強・弱・強・弱・強・弱・強・弱・強」というアクセントになるものを弱強五歩格という。

弱く読む音節と強く読む音節がペアで「一歩」で、一行

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エッセイ | 英単語帳

エッセイ | 英単語帳

 学生の頃、授業・講義で読んだ英文に登場した新出単語を、手のひらサイズの単語帳にまとめていた。

 予習するときには、知らない単語を調べ、次の授業で学ぶ英文をノートにすべて書き写し、全訳(和訳)していた。そして、授業中に、予習したとき誤訳していた箇所を赤ペンで書き直していた。今思うと、だいぶ面倒くさいことをしていたような気もする。

 ある人は書き写さず、コピーをノートに貼って、予習の段階で「ここ

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私家版 | 英単語note

私家版 | 英単語note

forecastle 
[海]船首楼(フォアマストより前の上甲板)

hurriedly あわただしく、大急ぎで

remonstrance 諫言、忠言

Steady on (there).
(行きすぎた言動に対して)
よせよ、やめろ!

give an explanation 説明する

officiously さしでがましく

私家版英単語集

私家版英単語集

arab  宿無し、浮浪児

bark at~ ~にほえかかる

be littered with~ ~で散らかっている

be muzzled by~ ~に口止めされている

be on the brink of~ ~に瀕している

beyond measure 過度に

bulwark とりで、堡塁

be burned to a crisp 黒焦げになる

cower 縮こまる、すくむ

d

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14行詩 | 鰐の涙

14行詩 | 鰐の涙

Crocodile Tears

She shed crocodile tears 
at the sight of a person 
who was merely a figment
of her imagination. 

He is only a hero 
who merely appears in the novel 
that she wrote yesterday. 
Is s

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文章をいじって遊ぶ

文章をいじって遊ぶ

高校の数学で、「逆・裏・対偶」というものを学ぶ。

簡単におさらいすると、

「AならばBである」の逆は、
「BならばAである」
「AならばBである」の裏は、
「AでないならばBではない」
「AならばBである」の対偶は、
「BではないものはAではない」。

この中で常に成り立つのは「対偶」である。

これは数学の話だけれども、文章を書く時にも、たまに思い出す。
普通に「○○は✕✕である」というより

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エッセイ | 外国語あれこれ

エッセイ | 外国語あれこれ

 否定文の作り方。

 日本語ならば文末を「~ではない」「~ではありません」。英語ならば「not」、ドイツ語ならば「nicht」、ロシア語ならば「не」を肯定文に付け加えればよい。

 けれども、フランス語の否定文は「ne~pas」という2語で動詞を挟む形になる。

#не
#ne_pas

 いくつかの言語をかじってみたが、フランス語のように、2語を必要とする否定文は特殊かな、と思う。

 フ

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「百年の孤独」攻略法 ~難解な長編小説を読み解く技法~

「百年の孤独」攻略法 ~難解な長編小説を読み解く技法~

 私は現在、ガルシア・マルケス「百年の孤独」と格闘中です。
 600ページを超える長編小説というだけでなく、なかなか文章自体が難しくストーリーが頭に入って来ません。話もかなり錯綜しています。

 私自身、どうやって「百年の孤独」を攻略しようかと考えているところですが、この記事では、難解な長編小説を読み、きちんと内容を把握するための「読書法」について考えてみます。

 まだ私自身、「百年の孤独」を攻

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一語の宇宙 | 所得再分配の理論的根拠income redistribution

一語の宇宙 | 所得再分配の理論的根拠income redistribution

 いつの時代でも税制の在り方は多くの人の関心事です。今回の「一語の宇宙」では、税の役割について少し理論的に考えてみます。

 税というものは、基本的に「国」(あるいは地方公共団体)の「収入」(歳入)です。
 基本的なイメージは、「行政サービスへの対価」(立法サービス、消防サービス、外交サービスなど)であり、家計の収入と同じなのですが、税の役割は家計とは異なる部分もあります。

 家計の収入は基本的

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銭湯 | The Bathhouse

銭湯 | The Bathhouse

 この小説は私なりの「シュールレアリスム」の解釈に基づいて執筆しました。
#妄想恋愛詩
#大人の英語講座

短編 | 銭湯

 家の風呂が突然壊れてしまった。ガス屋さんに来てもらったが、故障の原因がわからない。

「おそらく電気系統だと思いますが。原因がわからないので。私には手におえそうもないので、応援を頼みますので、とりあえず明日までお待ちください」

 まぁ、古いタイプのガスだから、部品と

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文学に見るso~that...構文のバリエーション

文学に見るso~that...構文のバリエーション

「so~that…構文」(非常に~なので…)。
 中学生の頃に始めて英語の授業で学んでから、いったい何回見かけたことだろう? 

 いわゆる「クジラの構文」(A whale is no more a fish than a horse is.)のように、試験には出ても、あまり使わない言い回しがある一方で*、「so~that…構文」は必ずと言ってよいほど、どんな小説を読んでいるときにも出てくる。

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