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2025年2月16日 19:30
本棚から取り出した言葉のスープをやたら過去に重ねて飲み干してしまう時代の寵児になる夢を見たいだけ焦りがちなジュブナイル隠れがちになる春雷がやがて 心に宿る言葉にできない系の未来をうんと引き寄せてうんと抱き締める春雷がやがて 心に宿る言葉にできない系の未来をうんと書き殴りそして走り出す巻き戻しても 戻さなくても 春くしゃくしゃにした独白を忘
2025年2月10日 19:30
あの子の仕草は静謐だったさらけ出したら どんな言葉が宿っているのか知りたかった髪留めのゴムを肌身離さず持っていた部屋はぬいぐるみに埋もれていたスパンコールな夜光虫を描き続けている(陰影も深く彫っている)真昼にしか見えない海のあらゆるも書き連ねている磯の薫りがする悲哀を隠しているそれでも あの子は穏やかだったあの子の理由は静謐だった本を開いたら 本の世界が飛び
2025年2月4日 19:30
北国は間近 吐息は白い淋しい木々や雪は 夜そのものなんだ明けない夜は無いんだって歌は鱗を散らして歌う暗闇の迷子の手を引くように夜空のオリオンいつも見守っているからもう少しだけ もう少しだけ 踏む歩幅もう少しだけ もう少しだけ 減る歩幅その繰り返しが 僕そのものなんだ冬の遥か 月に近く 息を飲む 星羅星になった すべてのものの声が降りそそぐ今日だ雪
2025年1月31日 19:30
見えない心にわざとらしく思い浮かべている笑みそうしないと明日が来ずに 誰かの部屋からね制服を着た ゆううつみたいな 階段から降りてくる凍てつく過去とクロージング消したら砂漠 消えない砂漠そこにあの人は立って 淋しい顔をしている暁を手招きする時まで眠らず待っている不安の椀を受け止めるからね見えない心の理由を書き連ねてパズルみたいに くしゃくしゃしがちな自分にせ
2025年1月10日 19:30
書きはじめる窮屈から逃れるためにははじめから書かなければいいのにそれでも続けてしまうのはそれしかないからなんだつい色を付けてしまうのはそれしかないからなんだ独りの部屋から何を見るんだろうもう これ以上 何が見えるんだろう東京の硝子窓からの人々の羨望や雪が降れば忘れてしまう独り言を独りの部屋から見飽きてしまっても想像以上の闇が佇んでも東京のごうごうとした風に振り向い
2024年12月28日 19:30
落日の後には 夜の花が咲く魚の群れをなして 揺れる色彩段々 とけていく放課後のブランコの水性がじわじわ とけていく今日書いた日記をすべてシュレッダーにかけた落日の後には 消えてしまいたかった深い海の砂や風に巻かれて 旅してみたかったうみべの石の上を歩く私の想像のともだちはもっと上を浮かぶ落日の後には 窓の傷が疼くごうごうと嵐のような虚無が包むそこ
2024年12月27日 19:30
春夏秋冬はすぐに終わるから窓の外の表情も過去形にすれば過去形で雪が降り積もる雪が降り積もることばかり考えている瀟酒な冬か部屋はガラクタで埋まっているこの通りの僕か気持ちが有ればひとしずくの息は風になる駆け抜けたのは獣道の一縷春夏秋冬はすぐに消えるからあれは部屋に姉がいた頃眠りの奥で思い出す右耳まで髪が伸びては切るタイミングを逃している
2024年12月26日 19:30
なんにもないのを穴埋めするのは難しいので雀の涙ほどの気持ちで言葉を重ねていったら自分の立てる足下が無くなっていました自分で自分を削り続けて世界から居なくなってしまおうと思っていたのか闇を引っ掻いていたまるで空蝉の羽根みたいな昼下がりがトンネルを抜けた先の自分を貫いてにやけるような日々が続いていた高低差のある夢の切れ端で現実を編んだ壁を撫でれば すぐに壊れる気
2024年12月25日 19:30
その今にも牙を剥き出しそうな鋭利な感性に憧れを抱いた僕のゆくえは蹴っ飛ばして 海に消えた小石のように定まることもなく 流れ続けるものなのか家の中を言葉で埋めたあと大木を目がけて うんと流離ったよそれぞれの才能が 深く心を掴んで稜線より遥か上を飛ぶ魚が居たんだよ生み出した 海のゆくえを考えるとき枯れ枝の筏をシートで包むとき虚構を砂浜から持ち帰るとき誰かが世
2024年12月6日 19:30
ただ一つ願うなら より言葉を下さい外の明かりが消える頃に壁壁壁壁が生まれた壁が生まれた壁が生まれた部屋を出ていくと 電気の紐は揺れているテレビの音のノイズ 空想の拍手しばらくして出たのは やけに長い溜め息で穏やかじゃない空気がそばを 駆け巡った久しぶりの詞の新作ですこちらもかなり昔に書いた詞のアレンジになります2020年の3月で、当時の解説では、"「
2024年11月25日 19:30
川沿いの廃墟群をいつまでも彷徨うように帰る曜日という曜日が見当たらないから心の辺りのぼやけた遊園地でも乾涸びた音を頼りに友達を探してるんだ霧の底 霧の底を 見渡して鉄のアンニュイをすり抜ける僕だけの道を引く ずっと前からコンクリートの国道らしき場所を行く梟の目には全て分かってるそう思うと、霧の底 霧の底を 見渡して釘の足下を掃きながら僕だけの土地もあ