見出し画像

【詞】壁


なんにもないのを穴埋めするのは難しいので


雀の涙ほどの気持ちで言葉を重ねていったら


自分の立てる足下が無くなっていました



自分で自分を削り続けて


世界から居なくなってしまおうと思っていたのか


闇を引っ掻いていた



まるで空蝉の羽根みたいな昼下がりが


トンネルを抜けた先の自分を貫いて


にやけるような日々が続いていた



高低差のある夢の切れ端で現実を編んだ


壁を撫でれば すぐに壊れる気がしていたのに


そんなことはない




詞の新作です

普段はさすれば消えるような壁が強靭になって、
何をしても消えなくなってしまった というイメージになっています


最近投稿した詞はこちらから!



最近投稿した詩集です!

いいなと思ったら応援しよう!