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【詞】遠

【詞】遠

忘れてください この日々も
この僕も遠く見つめてください
もっと楽しいことのある街
車の目指す最果ての果て

そこに行けばいいよ
そこに行けば もっと幸せそうに
海のことも 山のことも
風も 後からついてくる

日差しの照る家の中
氷菓かじった暑い頃
日焼けした暑い頃と
すれ違う すれ違う

忘れてください この日々も
この僕も遠く見つめてください
過去は波のように
過去は蜃気楼みたいだよ

忘れ

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【詞】霧の底

【詞】霧の底

川沿いの廃墟群をいつまでも彷徨うように

帰る曜日という曜日が見当たらないから

心の辺りのぼやけた遊園地でも

乾涸びた音を頼りに友達を探してるんだ

霧の底 霧の底を 見渡して

鉄のアンニュイをすり抜ける

僕だけの道を引く ずっと前から

コンクリートの国道らしき場所を行く

梟の目には全て分かってる

そう思うと、

霧の底 霧の底を 見渡して

釘の足下を掃きながら

僕だけの土地もあ

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【詞】ボイル

【詞】ボイル

そうだった 物語の初めの原動力は
独りだったことに由来していたんだ

感情で出来た山をいくら登り詰めても
最初から最後まで独りで居たかったんだ

ノートの行間に宿る 凍てつく言葉を
繰り返し 繰り返し なぞり
そこに浮かべる 僕の舟

朝焼けが髪に馴染む
静かな 静かな 冒険譚を
胸に秘め 胸に秘め 生きる
遠くに釣り糸を投げる

そして ずっと鳴いてる鳥が居たから 
話をしたんだ

世界のあらゆ

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【詞】ブランコ

【詞】ブランコ

通学路の水性を
歩く 夢のブランコが揺れる
遊具が染まる 茜の色

似たもの同士だろう
夕月の光るダンスと
めぐる 時間に滲む 影

ブランコを漕いではゆらり
空に届くはずもないのに
見えない心の畔
きっと誰かが居るらしい

似たもの同士だろう
夕月の光るダンスと
めぐる 時間に滲む 影

Bye Bye

詞の新作です

すごく儚い感じの詞を書いてみたくて作りました

水性は、絵の具で絵を描く時

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【詞】嘘として逃げたい

【詞】嘘として逃げたい

遠い向こうの川の向こうの魚の鰭として

または嘘として逃げたい

震えるのは窓の風が

化け物の声に聞こえるから

海の底の水母の足の一つとして

または闇として逃げたい

震えるのは爪の影が

やけに鋭利に映るから

引っ掻いて 冬の寡黙を

繕って 撫でる夜空を

遠い向こうの

川の向こうの

山の向こうの

海の向こうの

人の向こうの

ヒトの向こうの

ヒトノムコウノ



詞の新作

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【詞】結局

【詞】結局

明るく降る雪を 白い世界を

小さい挨拶より大きく生きてみたい

飲み干した空き缶を潰して

何を思う 見慣れた部屋の天井

寝転んでいても 剥がれないよ

後ろ向き いつものことさ

はっきりした声で返せば変わるだろうか

すべてが終わるその日まで

どこかに行くにも 剥がれないよ

後ろ向き いつものことさ

はっきりした声で返せば変わるだろうか

すべてが終わるその日まで

明るく降る雪を 

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【詞】背骨とか

【詞】背骨とか

ノートが砂のようにざらついている頃

食わず嫌いしていた明日の背骨が来る

魔物のように炎を吐いて 新雪の陰影を

溶かして 塒を巻いているんだ

使い古した頁の余白の結露をぬぐい

書き起こせば

十代のゆらぎが今も部屋を流れる

キッチンに沈むリンゴも

きっと鏡を担うだろう

見惚れた図鑑の言葉の意味を

此処でいっぱい受け止める

無色 透明 になりたい

無色 透明 になりたい

ノート

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【詞】街

【詞】街

嫌なことは夜の雨の向こう
車道も人もぽつりぽつり
きっと魚は飛行船 嶺の上の夢を見る

砂のようなマドロミを飲み干す月が
いつもより早く通り過ぎる 星や雲のあいだを

街は街でそのままで どこまでも循環している
翡翠色の夜景のあらゆるを回す

鳩時計が飛び出すと そう思うと
ベッドから0時の底に落ちていくよう

嫌なことは夜の雨の向こう
車道も人もぽつりぽつり
きっとイルカの潜水は 月の中の海にい

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【詞】本と結露

【詞】本と結露

冬の朝に冷たくなった本を開く
頁の一枚一枚が結露するよう

空に雲を刺繍する頃
マフラーを巻いて

旅をするように 本は進む
木々のように佇む誰かが
結露の先に見える
浮かぶものに惹かれる

劇場のドアの奥で
世界は より 世界だ
結露の先で
今日がすぐそこまで来てる

詞の新作です

以前、早朝に起きた際、本を手に取ったところ、ひんやりとしていたので、そこからイメージしました

一足早く 冬 を

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【詞】ろうそく

【詞】ろうそく

古い靴を履いて 夜の向こうへ飛ぶ

おやすみの鏡の中へ すぐに足早に

後ろの蛍 ろうそく 僕を灯す

ここからの果て あの川も見えるから

嘆いた不安も 進化の肥料になるだろう

道に蛍は行く 光の橋をつくる

川の遥か 月に近く 息をする 種子

喩えの降る空が やがて白くなる

光を落とす 光を落とす

久しぶりの詞の新作です!

"ろうそくのような蛍の光が、夜の畦道を行き交う姿"をイメージ

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【詞】狭い 広い

【詞】狭い 広い

狭い 広い

情景の奥で ボートを漕いで

テレビの砂嵐の向こう側

子どもの頃の僕が

天井の模様を眺め

一喜一憂しているから

懐かしくも

新しく思って

目覚めたら 冬の空気は

飄々という感じで

勇魚のような雲が見えたら

世界はきっと

狭いようで

広いような

その連続を

描写するようで

それをまた

抱擁する

詞の新作です

自分の詞には、○○を漕ぐ という文章がよく出

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【詞】汽車

【詞】汽車

涙が零れるのは 思い出せない歌があるから

夢の中の歌 感情だけ残る

汽車は走る 離れる出会い 飽きない景色

音も無く 時間の砂を進む 星を過ぎる

かつて居た街に似た夢を見たんだ

水のようにするすると 消えてしまうんだ

空気のように 静かに浮いていくんだ

別れる汽車は走る 終着点へと途中

まだ途中

詞の新作です

こちらは2020年末に書いた詞が基になっていて、
元の方では、宇宙、

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【詞】車窓

【詞】車窓

書きたいものはなるべく書きたいと思ってる

触れるものは揺れるように 塔楼を流すように

車窓に手を伸ばして眺める いつまでも変わらないようで

変わるものもあるのだ

見える斜陽や 山の光と 生活は続く

車窓は全部 映画みたいに過ぎてゆく

見える斜陽や 川の光と 生活は続く

車窓は全部 映画みたいに過ぎてゆく

書きたいものはなるべく書きたいと思ってる

触れるものは揺れるように 塔楼を流

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【詞】冬眠と泡沫

【詞】冬眠と泡沫

眠れない夜に 魚が空の川渡る想像してる

眩い鱗の冬の星 源流は白い

私も鏡に映る記録を束ねては

名前も付けずに風にのせ

この世に似た地のあの人へ

遠い土地で鳴いた鳥と舟を浮かべた旅人

忘れたように 枯れ葉の束を抱き

懐かしく眠る

嘘もまた浮遊する

どうにも話の蔵が錆びてく

枝分かれのあの夢はいつの日も

泥濘の花みたいに

移ろう毎に見える言葉の隙間に

また冬季を通す

こち

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