【2分半で読む】タンパク質の”受け皿”を作る。
皆さん、お疲れ様です。
糖質OFFアドバイザーのターマンです。
今回は糖質制限の頼れる味方「タンパク質」についてお話ししたいと思います。
①タンパク質摂取時の不快症状と原因
糖質を制限すると「タンパク質」に頼る機会が多くなります。
「タンパク質」を摂ること自体は良いことなのですが、
摂取した翌日に「便がゆるくなった…」と感じたことはありませんか?
それはもしかすると「タンパク質不足」が原因かもしれません!
「えっ?タンパク質摂ってるのにタンパク質不足ってどういう事?」
そのように思われる方も多いと思いますが、
”「タンパク質」が便をゆるくしているわけではありません”
原因は
『「タンパク質」を消化する消化酵素や胆汁酸が不足していること』にあります。
その消化酵素や胆汁酸の原料が「タンパク質」ということになります。
消化酵素や胆汁酸の不足は、「タンパク質」の消化不良を招き、下痢や軟便、胃もたれや膨満感、ガスの貯留などを引き起こし、人によっては便秘になる場合もあります。
そのような症状が続くと、無意識に肉を食べるのを控えるようになってしまいます。
しかし肉を控えたところで、「タンパク質」の摂取量はもちろん、「タンパク質」が原料の消化酵素や胆汁酸の量まで減ってしまうわけです。
糖質制限している方なら「肉」を食べられなくなる状況は、
”絶望的”と言えるでしょう。
”「タンパク質」を摂れば、お腹の調子が悪くなり、
「タンパク質」を摂らなければ、身体がタンパク質を受け付けなくなる”
そのような「負のスパイラル」に陥ってしまいます。
では、どのようにして「負のスパイラル」から脱却するのでしょうか?
②栄養吸収の仕組みを知る
「負のスパイラル」脱却するためには、タンパク質がどのように身体に栄養として吸収されるかを知る必要があります。
皆さんは口から入ったものがどこで吸収されると思いますか?
「胃かな?」と思われる方も多いと思いますが、
実は胃には”消化”の役割があるだけで”吸収”の役割は果たしていません
実際には”小腸の上皮粘膜(以下腸粘膜)”で吸収されています。
つまり何らかの原因で腸粘膜の状態が乱れると、せっかく意識的に摂った栄養も効率的に吸収されなくなってしまうということになります。
③リーキーガット
腸粘膜は本来網目のようになっていて、細かく小さいものしか通さない仕組みになっています。
しかし腸粘膜に炎症が起こると、網目が開き始め、本来通さないものまで通してしまうようになってしまいます。
これを「リーキーガット症候群」と言います。
本来胃で消化された「タンパク質」は小腸でアミノ酸レベルにまで分解され、身体へと吸収します。
しかしリーキーガットになると、本来小腸でアミノ酸レベルにまで分解されていたものが、不十分な形で分解され、身体に栄養として適さない形として吸収されます。
これでは「タンパク質」本来の機能を発揮することができません。
そのためまずはリーキーガットを改善することが必要です。
④リーキーガット改善法
リーキーガットを改善するには
『”腸粘膜に炎症を起こす原因となる食べ物”を身体に入れない』ことが重要です。
炎症は免疫が異物に対して攻撃する際に起こる反応です。
その異物となりやすいのが、パンなどの小麦製品に含まれる「グルテン」と牛乳に含まれる「カゼイン」です。
グルテン
「グルテン」は小麦に含まれるものですが、小麦は生産効率を目的として1960年以降品種改良を重ねており、現在の小麦になりました。
品種改良を重ねた結果、ヒトの消化酵素では分解しにくい「グルテン」の含有量が以前の40倍になったと言われています。
私は糖質制限を始める前にあるルールを設定しました。
「パンは絶対に食べない。」
制限前はパンを毎日1〜3個食べていました。
(特に菓子パンを食べていました。これが太った大きな原因です。)
糖質も高いため、ダイエットには不向きだったのです。
最初はダイエット目的で「パンを食べないルール」を設定していましたが、
今考えると、以前はすぐに胃もたれしていた肉もパン(グルテン)を食べなくなってから、胃もたれしなくなっています。
私も無意識にリーキーガットになっていたのだと思います。
勿論、パンだけでなく同じ小麦製品のピザやうどん、粉物のお好み焼きなどには注意が必要です。
カゼイン
「カゼイン」は「グルテン」と同様に消化酵素では分解しにくい構造をしています。
牛乳、チーズ、アイスクリーム、お腹の調子を整えるために食べていることも多いヨーグルトなどが挙げられます。(バターはカゼインをほとんど含みません。)
グルテン・カゼインの依存性
グルテン・カゼインを含む食べ物には馴染みがあるため、「我慢するのは無理」と思う方も多いと思いますが、実は依存性があります。
今、「我慢するのは無理」だと思った方は”依存”している可能性があります。
というのも、グルテン・カゼインを摂取すると血液脳関門を通って、エクソルフィンと呼ばれる多幸感を生み出すホルモンを分泌するからです。
これは麻薬のアヘンと同じ仕組みです。
その結果、小麦製品や乳製品を食べると無意識に「また食べたい!もっと食べたい!」となってしまいます。
依存から脱却
依存から抜けるには「グルテン・カゼインを完全に断つ」しかありません。
まずは3日間我慢してください。
そうすれば食べたい欲求は薄れていくはずです。
パンはご飯に切り替え。(白米より玄米がオススメ。)
牛乳は豆乳に切り替え。
このように代わりのものを用意しておくと、ストレスも溜まりにくく続けやすいです。
このような生活を2週間続ければ、依存体質はほとんど無くなります。
⑤腸粘膜を整え、新たなスタート
リーキーガットを改善すれば、タンパク質の吸収も良くなるだけでなく、他の栄養の吸収効率も上がるため、体調は以前より良くなります。
タンパク質を原料とする睡眠ホルモンのメラトニンの分泌や朝の目覚めに関連のあるコルチゾールの分泌の状態も良くなることが期待できます。
コラーゲンもタンパク質を原料とするので、お肌の状態も良くなります。
小腸の状態が良くなれば、大腸の状態も良くなり、便の状態も良くなります。
挙げたメリットは一部であり、他にもメリットは沢山あります。
まさに良いこと尽くし!
タンパク質をはじめとする様々な栄養を吸収しやすい環境を作ることができれば、
健康作りの結果も現れやすいということになります。
自分の努力が結果として現れた時は、
大きな喜びと次へ向かうモチベーションが生まれるはずです。
食事は一生続きます。
だからこそ、
今回の内容を意識して日々の食事や健康作りに活かして頂けると嬉しいです。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。