うつ病 踏んだり蹴ったり。ツイテナーズハイになる。
なんと車を1時間程走らせ1人で海を見に行き、鍵を岩場に落とした。(家の鍵付き)
必死で捜索中、変な姿勢で海を覗いたら岩に脇を打ち付け、おそらく肋骨が折れた。
なんとか最寄りの駅に着いたら雨が降っており、迎えを呼ぼうとしたら携帯の充電がきれていた。(無人駅)
詳細を書こう。
そもそも、私は昨夜ひどく落ち込んでいた。
久しぶりに涙が止まらなかった。
朝になる頃には大分ましになっていたので、気分転換に海でも見に行こうと思った。
ちなみに私はひどい方向音痴なので、滅多に遠出しない。
でも、今日は行ける気がした。
それが始まりだった。
海はこの時期、しかも平日、ひと気がないと思っていた。
しかし、砂浜のほうにはサーファーやら、ダイビングやらの人が10人ほどいて、みんな顔見知りらしく談笑している。
そこで人が苦手な私は駐車場代金を払うついでに浅瀬の磯遊び用岩場に行ってもいいか尋ねたら、良いとのことで1人ひと気のない岩場を歩いていた。
ふと靴紐がほどけていることに気付いた。
(少しだけ浜辺を散歩するつもりだったので、着の身着のまま、軽装だった)
結ぼうとかがんだら、ポケットからポチャっと何かが落ちた。
ポチャ?
鍵だった。(車と家の)
それから2時間。
受付で長いトングのようなものを借りて鬼の形相で捜索した。
あんなに人がいるが、誰も手伝ってはくれない。
世は無情なのだ。
諦めて業者を呼ぶように促された。
4時間待って、料金は60000円と言われた。
無理だ。
私は何しろ着の身着のまま。
持ち合わせも最小限なうえ、傷病手当もないのだ。
ああ、せめて車が開いたら。
………開いた。
鍵をかけ忘れていた。
嗚呼神様。いったい私はなんのために鍵を持っていったの?
自分を呪いたかったが、とりあえず財布と携帯は手に入れた。
試しに家族に電話してみたが、つながらない。
最後にもう一度、と岩を覗いた瞬間岩で脇を打ち付けた。
パキッと乾いた音がした。
結局車は明日取りに来ることにし、公共の交通機関で帰宅することにした。
ひと気がない海は、最寄りのバス停まで山を越えて1時間歩き。
歩いている途中で突然肋骨あたりに激痛が走った。
息をすうたび痛い。
海を出てから2時間後、漸く徒歩&バスで駅に出た。
ちょうど電車が来ていたので飛び乗ったら、方向は同じで経由違いの電車だった。
(4つめで気がついて、元の駅まで戻った)
振り出しだ。
やっと最寄りの駅に到着した頃には、あたりは真っ暗になっていた。
そしてご丁寧に雨が強く降っていた。
勿論傘はない。
携帯を出したら、充電がきれていた。
(最寄りの駅は無人駅)
雨の中を歩いていたら、なにやら悟りをひらいたような、清々しい気分になってきた。
降りしきる雨。
私の顔は笑顔だ(気持ち悪い)。
これが噂に聞く、ツイテナーズハイだろう。(いまつけた)