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岩手編

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岩手県に関する記事やつぶやきまとめ
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【岩手県北上市】北上市博物館とみちのく民俗村資料館

【岩手県北上市】北上市博物館とみちのく民俗村資料館

 先日記事にした岩手県北上市にあるみちのく民俗村。以前の記事では数々の古民家にフォーカスしたが、記事内に書いた通り同施設内には北上市博物館とみちのく民俗村資料館が存在する。
 今回はこの2施設の紹介を行いたい。

 北上市博物館はみちのく民俗村内、駐車場を出て右手に進み、Y字路を左に進んでなだらかな坂を登った先にある。
 なお、北上市博物館はもう1つ分館が存在する。本館に当たるみちのく民俗村の博物

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【岩手県雫石町】岩手を代表する観光地「小岩井農場まきば園」で五感で自然と歴史に触れる

【岩手県雫石町】岩手を代表する観光地「小岩井農場まきば園」で五感で自然と歴史に触れる

 おそらくこの記事をご覧の皆さんの近所のスーパーの乳製品売り場にも、小岩井乳業の商品が並んでいることだろう。
 中でもチーズやヨーグルト、そして発酵バターは他の大手メーカーと比較すると少しお値段は張るがその価格分以上に品質も良く自分も大好きだ。

 さて、岩手県雫石町にある小岩井農場まきば園は、そんな小岩井乳業の牧場の一部などが見学できる観光農場だ。
 驚くべきはその面積、観光エリアであるまきば園

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舌で楽しむ菊の節句。和製エディブルフラワー「阿房宮」と今はなき地酒「菊駒」、そして北東北のワタリガニ

舌で楽しむ菊の節句。和製エディブルフラワー「阿房宮」と今はなき地酒「菊駒」、そして北東北のワタリガニ

 食用菊と聞いて恐らくほとんどの地域の人が想像するのは、刺身のツマとして入っているたんぽぽのような小さな花だろう。
 しかし青森県南東部や岩手県の北部を中心とする旧南部藩地域や山形県では、花の直径が5〜10cmほどもある食用菊が昔から親しまれている。

 これらの大きな食用菊は薬味に使われるものと比べて苦味が穏やかで花弁が柔らかく、花弁だけをむしり取って食べることが多い。料理の彩りとして使われるこ

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農林水産省お墨付き「二子さといも」の食感に悶える

農林水産省お墨付き「二子さといも」の食感に悶える

 日本全国各地に存在する多彩な農林水産物。それらの中には地元で愛され続けているローカルなものもあれば、日本全国のこだわりの店で愛され、更には日本を飛び出し海外へも進出しているものもある。
 日本或いは世界の農林水産物を相手に渡り合う際に特にその個性と品質で勝負するとなると、その商品ならではの特徴や品質などを保証することは、1つのブランドとして成り立たせるための重要なポイントである。

 さて、この

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助宗たらの丸干しは過小評価すぎやしないか

助宗たらの丸干しは過小評価すぎやしないか

 北東北の太平洋側のスーパーでは、よくタラの丸干しという干物が売られている。

 丸干しと言っても頭と内臓を取り除いたドレスと呼ばれる状態で干したもので、さらに言えばタラはタラでもよくイメージされる大きなマダラではなく助宗たら (標準和名はスケトウダラ、あるいはスケソウダラ)と呼ばれる大きくても30センチ程度の小ぶりなものだ。
 助宗たらと言われてもピンとこない方も多いかもしれないが、いわゆるタラ

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【岩手県八幡平市】「イーハトーブ火山局」と「松尾鉱山資料館」に見る火山の脅威とその恵み

【岩手県八幡平市】「イーハトーブ火山局」と「松尾鉱山資料館」に見る火山の脅威とその恵み

 岩手県八幡平市は岩手県北部の内陸部に位置する街だ。
 その名の通り岩手県と秋田県を隔てる日本百名山の1峰である八幡平の東部に位置し、初夏に開眼する「ドラゴンアイ」で有名な鏡沼へ公共交通機関で行くには基本的にこの街から行くことになる。

 十和田八幡平国立公園はもちろんのこと、冬には東北有数のスキー場である安比高原スキー場が賑わう。
 そしてこの街を語る際には欠かせないのは、八幡平と共に奥羽山脈を

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【岩手県花巻市】「Wildcat House 山猫軒」で宮沢賢治の世界を味わう

【岩手県花巻市】「Wildcat House 山猫軒」で宮沢賢治の世界を味わう

“二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲をかついで、白熊のような犬を二疋つれて、だいぶ山奥の、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云いながら、あるいておりました。

「ぜんたい、ここらの山は怪しからんね。鳥も獣も一疋も居やがらん。なんでも構わないから、早くタンタアーンと、やって見たいもんだなあ。」
「鹿の黄いろな横っ腹なんぞに、二三発お見舞いもうしたら、ずいぶ

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【岩手県北上市】今熱い北上市で「みちのく民俗村」の古民家量に圧倒されてほしい

【岩手県北上市】今熱い北上市で「みちのく民俗村」の古民家量に圧倒されてほしい

  岩手県北上市は、岩手県南部にある町だ。
 鬼剣舞で知られる「鬼の町」であり、郊外には鬼専門の博物館「鬼の館」を有することでも知られている。

 最近ではポケモンSVのDLC「碧の仮面」の舞台であるキタカミの里のモデルが恐らくこの町であるほか、呪術廻戦でも非常に印象的なシーンで大きく取り上げられた。

 駅周辺は北東北の中では比較的開けている北上市であるが、中心街から少し離れると自然豊かな場所が

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過去に記事で紹介した北東北のスポットまとめ&軽く紹介

過去に記事で紹介した北東北のスポットまとめ&軽く紹介

 気づけば昨年の8月末に始めたnoteももうすぐ一年。投稿した記事も100本を超えて久しい。節目ということで過去に紹介した博物館や資料館、観光スポットなどの記事をまとめてみた。
 どれも自分の趣味で行くような場所なので偏りが激しいものの、観光の参考などにご活用いただければ幸いである。
 なおオススメ度、アクセスについては以下の基準で、独断と偏見に基づいて評価している。

オススメ度
★⭐︎⭐︎⭐

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岩手県奥州市伝統の精進料理、くるみ豆腐は「くるみ味」

岩手県奥州市伝統の精進料理、くるみ豆腐は「くるみ味」

「醍醐味」という言葉がある。
 至上の美味さを意味する言葉であり、そこから転じて物事の中でも特に味わい深い部分を指す言葉であるが、その由来はその名もずばり醍醐と言うかつて存在していた乳製品を指す。

 これと似たような例として、岩手県の一部の方言では「非常に美味しい味」という意味で「くるみ味」や「くるみの味」という表現を用いる。
 そんな岩手県では数々のクルミを使った郷土料理が存在するが、その中で

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北東北の陸上自衛隊カレー食べ比べ

北東北の陸上自衛隊カレー食べ比べ

 北東北にも梅雨が到来し、今年もまた一段と蒸し暑い日々が続いている。
 食欲が落ちるこの時期だからこそ、スパイシーなものが食べたくなる。そして、スパイシーな料理の代表格といえばカレーだろう。
 そして日本でカレーといえば、この組織のことを忘れてはいけない。そう、自衛隊だ。

 ご存知の方も多いと思われるが陸上自衛隊や海上自衛隊では各駐屯地や部隊、護衛艦毎のカレーレシピを公開している。

 今回は上

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【岩手県九戸村】ふるさと創造館で初めての囲炉裏料理〜カネ餅と串もちを焼いて食べる

【岩手県九戸村】ふるさと創造館で初めての囲炉裏料理〜カネ餅と串もちを焼いて食べる

 北東北には数多くの伝統料理があるが、それらの中には今まさに失われつつある料理も数多い。
 その理由は数あれど、嗜好や健康意識の変化以外にも、生活形態の変化で昔のように作ることが非常に困難になった料理もある。その代表的な料理は囲炉裏を使った料理だろう。
 かつては各家庭に必ずのようにあった囲炉裏だが、一般の家庭で現在も囲炉裏が残っている場所はまずないだろう。

 そもそも自分は、囲炉裏を使ったこと

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南部名物の紫根で初めての草木染め

南部名物の紫根で初めての草木染め

 以前の紹介した、青森県五戸町にあるごのへ郷土館の記事の中で、五戸町ではかつて紫根が特産品だったという話に触れた。

 最近知ったのだが、どうやら五戸町の隣の十和田市で栽培された紫根が、道の駅などでは販売されているようだ。

 先日道の駅とわだぴあにてこの紫根を購入したので、これで実際に染め物をしてみた。

 紫根とはその名もずばりムラサキという植物の根茎であり、これを乾燥させたものはかつて染料と

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【秋田県仙北市】辰年の八幡平ドラゴンアイこと鏡沼と、新玉川温泉に行ってきた

【秋田県仙北市】辰年の八幡平ドラゴンアイこと鏡沼と、新玉川温泉に行ってきた

 秋田県と岩手県の北部にまたがる八幡平。日本百名山の1つにも数えられ、夏は登山客、冬はスキーヤーで賑わい四季折々の姿を見せるこの山は北東北の誇るリゾート地の1つだ。

 そんな八幡平の山頂近くには、近年になってドラゴンアイとして知名度を大きく高め、一躍観光名所へと上り詰めた場所がある。

 ドラゴンアイの正式名称は鏡沼。
 夏には青く美しい姿を見せるが、冬になると八幡平の深雪に完全に埋まってしまう

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